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STILL ALIVE

2001 ニューヨーク同時多発テロによる海外渡航自粛
2002 SARS(重症急性呼吸器症候群)による渡航規制
2003 鳥インフルエンザによる東南アジアへの渡航規制
2004 スマトラ島沖地震による津波被害
次は何が起きるのか?

ここ、数年、観光で生きているタイ・プーケットは、毎年のように、数々の苦難が襲っているが、立ち直っている。
しかし、今年、2005年は、すでに津波被害からの復旧が終わったにも関わらず「日本人観光客だけがプーケットに来ない」という現象が発生。それは、タイ・プーケットで、現地のタイの人たちと共に暮らし続けている日本人たちを直撃。それでも、力強く、楽しく、生きている。そこには、今の日本社会が失った大切なものが生きていた。

ブログ名同名のドキュメンタリー映像の製作に関する話題。
風評観光被害の他に、地球温暖化の問題、コミュニティの再生、人間の回復、地域の再生、貧困問題などを取り上げてゆきます。
ツナミクラフトの「さをり織り」の情報。
エコロジーシアター「天の浮舟」情報も。


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やさしく生きるということ [2007年04月11日(Wed)]
バンコクのマーヤーゴタミー財団の事務所に打ち合わせに行くと、日本人のお坊さんが泊まっていた。
彼は、十年近く前にミャンマーで出家したお坊さんで、いまタイに滞在しているそうだ。
つい最近まで日本に行っていたそうである。日本に行った理由は、日本をやさしくするためなのだそうだ。今の日本はいろんなものが個別化され、自分の殻に閉じこもり、やさしくない渦巻きに巻き込まれているという。
その問題を解決するための小さな取り組みとして、日本では忘れられた仏陀の教えがたくさんある東南アジアの仏教の戒律を守りながら日本で暮らしたのだそうだ。これがなかなか大変だそうで、お金を持たない生活なので宿がない。お寺さえも泊めてくれない。ホームレス扱い。托鉢しても食料が集まらないし。時々、お金を渡そうとする人がいるのだが、事情を話して断ったら、たとえコンビニのすぐ前であっても、そのお金で何か食べ物を買ってきて渡す人は誰一人もいない。
町を通過するのはいいのだが、一ヶ月近く町にいると、これまた大変で。警察に通報されたりする。
しかもお坊さんを尊敬しない。瞑想する人が生きていくのは大変だ。オウム事件以降、瞑想をする生活をしている人は安いアパートも借りることが出来なくなったし、働く場所もないのだそうだ。
これが、同業のお坊さんも同じ扱いをするから大変だ。そこに部屋があり、そこに食べ物があり、そこにお金もあるにもかかわらず、捧げることが出来ない。日本には物とお金があふれているのに、自分が食うに困らない一部のものを捧げることが出来ない。
ミャンマーでは、給料が一日で卵三つ分ぐらいなのだそうで、それでも、卵の十分の一ぐらいをお坊さんに捧げる人がいるそうだ。それとは大きく違う。このことは習慣の違いだという一言で片づけてしまうことが出来るのだが。この何十年かで急速に日本がやさしくなくなってきていることはこのお坊さんの言うとおりだ。だからこそ、彼は、人が優しくなる方法である戒律を守り生きていく様を実際に見せていくことしで、日本でやさしくなるような渦を作りたいのだそうだ。
このお坊さんの旅の話を聞いていて、思い出した映画があった「ゆらりゆらゆら」というドキュメンタリー映画だ。京都のシンガーソングライターの阿部さんがお金をあまり使わずにツアーをする姿を捉えた作品である。別に阿部さんは、戒律をまもって生きているわけではないのですが、やさしい生活、やさしい旅をしている。東南アジアのお坊さんの生活とどこか共通点があるような気がするんですよね。

日本は仏陀の教えが忘れられてしまっているので、私も含めて、お坊さんの接し方がわからない人が多い。
東南アジアで、日本人のお坊さんに出会い、お話をすることは、人がやさしくなるチャンスかもしれない。

いまの日本の社会では、やさしくない渦が巻いているので、そこではやさしい人は変人でしかない。
だけど、やさしい人が変人ではない社会で、やさしい人とは何かを知ることは、いまの日本人にとってとても貴重な経験であり。もしかすると、日本に渦巻くやさしくない渦をやさしい渦に少しずつ変えていくことに繋がるのかもしれない。
旅が始まるということ [2007年04月10日(Tue)]
タイパンガー県のさをり織りのトレーニングセンターに一人の日本人の若者が居る。彼は、旅をしている最中にこのトレーニングセンターと出会ったという。
彼はここ数ヶ月ここでさをり織りのトレーニングセンターの手伝いをしながら暮らしているのだが。さをり織りを作る姿を見るうちに自らも物を作ることに目覚めだし。水道管を使ったディジュリドゥの制作をしている。材料費はたいしたことはないのだが、エナメルで塗装しているために一つ作るのに十時間程度かかる。
このディジュリドゥをプーケットやクラビなどで演奏をしながら道売りをする。最初のうちはできが良くないために全くというほど売れなかったという。しかし、タイ人は彼の演奏を気に入ってかどうかわからないがお金を落としていく。おそらくタイ人のドネーションの習慣であろう。そして、作り続けて質のいいものになってくると、今度は工芸品としての価値が出てくるようで、かなりの高額で買ってくれるようになったという。
質が良くなったには理由があるようで、作品に自信がなかったり、お金の不安があったり、これだけ稼がないといけないという意識で作ったりすると、エナメルがきれいに塗れないという。だがお金のことを考えずに、集中して作ると、おのずと品質が良くなり。結果として高額に売れるという。
いろんな心配が少なくなり、作業に集中すると、平気で一日中というか、朝三時までも作り続けることが出来るという。



彼がここまでくるのに、かなりの時間と出会いがあったようだ。
彼が出会った旅人には、帰国したとたんに亡くなった方(どうも処刑されたらしい)も何人かいて、旅の厳しさを感じたこともあったそうだ。そこで旅人であるということは命がけであるということを知ったという。
これらのことは、日本から持ってきたお金が無くなってきてから気づきだしたという。彼は他の人が言うようにラオスの食事がおいしいと感じなかったのだそうだ。それは、どうも彼が日本から最初に入った国で、お金を使って観光地のレストランをまわったことが原因のようだった。おそらく、外国人向けのレストランは、これだけ稼がないといけないという意識があって、そのため心になにかがあって、それがおいしくない料理となったのであろう。そういう料理と出会ってしまったために、彼の意識の中ではラオスの料理がおいしくないと記憶されることとなった。
そして、お金が無くなり、出会った旅人が亡くなったとの知らせがあり、お寺の世話になり、そして、津波被災地のキャンプに入り、さをりトレーニングセンターの手伝いを始め、さをり織りを作る姿に触発されデジュリドゥを作るようになり、ここで、初めて旅が始まったと感じているという。
ミャンマー語の看板の出ているタイの役場 [2007年04月03日(Tue)]
今回はレンタカーではなく、レンタルバイクを活用することで機動力確保と経費節減をしています。
バンコクやプーケットほど交通量がないとはいえ、走っていると毎日のように交通事故現場を見るので、事故率は高いようなので、安全運転を心がける。
バイクのいいことろは、車では見逃していたものに気がつくことである。
今日気がついたのは、タイ政府による津波に関した保健施設の看板である。普通、タイ政府の関係施設の看板は、軍隊はタイ語オンリーの場合が多く、そのほかはタイ語と英語の表記がしてあることが多い。だが、この施設の看板は、タイ語、英語の他、ミャンマー語(ビルマ語)の表記がなされている。
タイには、合法、非合法ともにミャンマーからの移民がいて、しかも、タイ語が読み書きできない、話せないという状態が多く、しかもお金を持っていない。そんな状況で、津波の被害に遭っているミャンマー人も多い。看板にミャンマー語が書かれているということは、この施設でミャンマー人への対応をしているということなのでしょう。
あまり仲が良くないと言われる、タイとミャンマーですが。保健施設なので人道という面ではそうは言ってられないのでしょうね。


ツナミクラフト新商品開発中 [2007年04月02日(Mon)]
パンガー県の北部クラブリという小さな街の近くの村で、あたらしい民芸品の開発をしています。
事前に図面を送っていて、これなら出来そうだという連絡があったので。今回は、完成品のサンプルと日本からパーツを持ってきて、今回はこちらで試作品を作る。
約一週間で出来るとのことでとてもたのしみです。
この他に、別の村で作っているさおり織りのプロジェクトには、いろんなお客さんの意見を伝え、商品を改良したり、新しい商品企画を起こしたりしています。
さて、どれだけいい商品になるのでしょうか。







クラブリのNGOの事務所ではその日に起きたソロモン諸島の津波の話でもちきりでした。そして能登の地震についてもかなり心配していました。やはり他人事ではなく、我が事のように受け止めている姿があった。
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ドキュメンタリー映画「STILL ALIVE 2005年プーケットに何が起きたのか」
まいける東山監督作品 ドキュメンタリー映画「STILL ALIVE 2005年プーケットに何が起きたのか」