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STILL ALIVE

2001 ニューヨーク同時多発テロによる海外渡航自粛
2002 SARS(重症急性呼吸器症候群)による渡航規制
2003 鳥インフルエンザによる東南アジアへの渡航規制
2004 スマトラ島沖地震による津波被害
次は何が起きるのか?

ここ、数年、観光で生きているタイ・プーケットは、毎年のように、数々の苦難が襲っているが、立ち直っている。
しかし、今年、2005年は、すでに津波被害からの復旧が終わったにも関わらず「日本人観光客だけがプーケットに来ない」という現象が発生。それは、タイ・プーケットで、現地のタイの人たちと共に暮らし続けている日本人たちを直撃。それでも、力強く、楽しく、生きている。そこには、今の日本社会が失った大切なものが生きていた。

ブログ名同名のドキュメンタリー映像の製作に関する話題。
風評観光被害の他に、地球温暖化の問題、コミュニティの再生、人間の回復、地域の再生、貧困問題などを取り上げてゆきます。
ツナミクラフトの「さをり織り」の情報。
エコロジーシアター「天の浮舟」情報も。


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エスニック文様の布の裏側 [2006年06月28日(Wed)]
異国情緒があったり、なんとなく自然とか大地とかと繋がっている感じのするエスニックな雑貨は、生活に潤いを与えるということで人気がある。特に、南国の雰囲気がする商品は、どこか涼しげで、夏場にはよく売れる。
しかし、どうも、このエスニック雑貨のいくつかは、多くの人が泣いている商品があるようなのだ。
私は、映像の撮影をきっかけに、タイの津波被災地の復興住宅を訪ね、そこで作られている民芸品を輸入販売を素人ながらで始めたこともあり。雑貨屋さんを廻ったり。店長さんに相談したりアドバイスをもらったりしているのだが。扱っている民芸品は、無名の民芸品なので、悩みは、手が込んでいたり、品質が良かったりするのに、買う人がその価値を安く見積もってしまうのだ。
その理由は、不当とも思える安い商品があるからなのだ。
たとえば、アフリカの伝統文様を模した布を、タイで生産し、日本で2000円以下で販売しているケースがある。
アフリカから輸入をすれば、この数倍の値段がつくから、送料の安いタイで複製品を作るのだが。ちゃんとした染め物の技術で作れば、現地価格で300-400バーツ(日本円で900-1200円)はしそうなものが、なぜか日本の店頭で2000円以下で売られているということは。送料とお店の利益の事を考えると、ただ同然の安い値段で作っているとしか思えないのだ。
タイの貧しい地域では、不当に安い賃金で過酷な環境で働かされるケースがある。
たとえば、鶏肉工場では、子供に一日に200羽のニワトリを殺させていたという事があったそうだ。この子供が住んでいる地域は現金収入が少ないために、30倍の競争率を勝ち抜いて職にありつけたら、こんな仕事だったのだそうだ。しかも、毎日、毎日200羽のニワトリを殺すと。心が壊されていって、半年ぐらいでおかしくなってしまうことが多いそうで、その後、しばらく職につけないということもあるのだそうだ。しかも給料はゲロ安だそうだ。
この2000円以下の安すぎる布の背景には、もしかすると、ニワトリを殺している子供と同じような感じで働いている人がいる可能性がある。
そして、この布のおかげで、本来、伝統の文様を持っていたアフリカの人も、安い商品に押されて、商品が売れなくなったり。価格を下げなくてはいけなくなってしまい。布を作ることで生活出来るだけ稼げなくなってしまう。
ちゃんと手を掛けて作った労働に対して、安い対価しか払わないことが定着することで、作っている人の価値まで下がってしまうという事がある。これは、本物を作っているアフリカの方も、コピーを作っているアジアの方も両方である。
この影響はかなり大きいようで、ちゃんと技術を習得してきっちりと手を掛けて作っているのに、タイで作ったとなると、いきなり値段を叩いてくる。
しかも、津波復興住宅で作ったからという事を聞くと、さらに安く見積もってしまう人もいるから、人間って恐ろしい。
これは、知的障害の福祉施設で作ったものは、非営利だったり社会に出る訓練の最中に出来たモノだから、労働コストがかからないため安く出来るということが、頭の片隅にあるんでしょうね。
実際、品質の悪いモノもありますが、いいものもバザーなどでただ同然の値段で売られてしまうってことがあるけど。それと同じように捉えられているみたいだ。
確かに、NGOの支援を得てプロジェクトが立ち上がっているわけだし、目的は、仕事をすることで心のケアをしたり自立支援をすることなのだけど。安く叩かれては自立支援にもならないし。働いた価値が価格として認められないことは、その人の価値が無いという事を表しているわけでもあり、心のケアどころか、心に傷を作ることになる。
当然、商品を作るモチベーションが下がり、結果として、自立への道が遠ざかる。
確かに、安い商品によって多くの人が豊かさを得る事が出来るが。その豊かさが誰かを踏み台にしたり、誰かを傷つけて成り立っているのであれば、それは真の豊かさではないと思うんです。
そして、誰かが泣いているという事を知らないから、モノも大切に出来ないんだと思うんですよね。不思議なことに、なんでも粗末にする人は、自分も粗末にされるので、結局、自分も泣くこととなる。
問題解決方法としては、フェアトレードというものがあるのでしょうけど。そんなのは、ごくマニアックなマーケットでしかありません。
どのようにすれば、誰もが泣かずに、人の価値を認め合う流通が出来るのでしょうかね。
23日より【舞台|阪神淡路大震災】東京公演 [2006年06月21日(Wed)]
23日から27日までの5日間、東京池袋の東京芸術劇場・小ホール1で、【舞台|阪神淡路大震災】のファイナルステージと言うことで、東京公演が行われます。
事実演劇というスタイルで行う【舞台(ぶたい)|阪神淡路大震災(はんしんあわじだいしんさい)】は、2004年の初演(東京)を行い、2005年10月23日より全国ツアーを開始をしたそうで。
中越、新潟、仙台、盛岡、一関、そして被災地である神戸・西宮などを巡ったそうで。その2005-2006全国ツアーファイナルとして東京公演を開催するとのことです。。
脚本・演出の岡本貴也さんは、演劇、映画、ドラマなどでも活躍する神戸出身の作家で、震災で実家が全壊という経験を持つそうです。(バイオグラフィーを追ってみると震災当時は東京にいたようです)
この作品を通して「あの日を知らない若い世代」、「震災を知らない人々」「地震災害について考えたい方」などに語り継いでいきたいと考えているそうです。

実は、10年ほど前に、阪神大震災を描いたオペレッタの効果音を作った事があるんですが。公演の後、その中心人物の方が、交通事故で亡くなり、それ以来オペレッタの再演がなされていないわけですが。
同じ題材を、別の方が製作し、全国を回ったというのは、個人的にとてもうれしいことだ。
阪神大震災から10年目の去年は、こういうネタは注目されていたが、節目を越えて11年目になると、四谷消防署の消防博物館に飾ってある阪神大震災の大きな写真が撤去されたりと、露出が減ってしまうんです。
いつまでも、引っ張るのもなんですが。そのとき何が起こったのかを知ることは、いざ自分たちがそういう目にあったときに役立つんですよね。
企画的には、あくまでも被災地の人が作る企画ではない香りがするのですが。ご実家が全壊したりということもあり、そのあたりからヒアリングをして、脚本を作っているようなので、テレビでは報じられていない事実を元にしたストーリーとなっているようです。
震災の恐怖を煽るつもりはありませんが、その時、起こった事実をしることが、自分たちがそうなったときに役立つし。知り合いが、困ったことになったとき、適切に支援できる発想が身に付くと思います。
今回が最終公演ということなので、おみのがしなく。



【舞台|阪神淡路大震災】東京公演

■公演概要
● タイトル 【舞台|阪神淡路大震災】東京公演
● 製作 【舞台|阪神淡路大震災】実行委員会
● 上演時間 約90分
● 会場 東京芸術劇場・小ホール1
住所:東京都豊島区西池袋1-8-1 
電話:03−5391−2111
● 開催期間   2006年6月23日(金)〜27日(火)/昼5回・夜4回 計9公演
● チケット   前売り3500円・当日4000円(全席指定)
チケットぴあ:Pコード 363−640/ローソンチケット:Lコード37162

<公演スケジュール>
■東京芸術劇場/小ホール1
6月23日(金) よる19:00開場/19:30開演
24日(土) 昼13:30開場/14:00開演 よる19:00開場/19:30開演
25日(日) 昼13:30開場/14:00開演 よる19:00開場/19:30開演
26日(月) 昼13:30開場/14:00開演 よる19:00開場/19:30開演
27日(火) 昼13:30開場/14:00開演 夕方18:00開場/18:30開演
   
   

【2004年公演実績】
7月28日〜8月3日 東京 中野・劇場MOMO(動員率110%)

【2005年公演実績】
10月23日   新潟県立分水高校(中越)
10月24日   新潟県民会館(新潟) 夜公演  
10月25日      〃       昼公演  
10月26日   大東中学校(岩手) 昼夜2公演  
10月27日   千厩中学校(岩手)     
10月28日   盛岡劇場(岩手) 夜公演
10月29日   広瀬文化センター(仙台) 夜公演
10月30日   エル・パーク仙台(仙台) 夜公演
10月31日   東山中学校
11月1日    藤沢中学校(縄文ホール)
11月29〜30日 神戸市/海洋博物館大ホール 昼夜4公演
12月2日〜4日 西宮市/なるお文化ホール  昼2公演・夜3公演


<東京公演 キャスト・スタッフ>
  =スタッフ=
脚本・演出/岡本貴也
照明/藤田典子  音響/玖島博喜
美術デザイン/木村文洋
録音/窪田健策
舞台監督/間庭隆治、和田豊

チーフ・プロデューサー/岡本貴也
プロデューサー/田崎奈央、五十嵐智夫(JIN-X)
広報/五十嵐葉子
制作/志田健治(タコあし電源)
製作/【舞台|阪神淡路大震災】実行委員会

  =出演(出身地)=
以倉里江子(大阪) 井上由紀(兵庫・伊丹)
岩下貴子(鹿児島) 上田秀和(兵庫・神戸)
上村敬治(山口) 魚谷佐知子(奈良)
岡出美穂(三重) 荻原政樹(千葉)
尾前憲一(熊本) 五辻真吾(石川)
佐藤ゆず(新潟) 塩田憲義(大阪)
志田健治(北海道) 高橋幸生(兵庫・神戸)
杉田稔之(東京) 野地将年(福島・神戸育ち)
藤波恵(大阪) 藤野友美子(兵庫・神戸)
星ようこ(宮城) 松本昇大(奈良)
声/間宮知子(東京)

<後援(東京公演のみ)>
 豊島区、阪神淡路大震災10周年記念事業、震災10年神戸からの発信事務局

<お問い合わせ先>
【舞台|阪神淡路大震災】実行委員会事務局
〒130-0026東京都墨田区両国4-32-19-405(劇団タコあし電源内)
http://tacoashi.com/kobe/
日本の医療とフィリピンの社会労働事情 [2006年06月15日(Thu)]
7月14日に面白そうなセミナーが開かれる。
「フィリピンの社会労働事情」と題されているが、看護師・介護士を日本に連れてこようということで、フィリピンの医療が深刻な状況になりつつあり、そのあたりのお話しをするようだ。
フィリピンは、今年で、国交が60周年を迎え、日本とのFTA交渉では看護師・介護士の送り出しが進んでいるそうだ。もともと海外への出稼ぎが多いフィリピンなのですが、その一方で、国内における優秀な医師、看護師などの海外流出が深刻な問題になりつつあるそうだ。
日本も、高齢化が進み、医療制度や財政が破綻しかけていて、福祉もニーズはあるが、対応しきれないという状況の中、安くて優秀な人材ということで、フィリピンの看護師、介護士を日本に連れてくる動きがあって。確か100人という上限があったと思うが、門戸を開いた。
そのことによって、日本国内の、看護師や介護士の価格破壊が起きるとか、3K職場への途上国の出稼ぎ労働者の進出が加速化し、日本人が職を失うか、より条件の悪い仕事にシフトするという状況が起きるという懸念はしていたのだが。
フィリピンの方の、医療機関に従事する人が海外に流出することで、医療の空洞化が起きつつあるということには、気がつきませんでした。
確かに、出稼ぎに出る人は、優秀な人や働き盛りが多く、そのために出稼ぎの多い地域の活力が失われたり、空洞化をするということを。関西の地盤沈下や、プーケットの取材なんかでも感じていたのだけど、フィリピンの医療関係で起きているとは思いつきませんでした。
先日の東北の方の研究職についている方も、出稼ぎについて研究していたけど。
こういう、社会を構成する人材が離れていくことで、地域の力が失われていくというのは、とても問題だし。出稼ぎに出ても、いい待遇で働けることはあまりないので、場合によっては、そのことで、優秀な人材を潰してしまう事もありえると思う。
そう考えると、人材が流出するという事で、何も得なことが無いのではないのだろうか。
この日は、見に行けるかわかりませんが、面白い講演会なので、注目してゆきたいと思います。


「フィリピンの社会労働事情」
http://www.jil.go.jp/event/society/info/060714.htm主催: 労働政策研究・研修機構(JILPT)
(財)日本ILO協会


東北に生まれて東北のために東北で働く [2006年06月10日(Sat)]
6月8日に、あるインタビュー取材ということで、東北地方のある大学に、写真カメラマンとして同行した。
東京から仙台に行って、帰って、またまた東北地方へという感じて、イベント続きの合間に、週のうち3日は東北新幹線に乗っているというハードスケジュールの中での撮影取材だ。
今回お会いした方は、労働問題においての法律に詳しい方で、出稼ぎ労働者の実態について、何十年も追いかけているそうだ。
出稼ぎ労働者は、かなり酷い労働環境に置かれているのにもかかわらず「残業をすればお金になる」ということを信じて、飯場での酷い生活をしても働いているのだそうだ。
これって、日本に来ているいわゆる途上国の労働者と似ています。新宿の百人町のあたりには、小さなアパートの一室に、十何人も住んでいるということもよくあるそうで。しかも、労働条件の悪いところでも、深夜の時間帯でも安いお金で働いているのととても似ている。
夏の間は、東北地方の各地を廻って、関東や関西などの飯場で出会った人を追って調査をしたりしているそうだ。
出稼ぎに出る人が多い地域では、工業団地を誘致する動きとかもあったのだが、もっと土地代や人件費の安いアジアの国などにすぐに移転してしまって、工場がすぐになくなってしまうのだそうだ。そして、一度、農地から工業団地になってしまったら、二度と農地に戻らないのだそうだ。
そうなることで、さらに貧困が進むのだそうだ。
昨日の「天の浮舟」のイベントの中で、てのひらの百瀬さんのレポートの中で、タイの北部、東北部の少数民族などが、人身売買の餌食になっていく仕組みを説明してくれたのだが、今日のおはなしを聞いて、構造的にとても共通点がある事があることも気になった。
タイもASEANの中での先進地域との位置づけを確固たるモノにしようとしているように見えるが。タイが発展し、労働者の賃金が高くなれば、そのうち、もっと安い労働者をもとめて、工場が移転してどこかに行ってしまうかもしれない。
最後には、どこにたどり着くのでしょうかね。
さて、この労働問題に詳しい方は、東北に生まれて東北のために東北で働く人なんですよ。
本人は、自分のやっていることが、あまり東北地方に役立てていないという事をおっしゃられていましたが。それは、実践者だから言えることなんですよね。現状が見えているからこそ、多くの課題があることに気がついているからこそ、言えるんですよね。
カッコイイと思いました。やはり、地域とコミットしている人って、カッコイイと思います。
だからといって、それぞれの地域から出て働く人が格好悪いとは言いません。
ですが、東北に生まれて東北のために東北で働くという、ことが出来たというのは、幸せな事なのかも知れません。それを、自らの手で、実現したんですよね。だから、カッコイイと感じたのでしょう。
「あーすフェスタかながわ2006」に出展してきました [2006年06月07日(Wed)]
6月3日4日は、「あーすフェスタかながわ2006」に出展してきました。
それにしても、会場の本郷台は、遠い、遠い。横浜市といっても、外れも外れ。距離的には、藤沢が近いとはいえ。藤沢からの電車の連絡が悪く30分はかかる。
しかも、荷物は毎日持ち帰らないといけないという、東京から出てくる身には、かなりの悪条件。(神奈川県内でも、いやかも)
お客さんは、ファミリー中心で。
子供が、世界中の民族楽器に目を輝かせています。
その横で、ひっそりと、カオラックの民芸品を売っていたのですが。
昼間は全然売れないのですが、終わる直前になって、どどどどっと買いに来るという、不思議なお客さんの流れでした。
そんなことで、とりあえず、仕入れと出展料と交通費がやっと出たという感じだったのですが。
楽しかったのは、いろんな国の方とお話が出来たり、いろんなNGOやNPOの方とお話が出来たことです。
モンゴルからきた留学生の方が、国際電話サービスの宣伝のために来たのですが。「STILL ALIVE」の内容を聞いて、とても共感を持ってくれたり。
タイのドキュメンタリー映画「デック 子どもたちは海を見る」の日本語化についての話をきいたり。
カンボジアの女性を妻としている方と雑談をしたり。
・・・・・
とにかく、こういうイベントって、出会うことで、様々な共感が生まれたり、次に繋がる感じがするのが楽しいんですよね。



6/7は「天の浮舟」へ
http://plaza.rakuten.co.jp/ideaeast/diary/200605310000/
「あーすフェスタかながわ2006」に緊急出展 [2006年06月02日(Fri)]
さきほど決まったのですが・・・・(汗)
6/3.4に、根岸線の本郷台の近所にある「あーすプラザ」で行われる、「あーすフェスタかながわ2006」に、タイ・カオラックの津波復興支援の民芸品の販売と言うことで、緊急出展することになりました。
6/5は環境の日ということで、環境イベントが花盛りなのですが。お近くにお住みの方は、是非見に来て下さい。
6/4は未定ですが、6/3は私がいますので是非見に来て下さい。

「あーすフェスタかながわ2006」
http://www.k-i-a.or.jp/earthfesta/
10:30-16:00

ワールドバザール内「14番モジョライズ」ブースにおります。


 ----津波で家と仕事を失った人に、仕事と自立を----
   タイ・カオラック津波復興住宅製民芸品
   http://ideaeast.jp/shop.html
仮設住宅はいらない [2006年06月01日(Thu)]
ジャワ中部地震の報道で、国連の注目出来る判断があった。
それは「仮設住宅を建てない」というものだ。
「えっ」と思うかも知れないが。豪雪地帯の中越地震のケースは仕方ないと思うが。避難所や仮設住宅、そして、復興住宅へ住まわせることは、地域コミュニティを破壊しかねないし。地域コミュニティが破壊されると、自力での復興が難しくなるというデメリットがあるのだ。
阪神大震災の場合は特に最悪で、公平さを重視したため、仮設住宅へ入るには、申込者であり、しかもくじ引きで決まった。しかも、山奥や埋め立て地など僻地に住むことになった。
その後、復興住宅が建ったわけだが。優先順位があるものの、やはり、申込者や、くじ引きで決められた。
自分の住んでいた所の近くの公園に、どうしても、家の近くが良いと居座った人は、本人の意志と関係なく撤去され。もし移るとしたら、まあここだろうという希望の所に住めないということがあった。
その結果どうなったかというと、顧客が遠くに行ってしまった上、目立つ大型店などに客をとられ、街の小さな商店がお客さんが減ったために経営難になり、街に活気が無くなったり。
もっと酷いことでは、孤独死をする老人が相次いだ。
しかも、仮設住宅、復興住宅の建設は、特需となり、その特需に対応するため、他の地域の人の力を借りて行われたため、復興に掛けた資金が、地元に落ちない。
さらに、工事が終わった後は、お金を持っている労働者達は引き上げてしまい、崩壊した地域コミュニティと、そのおかげで崩壊した地域経済が取り残されてしまう。
最近の話しでは。友人の志葉玲くんが、昨年の12月に津波後1年経ったインドネシアのバンダアチェに行ったときも。仮設住宅に行かずに、壊れた自分の家の所に戻ってきて、テント暮らしをする人がいるということを言っていた。
いくら破壊されたとしても、自分たちが暮らしていた場所が、一番落ち着くんだと思うんですよね。これは、なんとなくわかります。
それなのに、災害で破壊されて、たくさん死んでしまって、もう誰もいないから、諦めて、もっといい所に住もうよと言われたって。
住み慣れていない所に行ったって、心が落ち着かないですよね。
瓦礫の下に埋まっているだろう、屍と共に暮らした方が、まだ心が落ち着くと思うんですよね。
そんなことを考えると。
あわてて「仮設住宅」を建てるのではなく。まずはテント暮らしで生活を取り戻し。
ゆっくり、本人が納得したり、コミュニティの合意を得て、復興住宅に住むなら、住むということにした方が。心の問題もカバー出来るし。コミュニティの崩壊も防げる。
コミュニティの崩壊が防げると言うことは、早く復興出来る要素が一つ増えるということでもある。
さらに、地域の文化を無視した、仮設住宅、復興住宅の建設は、地域の文化をないがしろにするケースもある。
今回の、国連の方針は、とても評価出来ると思う。



-------------------以下引用-----------------------

ジャワ島中部地震:10万棟が全半壊 「仮設」作らず当面テント−−国連・NGO方針
 ◇再建意欲そがないよう

 【バントゥル(インドネシア・ジャワ島中部)岩崎日出雄】約10万棟が全半壊したジャワ島中部地震で、現地で支援活動を展開する国連機関や国際NGO(非政府組織)が被災者に仮設住宅を提供しない方針を固めたことが31日分かった。04年末のインド洋大津波で国連などが被災者に多数の仮設住宅を提供したが、そのことが「被災者の自力再建意欲をそいだ」との見方が背景にある。しかし自力再建には長期間かかることが予想され、被災者のテント暮らしが長引く可能性もある。

 被災地で国連機関や国際NGO計約50団体の支援活動を統括・調整する国連機関幹部は毎日新聞に「今回は仮設住宅を提供しない。仮設住宅は被災者を自宅跡から引き離すことになり、被災者は自宅再建意欲を失う」と説明した。

 また「仮設住宅ではなくテントを提供する。被災者は自宅跡近くに住み、自力で再建の努力をすることが望ましい」と話した。

 被害が最も大きいジョクジャカルタ特別州バントゥル県のイダム・サマウィ知事は毎日新聞に、「被害状況を調査後、直ちに(仮設ではなく)一般住宅を建設し、被災者に提供したい」と表明。インドネシア政府はまだ住宅支援方針を決めていないが、国連機関幹部は「政府による被災者の生活再建支援に包括的に協力する」と話し、一般住宅の提供には前向きな姿勢を示した。

 ◇雨漏り・浸水に悩まされ、仮設待つ被災者も

 インドネシア国家災害対策調整庁によると、地震による建物被害は▽全壊4万4668棟▽半壊5万2705棟▽一部損壊6万8310棟など。約20万人が避難生活を送り、主にテント暮らしのため雨漏りや浸水に悩まされている。バントゥル県でテント生活を送る主婦スリニンシさん(32)は「資金がなくすぐには自宅を再建できない。雨漏りの心配のない所へ早く移りたい」と仮設住宅を心待ちにしている。

 インド洋大津波の被災地アチェ州では、国連やNGOが多数の仮設住宅を提供した。ただ、一般住宅は12万棟の建設計画に対し、被災後1年で約1万6200棟しか提供できていない。今回も一般住宅提供までに長期間かかれば、長いテント生活による被災者の疲弊が懸念される。

毎日新聞 2006年5月31日 東京夕刊

http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/asia/indonesia/news/20060531dde007030055000c.html

6/7は「天の浮舟」 [2006年06月01日(Thu)]
6/7に、森林を失った国の少女の過酷な運命と、森を消費してしまった国の少年の出会いを通じ。世界と日本そして、自然破壊が貧困や人権問題に繋がっているという事がわかる、朗読劇を行います。

いままでは、辻信一さん、アグネスチャンさん、田中優さんなどとカップリングして、公演した実績があります。

今回は、公共施設を離れ、人身売買の現場となりやすい歌舞伎町・百人町エリアにあるライブハウスで行い。ちいさな「てのひら」という、人身売買への取り組みをしているNGOと組んでの公演となります。

開場では、タイの津波被災地で作られている自立のための民芸品なども販売し、こちらも、人身売買を防止する活動資金にもなります。

それと、昨年の7月に、新宿区でタイ人女性が、同じタイ人の女性を人身売買をしたという事で逮捕されたという事を記載しましたが。このNaked Loftのある、歌舞伎町やら百人町のあたりが、人身売買の舞台であった可能性はとても高い。
今回は、そんな場所の真ん中で、このようなテーマを取り上げたイベントを行うという所にも意義があると考えています。

参考記事 24時間待っていてくれる店
http://plaza.rakuten.co.jp/ideaeast/diary/200507040000/



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★エコロジーシアター&トークショー★
2006年6月7日水曜日 新宿 Naked Loft OPEN18:30/START19:30 

『音楽と映像で綴る感動の朗読劇 「天の浮舟」(あまのうきふね) 』 
〜森を消費した国の少年と、森を失った国の少女の出会い〜
with 岡さやか ミニライブ
特別レポート
あなたのそばにも、森から連れてこられた子どもがいるかもしれない!
東南アジア少数民族の人身売買レポート
レポート 百瀬圭吾(てのひら〜人身売買に立ち向かう会) 

関連ページ
http://ideaeast.jp/ecotheater/amano060607.html
http://mixi.jp/view_community.pl?id=820919

「輝く地球 夢いっぱいの未来を子供たちに  アグネス・チャンと田中優のトークセッション」 (東京都北区「元気環境共生都市宣言」記念イベント)   「モーニング娘。文化祭」 「全国環境教育セミナー」等 などで、多くの方を感動の渦に巻き込んだ、あの朗読劇が、ライブハウスにやってくる。

「涙が止まらなかった。取り返しのつかない自然破壊のこと、先住民族や子ども達のいたたまれない現状が、私たちの豊かな生活にも関係があることを知りショックを受けた」(アンケートより) 感動的な朗読劇を、岡さやかさんの即興演奏と映像と音響効果で盛り上げ、やさしく、いま地球で起こっている事を語りかけます。自然破壊、貧困、児童買春などについて語る場と、岡さやかさんの素敵なミニライブで、人にそして、地球にやさしくなれる夜です。

■出演 岡さやか (ピアノ・歌・インディアンフルート)
     松田和義 (朗読)
     中山由佳 (朗読)
     渡辺久恵 (朗読)

     百瀬圭吾 (てのひら〜人身売買に立ち向かう会)

■音響・効果 東山高志(アイデアイースト) 原作・映像 岡本功(NPOレインボー)

■企画 アイデアイースト

■協力 NPOレインボー てのひら〜人身売買に立ち向かう会 

■チケット取り扱い Naked Loft 予約電話番号 03-3205-1556

 

■日時 2006年6月7日(水) OPEN18:30/START19:30 

■場所 Naked Loft 東京都新宿区百人町1-5-1 百人町ビル1F 03-3205-1556
http://www.loft-prj.co.jp/naked/

■料金 前売¥2,000(1drink付) 当日¥2,500(1drink付)

■チケット販売 電話予約 及び 当日券 
  4月25日からNaked Loft店頭で前売チケット販売、電話予約受付。
 予約電話番号 03-3205-1556
  ※限定60名/キャパシティが少なめなので、定員になり次第締め切らせていただきます。


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■出演者紹介

◇岡さやか(ピアノ)
小さい頃から自然の中にいることを心のよりどころとした。5歳からピアノを習い始め、曲をつくり家族に披露しはじめる。あるとき、自然と心が一つになり空からメッセージが流れてくる経験、それ以来弾き語りと即興演奏を中心に、本来の自分に戻る音楽を求める。アースデイ東京、愛・地球博など環境イベント、長野の山の星空コンサートや熊野のコンサートなどに出演。琴、尺八、インディアンフルート、アイヌ音楽など民族楽器との共演も行う。作品に『水の音』など。

最新アルバム 『手のひらの森』 絶賛発売中
2,500円(税込) YMNK-0002 ★ご注文、お問い合わせ
 山猫レコードHP http://www.yamaneko-record.com/


◇松田和義(朗読)
普段は“建物の”リフォーム屋を経営。2005年からNPOレインボー企画の朗読を担当してからは、まったくの素人だったにもかかわらず、すっかり朗読にはまってしまい、「愛・地球博」でもモーニング娘文化祭でも朗読を担当してきた。また、本業の方でも、外国産の木材の使用を止めて国産材への切替もはじめたという。

◇中山由佳(朗読)
BASTAJAM(バスタジャム)という演劇ユニットに所属、舞台を中心に活動。その傍ら、日本語教師として、大学で留学生に接するという忙しい日々をおくっている。

◇渡辺久恵(朗読)
劇団六月劇場などで舞台を中心に活動。草薙幸二郎(くさなぎこうじろう)氏に師事し、語りの公演などにも加わる。代々木競技場で行われたジュラシックパークのイベントでは恐竜の飼育役として、そびえたつ壁からロープをつたって降りてくるスタント役までこなす、なかなかのチャレンジャー。

 
協力
◇NPOレインボー http://www.rainbow.gr.jp
環境保護をだれもが楽しみながら参加できるエンターテインメントの中で呼びかける手法の源流ともなったレインボーパレード(地球温暖化防止京都会議の啓発事業)の実行委員会から生まれたNPO法人。以降「TOKYOカーフリーデー」「環境教育セミナー」「まちの中の楽しい遊び大会」「グリーンリバー・アート」等を手がける。最近は今回の「天の浮舟」など、音楽と映像で綴る朗読劇を、各方面で活躍するアーティストと協力しながら上演を重ねる。他に森を育てる封筒と名刺の普及活動など。

◇てのひら 〜人身売買に立ち向かう会
http://blogs.yahoo.co.jp/tenohira_is_for_children
人を「モノ」として売買し、搾取(さくしゅ)する人身売買(じんしんばいばい)という暴力をなくすために行動するNGO。人身売買の被害にあった人々の権利回復と、そうした人々が社会の中でもう一度人生をリセットするための手助けしている団体との連携や人身売買についての学習会やイベントを開催、女性が自立することを目指して製作している商品の委託販売など、さまざまな活動を通じて、この問題を一人でも多くの人に知ってもらおうとしている。
※mixiにコミュニティもあります。

企画・構成
◇IDEAEAST
映像教材製作、イベント演出などを行うプロダクション。スマトラ島沖地震による大津波の被災地に降り注いだ風評被害を追ったドキュメンタリー作品「STILL ALIVE」製作。作品の上映と平行し、タイ・カオラックの津波復興住宅で作られた民芸品の輸入販売事業を行い。アースディ東京などのイベントで民芸品を販売しながら、パネル展示をし、津波被災地の状況を継続的に知らせる広報活動を行う。
その他にも、NPOレインボーの「天の浮舟」「季節外れのサンタクロース」などの朗読劇に参加。愛・地球博、モーニング娘。文化祭などで公演。
最近では「映像で話す市民」をテーマとして、市民映像ディレクターの育成も行っている。
http://ideaeast.jp

◇Naked Loft http://www.loft-prj.co.jp/naked/
「NAKED LOFT」は、新宿・職安通りに面する地上1階のオープンなカフェスタイルで「トーク&ミュージック」をお届けする想像空間です。客席50席のライブスペースの他、通りがかりのお客さんや常連さんが気軽に立ち寄ることができるような立ち呑みバースペース、テーブル席もあります。店先では、豊富なつまみに多国籍料理、各地の銘酒を楽しむことができます。ライブ終了後は、お客さんと出演者、店のスタッフが気軽に交流できるようにバースペースとして深夜まで営業します。



「天の浮舟」(あまのうきふね) 関連ページ
http://ideaeast.jp/ecotheater/amano060607.html
http://mixi.jp/view_community.pl?id=820919

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過去の関連記事

天の浮舟が広がる兆し [2005年11月07日(月)]
新宿とプーケット [2005年11月04日(金)]
児童買春について話す場 [2005年10月31日(月)]
天の浮舟 [2005年10月26日(水)]
第一回市民映像ディレクターサミット終了 [2006年06月01日(Thu)]
仙台での仕事が長引き、昼に東京に戻ってくるというハードスケジュールになってしまったが。
第一回市民映像ディレクターサミット」は、どうにか終了した。
イベント自体は、結果的には若干の赤字だったのだが、お客さんもいい感じに入り、しかも、ジャーナリストの方などもいろいろ現れた。
とはいえ、舞台の上に登っているのは、自分でカメラを持って、撮影していたりする、無名の人たちばかりで。映像を撮り始めたのが、去年からという人もいる。
しかも、みんなてんでバラバラの活動をしている。



とはいえ、話しは、かなり濃いかった。

昨日のブログに書いた事とどこかに共通する話題もありました。

反省点が多い第一回目だったが、いろいろ修正しながら、第二回め第三回と続けて行ければと思います。

みなさまありがとうございました。

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ドキュメンタリー映画「STILL ALIVE 2005年プーケットに何が起きたのか」
まいける東山監督作品 ドキュメンタリー映画「STILL ALIVE 2005年プーケットに何が起きたのか」