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STILL ALIVE

2001 ニューヨーク同時多発テロによる海外渡航自粛
2002 SARS(重症急性呼吸器症候群)による渡航規制
2003 鳥インフルエンザによる東南アジアへの渡航規制
2004 スマトラ島沖地震による津波被害
次は何が起きるのか?

ここ、数年、観光で生きているタイ・プーケットは、毎年のように、数々の苦難が襲っているが、立ち直っている。
しかし、今年、2005年は、すでに津波被害からの復旧が終わったにも関わらず「日本人観光客だけがプーケットに来ない」という現象が発生。それは、タイ・プーケットで、現地のタイの人たちと共に暮らし続けている日本人たちを直撃。それでも、力強く、楽しく、生きている。そこには、今の日本社会が失った大切なものが生きていた。

ブログ名同名のドキュメンタリー映像の製作に関する話題。
風評観光被害の他に、地球温暖化の問題、コミュニティの再生、人間の回復、地域の再生、貧困問題などを取り上げてゆきます。
ツナミクラフトの「さをり織り」の情報。
エコロジーシアター「天の浮舟」情報も。


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子供の笑顔 [2006年05月28日(Sun)]
生まれて4ヶ月の息子をつれて、根津のギャラリーカフェに行くとき、電車の中であるNGOの車内広告が目についた。




タイの津波の被災地域の復興住宅の入り口によく立て看板がついていたので、馴染みの深い団体なのだが、なにをやっているNGOなのかは特に気にしてはいなかった。
これで、どういうNGOなのかわかったのだが。

なぜこの広告が気になったのかというと、そのコピーと写真なのだ。

「この子の笑顔が、支援の成果」と書かれ、インドの女の子が団体のロゴ入りのランドセルを担いで笑顔でこちらを見ているという写真が掲載されていた。

去年、プーケットの日本人祭りに来ていた、カオラックの津波で被災した子供達の笑顔を見たときもそうだったのだが。日本の子供より、普段から素晴らしい笑顔なんですよね。
よく、途上国に支援に行った人からも聞くのだけど、かなり厳しい状況にあるのに、素晴らしい笑顔であることが多いんです。
これが支援の成果かどうかというよりも。
日本の子供の笑顔が無くなっているという事の方が問題だと思うんですよね。

親ばかだから言うけど、うちの4ヶ月の息子は、いまのところ良く笑ってくれて、周囲の人を喜ばしている。でも、日本では、いろんな要因があって、その笑顔が失われるかもしれないんですよね。
残念ながら、いまの日本は、笑顔を失う環境が他国より整っているように感じる。

べつに、この団体の活動がどうのということではないのだが。
一人当たり、月々4500円を払えば、途上国の子供が助かるというような事が書いてあったが。
日本の児童手当って、月々5000円なんですよね。
別にお金がたんまりあるからといって、子供が育つわけではないとは思うけど。
お金の価値が低く、物価の安い地域に対して払うお金と、物価の高い日本の子供に支払われるお金の金額があまり変わらないというのは、ちょっと淋しい気がするんですよね。

先日、野田聖子さんが言ってたけど、日本には、15歳未満の子供が1500万人いると言われているけど。登録されているイヌ・ネコの数が2300万匹ということで、子供の1.5倍いるんですよね。
いまの日本における民主主義では、多数派が優先される傾向があるわけですが。その論理で行くと、日本の子供は、数の論理でいけば、イヌ・ネコに負けるんですよ。
実際、小児科は減って、ペット病院は増えているわけで、市場の世界では、子供マーケットより、ペットマーケットの方が躍進している。

話しはもどって・・・

こういうNGOの活動は、とても重要だと思うし、うまく機能していってほしいと思うのだが。
目の前の日本の子供の事をもうちょっと真面目に考えゆきたいところです。
しかも、少子化で、子供がマイノリティに陥っているからこそ、多数派の大人の論理で進めるのではなく、子供の立場で考えていってほしいところです。



P.S.インドネシアのジャワ島の地震が気になっています。
日本って、命が失われにくい国なだけに、ちゃんと、命が失われやすい国のことを学ぶ必要があるように思います。
タイ北部に大水害発生 [2006年05月26日(Fri)]
私は、タイ国内の津波の被災地について追いかけているが、地域こそ違うが気になる出来事が起こった。
それは、23日未明に起こった、大雨による大洪水である。

被災者は10万人を超えそうで、しかも過去50年で最大規模の大洪水なのだそうだ。
地元のバンコク銀行は5月23日、24日はクローズ。
今後顧客に対し、100,000-500,000バーツといいう高額ローンに対応しなくてはならない状況。クルングタイ銀行の3支店も洪水のためクローズ。
携帯電話AISによると80%のベースが洪水の影響下に。

タクシン首相は、記者団に「違法伐採がよく行われている地域だ」と述べ、木材伐採が被害を拡大したとの見方を示したそうだ。


私の関連している朗読劇チームで、愛・地球博やモーニング娘。のイベントで上演した「季節外れのサンタクロース」は、森林伐採により、水害に遭ってしまうという話しだったのだが。
しかも、今度6/7に公演する「天の浮舟」の舞台である東南アジアの国のひとつ「タイ」という国で発生してしまったのだ。

タイの内務省は、自然災害に対応する専門の部局がありそこが対応しているのだろうと思うが。
津波の時の対応の早さもあったので、今回もきっちりとした対応をしくれることを期待します。

実はこの自然災害の部局の一角にある食堂で昼飯を食ったことがあり。同じ内務省の地方行政局のビデオを作ったのがきっかけで、津波の被災地に行こうと決意したんです。

まだ、この水害のことが日本にはあまり報道されていないが。
報道をされていないと、救援活動などが活性化されないし。
報道されすぎると、津波の時のように、ボランティアが現地に行けなくなるような風説が流れる可能性がある。

グローバル化の進みつつある日本では、いわゆる先進国で起きていることが日本で起こるのと同じく、いわゆる途上国で起きている事が将来日本で起きる事になるだけに。
正確な情報が日本に伝わる必要があると思う。
異国だから日本のケースと違うと突っぱねないで、どのように緊急対策や長期的な対策をしたのかなど現場のことを、日本も学ぶべきだろうと思う。


関連記事 タイ北部洪水の復興にご協力を インド洋津波を思いだす惨劇 2006年5月23日、ウタラディ県などで死者30名行方不明77名 被害はさらに拡大  (まもあんのバンコクライフ )


以下 新聞記事の抜粋

タイ北部で大雨、死者30人・行方不明者80人
 【バンコク=川辺徹】タイ北部のウタラディット県など5県で大雨による洪水や土砂崩れが発生し、内務省によると、24日夕までに30人が死亡、約80人が行方不明になっている。
 プミポン国王は国軍に対し救援を急ぐよう指示を出した。
 今週から公務に復帰したタクシン首相も急きょ被災地を視察。記者団に「違法伐採がよく行われている地域だ」と述べ、木材伐採が被害を拡大したとの見方を示した。

(2006年5月24日19時54分 読売新聞)



お知らせ 

6/7 「天の浮舟」 ネイキッドロフト

映像と音楽でつづる朗読劇「天の浮舟」

ユニセフ親善大使アグネスチャンや未来バンク事業組合理事長の田中優が絶賛した感動の朗読劇がNaked loftに登場。
「涙が止まらなかった。取り返しのつかない自然破壊、先住民族や子供達のいたたまれない現状が、私たちの豊かな生活とも関係があることを知りショックを受けた。」(アンケートより)
感動的な朗読劇を、岡さやかさんの即興演奏と映像と音響効果で盛り上げ、やさしく、いま地球で起こっている事を語りかけます。

http://rainbow.gr.jp/kitaku/

【朗読 】 松田 和義/中山 由佳/渡辺 久恵 
【ピアノ・歌 】 岡 さやか 
【音響・音効 】 東山 高志 
【原作・映像 】 岡本 功

「東南アジアの子ども買春の問題レポート」
百瀬 圭吾 (てのひら〜人身売買に立ち向かう会)
blog:http://blogs.yahoo.co.jp/tenohira_is_for_children

岡さやか ミニライブ

OPEN18:30/START19:30 
前売¥2,000(1drink付)
当日¥2,500(1drink付)
関連ウェブ
http://rainbow.gr.jp/kitaku/

4/25からNaked Loft店頭で前売チケット販売、電話予約受付ます
(※限定60名/キャパシティが少なめなので、定員になり次第締め切らせて頂きます。)


新宿NakedLoft
http://www.loft-prj.co.jp/naked/

『第一回映像市民ディレクターサミット』開催 [2006年05月25日(Thu)]
様々なプロジェクトを行うとき、その際、基本となるのは、関係者の話しを聞くことだ。
しかし、自分の言葉で、自分のことを話すことが出来る人って少ないんですよね。
だから、合意形成以前の問題で、プロジェクト頓挫してしまうことがある。

そのかわり、体裁良くまとめて話すことが出来ても、自分の気持ちや考えを話すことが出来ない人が多い。
これは、べつに話すということだけではなく、音楽や映像やアートについてもいえるんですよね。
確かに演奏は上手で気持ちよいサウンドなんだけど、伝えたいものがないだけに感じるものがないって事があるんですよ。
映像もしかりで。ついつい見てしまうような映像でも。心理学を駆使して反射的に見せているだけで、何も伝えることがない映像というものも多い。
(だからといって、みんなドキュメンタリーみたいな、伝えたいものでガチガチというのもあれなんですけどね。)

そんなのは面白くないということで、映像で自分の言葉で話す人たちが集まる場をつくり。そこを、一つの核として、自分の言葉で話せる人を増やしてゆきたいということで。その一環として、下記のイベントを開催します。

いま、選考中なのですが、近い将来、ある大学の社会人向け講座で、映像の作り方を教えるようになれば、そことなどと連動してゆく予定です。




『第一回市民映像ディレクターサミット』開催 のお知らせ
http://vsummit.blog67.fc2.com/

2006年5月29日(月)
開場18:30/開演19:30 
新宿 Nakid Loft
当日券のみ ¥1,500(1drink付)

iPodを使ったpodcasting、IP放送、小型HDVカメラ、3G携帯電話などを使って、
面白い映像を発信せよ!
「市民映像ディレクターサミット」は、「映像で話す」というキーワードのもと、
テレビなど既存のメディアや表現方法に拘らず、面白い映像で話す人が集う場。
新宿・百人町という多国籍な場所、50人という小さなキャパシティ、高さ10セ
ンチのカリスマ性というフラットな空間Nakid Loftで、会場からのツッコミあり
など、何でもありのイベントです。

【出演】
吉見直人(取材屋.com)
神直子(フィリピンと日本をむすぶビデオメッセージ・プロジェクト)
梶間 陽一 (RESISTV )
その他スペシャルゲスト
【司会】まいける東山こと、東山高志(STILL ALIVE 監督)
【演奏】あだっち
【主催】市民映像ディレクターサミット実行委員会
【後援】特定非営利活動法人 先端教育情報研究所
【場所】Nakid Loft http://www.loft-prj.co.jp/naked/
東京都新宿区百人町1-5-1 百人町ビル1F 03-3205-1556


【出演者紹介】 

※出演者は職業上の急用などにより出演出来なくなる場合があります。
※最新の出演者情報は 市民ディレクターサミットのページをご覧下さい。
   市民ディレクターサミット http://vsummit.blog67.fc2.com/


ゲスト★ 神 直子 BRIDGE FOR PEACE

BRIDGE FOR PEACEは、フィリピンと日本をむすぶビデオメッセージ・プロジェク
ト。 
20代の戦争を知らない世代の日本人として出来ることとして、元日本兵のイン
タビューを戦争の傷跡が未だに癒えないフィリピンへ届け、そのビデオメッセー
ジを見たフィリピンの方にインタビューし元日本兵に届ける。
マスコミ関係者じゃないからこそ、人々は心を開き、貴重な証言の収録に成功。

BRIDGE FOR PEACE http://bridgeforpeace.jp/


ゲスト★ 吉見 直人 取材屋.com

気になる現場に行き、気になる人に会う。日本のリアルに迫るマルチメディア取
材ブログ取材屋.comの主宰者。世間の耳目を集める、いわゆる「旬のネタ」では
なく、自分が気になる(主観的)マイナーネタ(多様性)にこだわり、現場取材
で得られた素材を、テキスト、静止画、音声、動画を問わず、多彩かつ柔軟な手
段でブログ上に構成していきます。多様性こそが、リアルな日本に迫れるはず。

取材屋.com http://shuzaiya.com/


ゲスト★ 梶間 陽一 RESISTV

エコロジカルで、スピリチュアルな映像を中心とした、市民Web映像メディア
「 RESISTV (レジスティヴィ)」http://resistv.com を主宰。大自然の映像な
どを通じ、いわゆるビデオジャーナリズムとは違った形で、映像を通じ環境のこ
とや人間についての情報発信をしようとしているWeb映像メディアだ。

RESISTV http://resistv.com 


演奏★ あだっち
オーストラリアのアボリジニの楽器デジュリドゥの奏者。
「ヒーリングナイト」などイベントのオーガナイザー。
今回は市民映像ディレクターサミットの場を開くために演奏してくれる。


ファシリテーター★ まいける東山(東山高志)
STILL ALIVE 2005年プーケットに何が起きたのか 監督 
市民映像ディレクターサミット提唱者  
マルチメディア教材作成で出会った国「タイ」を襲った津波。
津波後の早急に復興した観光地に発生した風評被害を追ったドキュメンタリー映
画をインディーズで作成。メディアに翻弄される日本人が、無意識のうちに被災
地を苦しめる現状を伝える。
「映像で話す人」の集まりである、市民映像ディレクターサミットを提唱。
「映像で話す人」を増やす活動も展開中。

STILL ALIVE 2005年プーケットに何が起きたのか  
                http://www.ideaeast.net/stillalive/
アイデアイースト http://ideaeast.jp


市民映像ディレクターサミット Web Page http://vsummit.blog67.fc2.com/
世界フェアトレード月間 [2006年05月22日(Mon)]
みなさんご存じでしょうか?
国土交通省の8月の道路を守る月間に比べて、露出度が少ないので知らない人も多いでしょうが。毎年5月はフェアトレード月間なんです。
そんなことで、いろんなフェアトレードに関するイベントが開かれているのだが、三軒茶屋でちょっとしたフェアトレードのイベントがあったので行ってきました。
もちろん目的は、カオラックの民芸品の販売先探しと、市場調査である。

そんなことで、都営新宿線から、京王新線を経由して、下高井戸に行き。そこから、東急世田谷線に乗って、三軒茶屋に着いた。

「ふろむ・あーす見本市!フェアトレードフェスタ」の会場のホールのあるビルに入って、エレベーターを上がると、あまり人気がなかったのだが、会場に入ると、たくさんの店が建ち並び、イベントも行われたりして、人がいっぱいになっていた。

まず、入って気になったのが、フィリピンのフェアトレードプロジェクトの商品だ。



牛乳パックを使って、紙すきをするという事を、環境教育や啓蒙活動として行っているところが多いが。紙のリサイクルの原理を理解するためにはすばらしい教材なのだが。紙すきを終えた紙の繊維の残った廃液をそのまま下水に捨ててしまうと、下水処理施設の負荷が極めて高い廃液を流した事になってしまう危険性があるし、もちろんそのまま流したらヘドロの原因となるのですが。パックそのままを使うことで、そんな危険性も少ないし。
しかも、パッケージデザインの素晴らしさまでリユースされるというのが素晴らしい。

私の取り扱っているタイの津波関連の民芸品の中で人気の高い商品として、Tsunami Volunteer Centerが生産している「ツナミ人形」があるが。このツナミ人形は、援助支援で送られてきた衣服の余りでつくっているのと、このジュースのパックのバックとが、どこか共通しているエッセンスがあるように感じた。

さらに廻っていると、以前紹介したパレスチナのセージが、パッケージになって商品化されていました。
つい、1週間前に製品になったそうです。


パレスチナのセージ

いつものように、美味しいタイベビールを飲み干して、カレーを頂く。そして、仕上げは、スローコーヒー。
無茶苦茶幸せ。

タイベビールは、ほっとけないのイベントの時に出会って以来、売っていたら、痛風なんかそっちのけで、飲んでしまいます。ただし、2本目は要注意です。

黒とゴールドの2種類があるのですが。赤ワインに対して黒、白ワインに対してゴールドという感じでチョイスすると料理にばっちりです。

さて、カレーを頂きながら、カリンバを作っている方と話しが盛り上がった。
この方は、アフリカからカリンバを買ってきて。カリンバを調律してから販売しているのだそうだ。そうすることで、付加価値を生み出すと共に、買った人は異国の生産者への尊敬の気持ちを抱く。
コーヒーも、原価はとても安いと言われているが、職人さんが上手に焙煎し。お店の人がきっちりとその場に合わせてコーヒーを入れてくれることにより、付加価値が生まれ、異国の生産者への尊敬の気持ちが持てる。
カレーの後のコーヒーを飲みながら、そんなことを感じた。

そういや、スローコーヒーのブースでは、私と雑談をしながらも、その合間にコーヒーの味が落ちないように、常に少しずつ試飲してモニターしてるんですよね。そうることで、最高でもないかもしれないけれども、手早く一定以上の味のコーヒーをお客さんに出すことが出来る体制を維持している。

ちなみに、スローコーヒーでは、渋谷近辺の取扱店を地図にして配布することで、愛飲者の囲い込みや、取扱店を増やす試みをしている。もし、スローコーヒーを飲む機会があったら、その地図を手に入れて、いろんな店を廻ってみるのもいいかもしれない。
同じコーヒーでも、コーヒーを入れる人、器、お店の雰囲気など様々な要因で、味わいがいろいろと変化するのを楽しむことが出来るかも知れない。
ドトールやスターバックスなどで、均等な味を楽しめるというのもいいが。同じもので、どのような個性が出るのかを試してみるとかなり楽しいと思う。

そんなことで、上機嫌で、帰路につきました。

気がついたら、ラオスのコーヒー豆、カレー、黒コショウとバックとチョコレートを購入していました。

けっこう浪費したかも。


#ラオスのコーヒーで思い出したが。最近は、東ティモールのコーヒーがいいらしい。戦争が長く続いたために、農薬や無機肥料が使われていない土地があったため、オーガニックで育てることが出来るらしい。


関連サイト

地球雑貨 ふろむ・あーす http://www.from-earth.net/

タイベビール http://savetheolive.main.jp/taybehbeer.htm

スローコーヒー http://www.slowslowslow.com/
津波被災地の自助・自立へのステップ [2006年05月19日(Fri)]
タイ国南部パンガー県の北アンダマン海沿いにある、カオラック近辺は、大きな津波の被害を受け、家と仕事を失った方がたくさんいる地域である。これらの地域にある復興住宅には、政府機関をはじめNGOやボランティアが入り込み、様々な支援を行ってきた。
そして、家や仕事を失った方の自立支援のために土産物を作るプロジェクトが20個ほど立ち上がった。これらを、Tunami Craft CentreというNGOがつなぎ、流通面のサポートを行っている。
私は、このTunami Craft Centreと連携しつつ、日本にカオラックの民芸品を輸入販売をしている。
津波から1年が過ぎ、2回目の雨季を迎えるにあたり、ようやく民芸品の制作が軌道に乗るかという時期にも関わらず、様々な人の動きが出てきている。
それは、多くのボランティアが引き上げ出したのだ。
財政面で、いつまでも、ボランティアがいるわけにもいけないということと、あまりにも、長期間ボランティアが滞在することで、自立の妨げにもなるなどの理由からである。
Tunami Craft Centreでは、多くの海外からのボランティアが抜けるということで、民芸品を作っているプロジェクトの長が集まって、話し合いが行われたそうだ。
その結果、自分たちで運営して行くという、自立の道を選択したとのことだ。
津波被災地の自助・自立へのステップがまたひとつ進んだという感じだ。
なんとか、持続して、活動を続けていただけたらと願うばかりである。
こちらも、がんばって、商品を売って応援することにします。

カオラックの民芸品紹介ページはこちら
あやかちゃん亡くなる そして医療事故の可能性 [2006年05月18日(Thu)]
以前、サッカー関係者を中心に、臓器移植の資金集めをする運動が盛り上がっており、それに関して臓器移植の問題点について記事を書いたのだが。
多くの人に支えられて、アメリカで臓器移植に挑んだ、あのあやかちゃんが亡くなったのだそうだ。
手術は成功し、順調に育っていたのだが、最近、カテーテルに雑菌がついていたため感染症に掛かって、それが原因で亡くなったのだそうだ。
新聞報道には、臓器移植という高度医療の難しさと書いてあったが、それは、そうかもわからないが。医療過誤による医療事故の可能性がある。
しかし、医療過誤だとしても、おそらく、ご遺族は泣き寝入りになる可能性がある。
それは、アメリカの医療システムは、今から20年以上前から、リスクマネージメントに力を入れているからである。
日本人が考える、医療機関のリスクマネージメントは、医療事故が起こらないようにするというイメージがあるが。米国の場合、病院の経営が圧迫されかねないぐらいの高額の賠償金が要求されるため。訴えられないような仕組みであったり、訴えられても裁判で勝てるようにすることがメインのリスクマネージメントなのだそうだ。
リスクマネージメントの概念は様々だと思うが、医療事故を起こさない環境づくりや、もし事故が起きは場合、早く発見をして、適切な処理をするシステム作ることがリスクマネージメントだと思う。
それだけに、訴訟社会の中で育った、アメリカ型の訴訟に強いリスクマネージメントは、結果として、事故を減らしたり、事故が起きた後の対策がおろそかになり、結果として、医療の主体となるであろう患者やその家族などが、浮かばれない可能性が高い。

☆関連記事 業務上過失致死傷罪は事故を減らせない

先日、「医療のTQM実証プロジェクト」という記事で。医療機関の質・安全への取り組みについて取り上げたが。
このGW中のセミナーで、医療機関は、工事現場より多くの危険が潜んでいるという指摘があった。とにかく、人の命が失われやすい危うい環境が医療機関には存在して、原子力発電所の何百倍以上も事故の起こりやすい環境なのだ。(まあ原子力発電所で事故が起こったら多くの方が大変なことになりますが・・・)
そんな危険な医療環境の中で、感染症に弱い患者に対し、感染症のリスクの高い、カテーテルという処置をしたわけだから。これは、治療方針自体が間違っていた可能性もあるし、医療過誤があった可能性もある。
おそらく、訴えられないための、インフォームドコンセントが進んでいる米国であるから、リスクのある治療を行う事について、事前に書類にサインをさせていたのだと推察できるが。それと、カテーテルからの感染は別個の問題だと考えるべきであろうし、感染リスクについてきっちりと患者側に説明されていたのかは疑問だ。

多くの方のひとつの命に対する想いとお金を預かって行った手術だけに。今回は、医療過誤や医療事故の可能性があるだけに、多くの人に納得のいく説明を医療機関または、募金活動を行った団体はするべきではないかと思う。
「お金を集めました。お金を払いました。うまくいきませんでした。」では本来ならすまないはずですよね。
会社だったら、株主代表訴訟を起こされます。

しかし、怖いのは、イメージに流されて真相が見えないこだと思う。
簡単なミスが死亡原因になったのに、なんとなく、高度な医療だったから・・・というイメージが先行してそれで、変な形で納得してしまう事で、真相が多くの人に伝わらない。
このことによって、本当は簡単に防げたことなのに、高度な医療の問題にしてしまい、その簡単に解決できる問題点を見失うことで、多くの同様の医療過誤や医療事故を防ぐことが出来ず。多くの同様の事故が発生することである。

いずれにしても、あやかちゃんが亡くなったことに対して、裁判など今後どのような動きがあるのかは注目してゆきたい。

最後に、あやかちゃんのご冥福をお祈りいたします。
そして、あやかちゃんの幼い命を失った事が、多くの方がカテーテルでの感染のために亡くならないためのノウハウとして活きていくように願っています。


「あやかちゃんを救う会」
http://www.save-ayaka.com/index.html

ジェンダーフリーという言葉狩り [2006年05月12日(Fri)]
ジェンダーフリーという言葉狩りが公的サービスを巻き込んで激化しているようだ。
まあ、ジェンダーフリーという言葉は、誤解を受けやすいようで、推進する方も、反対する方も、ともに過剰反応を示している。
以前は「?」と思うような、ジェンダーフリーの推進行為が目についてたりしたが、今は、ジェンダーフリーを反対する方の過剰反応が激化している。なんで、そこまで拘るんでしょうかねぇ。
それはともかく。単に過剰反応を示しているだけならいいのだが、ここに来てその過剰反応の弊害が出てきたようだ。
たとえば、この4月から千葉県では「女性センター」が、無くなってしまったため年間5000件ある、DVの相談が宙に浮いてしまったそうで。多くの困っている人が路頭に迷っている。あわてて、対応しようとしているそうだが。条例などの法的根拠などのしくみとして対応が出来るか。窓口設置についての広報活動をやり直さないといけないなどの問題がある。その間に、県内でDVによる深刻な事件が起きた場合、公共の福祉として行政はどうするつもりなのだろうか。行政や立法の社会的責任を果たすことが出来るのだろうか。
ここまで直接的に深刻ではなくても、NPOなどの活動にも影響を与える可能性もある。
先日、ある飲食店でNPOの方とおぼしき人がミーティングをしていたのですが。その内容がなんとなく聞こえたのですが。
どうも、ジェンダーのワークショップを実施したいのだけど、ジェンダーという言葉を使ったらヤバイということで、別の表現がないかという話しをしていた。
ジェンダーフリーという言葉が問題になっているのに、ジェンダーという言葉までも使ったら問題なのかという勘違いが、意識の高いと思われる人まで広がっているのだ。
日本のNPOの多くは、国や地方自治体からの助成金を受けて活動しているだけに。国や地方自治体を通じて、言葉狩りが行われ。それが報道されることにより。NPOの活動が萎縮し公益が得られないという弊害が出るとしたら、これまた、変な話しですよね。
確かに、たとえば、ひな祭りや5月人形など、伝統的なものをジェンダーフリーの名の下に何でも撤去するというのは、それぞれの儀礼の目的や意味に対しての理解が少ないという面もあるのだが。これと同様にジェンダーフリーに対して反対している人たちの動きも、それぞれの目的や意味を軽視しているため。結局は、いずれにしても、当事者のメリットがスポイルされてしまうんですよね。
双方の過剰反応で困惑するのは当事者なんだから。それぞれの運動の人も、行政ももう少し冷静になって、自分や組織の主張や立場ではなく、当事者のメリットについて真剣に考えて欲しい。(でも、当人達は、当事者のことを思って・・・と主張するんですが・・・)
そして、言葉狩りをするのではなく、自由にいろんな考えを述べられる環境に配慮して欲しい。
タイフェスティバルでカオラックの津波復興住宅で作った民芸品を販売 [2006年05月11日(Thu)]
5/13.14に代々木公園で開かれるタイフェスティバルで、カオラックの津波復興住宅で作った民芸品が、様々な方のご厚意で販売出来ることになりました。
このタイフェスティバルって、とても人気があって毎年たくさんの方が来るだけに、出展するのがかなり難しいんですよね。ハッチさんなどのルートからも商品がおけるように、いろいろ頑張ってみたけど、いろんなそれぞれの事情があってうまくいきませんでした。
今回、6/7に、ネイキッドロフトで、児童買春の問題を扱った朗読劇をするので、そのことで声をかけさせて頂いた若いNPOから、老舗のNPOに繋がり、そこから商品を扱って頂くことになりました。
当日は「H.E.L.P.女性の家」のブースの片隅で販売されることになります。
タイフェスティバルにいらっしゃる際は、是非お立ち寄り下さい。


タイフェスティバル
http://www.thaifestival.net/

てのひら〜人身売買に立ち向かう会
http://blogs.yahoo.co.jp/tenohira_is_for_children


6/7 「天の浮舟」 ネイキッドロフト

映像と音楽でつづる朗読劇「天の浮舟」

ユニセフ親善大使アグネスチャンや未来バンク事業組合理事長の田中優が絶賛した感動の朗読劇がNaked loftに登場。
「涙が止まらなかった。取り返しのつかない自然破壊、先住民族や子供達のいたたまれない現状が、私たちの豊かな生活とも関係があることを知りショックを受けた。」(アンケートより)
感動的な朗読劇を、岡さやかさんの即興演奏と映像と音響効果で盛り上げ、やさしく、いま地球で起こっている事を語りかけます。

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【朗読 】 松田 和義/中山 由佳/渡辺 久恵 
【ピアノ・歌 】 岡 さやか 
【音響・音効 】 東山 高志 
【原作・映像 】 岡本 功

「東南アジアの子ども買春の問題レポート」
百瀬 圭吾 (てのひら〜人身売買に立ち向かう会)
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岡さやか ミニライブ

OPEN18:30/START19:30 
前売¥2,000(1drink付)
当日¥2,500(1drink付)
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4/25からNaked Loft店頭で前売チケット販売、電話予約受付ます
(※限定60名/キャパシティが少なめなので、定員になり次第締め切らせて頂きます。)


新宿NakedLoft
http://www.loft-prj.co.jp/naked/
カオラックの民芸品販売店が笹塚と池袋に増えました [2006年05月11日(Thu)]
タイ・パンガー県のカオラックの津波復興住宅で作られている民芸品販売店が増えました。
今までは、イベント中心の販売だったのですが。
カオラックはシーズンオフとなり商品が売れなくなる時期なので。津波で家と仕事を失った方の自立支援のお手伝いということで、日本での販売経路を拡大しようとしております。(それと継続的に被災地を取材するための経費の捻出も大きかったりして)
関西地区での常設販売店を契機に、少しずつ取扱店を増やそうとしております。

そんなことで、東京地区に2箇所の販売店で、5月11日より、下記の店で、カオラックの民芸品が販売されます。


★笹塚 笹塚観音通り商店街 「きんぼし」 ※木曜のみ販売

新潟の地酒「きんぼし」の名の通り、普段はお酒と旬の野菜などを使った料理を出しているお店ですが。飲食店の定休日の木曜日は、民族楽器や草木染めなど、人や地球にやさしくなれる商品などを販売しています。


★池袋 「たまにはTSUKIでも眺めましょう」 ※SAORIリストバンドのみ販売

池袋のハズレにある知る人ぞ知るオーガニックバー。
寺田本家の酒が飲める。

豊島区池袋3−54−2 03-5954-6150 ※月曜定休


いまのところ、カオラックの民芸品を置いてくれている店は、どの店も大きくないけど、それぞれどこかやさしい雰囲気を持つ素敵な店なんですよね。
そんなやさしい人たちによって、少しずつですが、やさしいひとの手元に届いていっています。

ちなみに、西宮の阪神鳴尾駅近くのManchaの方でも、カオラックの民芸品がポツリポツリと売れてきているという情報も入ってきています。
業務上過失致死傷罪は事故を減らせない [2006年05月10日(Wed)]
「業務上過失致死傷罪」は、業務上必要な注意を怠り、よって人を死亡させる犯罪と業務上過失傷害罪は、業務上必要な注意を怠り、よって人を傷害する犯罪をいう。これらは、日本の刑法211条に規定され、法定刑も同じ「5年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金」である。
医療事故もこの「業務上過失致死傷罪」にあたるものだが。個人に責任を負わすだけで、事故を減らす抑止力になっていないようなのだ。
事故は様々な要因が重なって、始めて起こるとも言えるし。多くの人が事故を起こすまいとしていても、その当事者なりが全て対策が出来なかった時に起こるとも言える。
そして、事故に至る過失を犯した人は、単に様々な要因が重なり事故が発生する時にたまたま当事者だったという事がある。
確かに、その人が事故を起こしたかもしれないが、裁判によって、その人だけに責任を負わせてしまうと、ただでさえ緊張と危険に満ちている医療現場で働く者に、さらに精神論でミスをするなというストレスを与えると、それが事故を起こしやすくなる要因にもなるし。また、個人に責任があるということにしてしまうことによって、様々な環境要因やプロセスなど背後にある事故の要因を探り対策をするという行為がおろそかになるそうだ。
しかも、裁判もけっこうずさんで。似たようなポリタンクに入っていた、水とアルコールを間違えて、機械にとりつけてしまって、死亡事故に至ったケースでは。間違えて取り付けた若い看護師だけが、業務上過失致死ということで、執行猶予がついたが禁固刑になったのだが。若い看護師の後の当番の4人の看護師は、タンクが間違っているのに気がつかなかったにも関わらず無罪となり。病院の監督責任も問われなかったのだそうだ。
あまりにも酷い内容の判決だったので控訴したそうだ。
人は情報というバイアスを与えられて物事を見ると、実際のものと違うものに見えることがある。ラベルを見ればわかるのではないかと言うのが、司法の論理らしい。法律というのは、人間が考えたものではあるが、かならずしも人間の特性を知り尽くして作られたものではない。
とはいえ、法律により罰することで医療事故対策に力を入れるようになっていることもある。
アメリカの医療業界では、高額な賠償金を命じられる事が多く、事故が起これば病院の経営を圧迫しかねないということから、リスクマネージメントに取り組むようになった。リスクマネージメントといっても、事故が起こらないようにするというより、裁判に負けないようにするとか、どう有利に和解するのかという感じが強いそうだ。
だから、誰かに責任を転嫁する事でもリスクマネージメントの目的を達成する事ができるので、悲惨な事故を減らすというアクションに必ずしも繋がるわけではない。
医療の質・安全への取り組みの新しい流れは、ミスをした事の前に、どんな事故を起こしやすい要因があったかを調査して、環境やプロセスを改善することで、事故を減らすという方法論だ。
しかし、司法制度の方法論と違うために、質・安全への取り組みの活動を阻害する出来事もあるそうだ。マスコミもしかり。
医療のTQM実証プロジェクト [2006年05月07日(Sun)]
GWの3日間、いろんなご縁があって「NDP質安全エキスパート養成セミナー(導入編)」のお手伝いをしてきました。
このNDPとは、NDP(National Demonstration Project) JAPANの略で、医療の質安全の向上をめざした医療のTQM実証プロジェクトです。
平たく言うと、建設や工場や交通産業など、日本の経済を支えるとともに、安全性を求められている産業の安全対策や品質管理のノウハウを使って、医療の安全性や質の向上を行おうという試みです。
今回は、全国の様々な医療機関の、看護師、医師、放射線技師、薬剤師、事務、栄養士など、様々な立場の医療機関の従事者や、リスクマネージメントの担当者など約30名が参加した。
講師は、学術的な立場の方だけでなく、建設業や元航空関係で今はエネルギー関係の安全対策を行ってきた方、医療の現場で質安全に取り組んできた方が講師をつとめた。
講義ありの、危険予知の実習や、実際に医療過誤が起きた事を想定し、その医療過誤の事実を確認し、原因を追求し、そして、対策を考えるまでの一連の行為を行うワークショップなどが行われた。



写真が、少し小さくて解りにくいかもしれないが。
参加者の真剣な態度は、医療業界が抱えている医療事故や医療過誤の防止が大きな課題だという認識をしている事がよく分かる。
医療業界以外の講師の方は、質・安全についての進んでいる業界では、最近はセミナーを行っても、真剣さが足りない事が良くあるそうで。医療業界の方の真剣な参加態度がとても気持ちが良いのだそうだ。そういうこともあって、他の業界に従事しながらもボランティアで医療業界に対して講師を行ってくれているのだそうだ。

私は、医療の業界の人間ではないが、今後、少しずつ、医療の質・安全への取り組みについて、時々お伝えして行けたらと思います。


NDP(National Demonstration Project) JAPAN(医療のTQM実証プロジェクト)
http://www.ndpjapan.org/
小さな意思表明 [2006年05月02日(Tue)]
以前「児童買春についての旅行業界の取り組み」について記事を書いたが。
パンフレットに、子供達の性的搾取・虐待に反対する意思表明がなされると聞いていたので、実際にどのように掲載されているかパンフレットを見てみることにした。



表紙は、今までと変わらないパンフレットだ。

そして、裏を返すと、スペースの都合、少し小さいのですが、ちゃんと表示されています。



面白いのは、加盟している旅行会社が卸している旅行会社のパンフレットにもちゃんと表示されているんですよね。
こうやって、取引先も巻き込んでいくことで、児童買春を防ぐ活動の巻き込みをしていっているようです。
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ドキュメンタリー映画「STILL ALIVE 2005年プーケットに何が起きたのか」
まいける東山監督作品 ドキュメンタリー映画「STILL ALIVE 2005年プーケットに何が起きたのか」