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STILL ALIVE

2001 ニューヨーク同時多発テロによる海外渡航自粛
2002 SARS(重症急性呼吸器症候群)による渡航規制
2003 鳥インフルエンザによる東南アジアへの渡航規制
2004 スマトラ島沖地震による津波被害
次は何が起きるのか?

ここ、数年、観光で生きているタイ・プーケットは、毎年のように、数々の苦難が襲っているが、立ち直っている。
しかし、今年、2005年は、すでに津波被害からの復旧が終わったにも関わらず「日本人観光客だけがプーケットに来ない」という現象が発生。それは、タイ・プーケットで、現地のタイの人たちと共に暮らし続けている日本人たちを直撃。それでも、力強く、楽しく、生きている。そこには、今の日本社会が失った大切なものが生きていた。

ブログ名同名のドキュメンタリー映像の製作に関する話題。
風評観光被害の他に、地球温暖化の問題、コミュニティの再生、人間の回復、地域の再生、貧困問題などを取り上げてゆきます。
ツナミクラフトの「さをり織り」の情報。
エコロジーシアター「天の浮舟」情報も。


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児童買春について話す場 [2005年10月31日(Mon)]
10月28日夜、東京都北区の元気環境共生都市宣言のプレイベントとして、アグネス・チャンさんと田中優さんのトークセッションが行われた。
私は、このイベントの舞台監督とオープニングとしての「天の浮舟」の上演の音響効果の担当として関わった。


アグネス・チャンと田中優のトークセッション&天の浮舟
「輝く地球 夢いっぱいの未来を子どもたちに」
私達の生活を少し変えて、世界の環境破壊と貧困を食いとめよう!


この「天の浮舟」は、グローバリズムの中で翻弄され、住んでいた森林を破壊された挙句の果てに、騙されて、児童買春のために売り飛ばされたアジアのある国の少女と、森林を消費していく国の少年が出会い、道化師とともに、気球に乗って日本を目指すというお話だ。
この話を受けて、日本ユニセフ協会大使のアグネス・チャンが、ミニ講演をしたのだが、この話もなかなかシリアスだった。
エイズの流行が、性産業において、処女性を求めさせることにより、児童買春が横行することになったこと。対象は、少女だけでなく、少年も含まれていること。(そういや、パトンビーチで、ある日本人男性が、男性に30万バーツで売春しないかと言われたという話を聞いたなぁ)
エイズに感染しても、発症するまで働かされること。そして、いざ、発症すれば、山奥に捨てられること。
また、子供が臓器売買の提供源になっていることなど、短時間であるが、その現実を見たアグネス・チャンの話が続いた。
舞台袖で、田中優さんが、最初の物語と、アグネスチャンが、これだけシリアスな話をしてしまっているため、今まで、自分がシリアスな話をする役割をすることが多かったのが、そういうパターンでは話が出来ないということで、話す内容を見直していたようだった。
田中優さんのミニ講演も、エネルギーの問題、お金の問題など、今の状況の問題点をわかりやすく説明したものだった。
そして、ついに対談となり。白熱したトークが続いた。
このイベントもいよいよ最後の時間が近づいたとき、アグネス・チャンが突然歌を歌いだすと言い出した。舞台袖では、テープも預かっていないし、歌うという契約になっていなかったということで、主催者の方が困惑している。
さらに、アグネスは、手話を交えて歌うと言い出した。
マイクを持っての手話は困難と見て、マイクスタンドも用意をする間もなかったので、黒子が登場して、マイクを持つというハプニングがおきた。
そんなことで、感動的にイベントが終了した。
児童買春そして、森林の問題について語る場所は、とても限られている。それだけに、アグネスチャンは、タレントというより、一人の個人として、できることをしたことが、シリアスな話や、予定外のアクションに繋がったのかもしれない。
それは、いわゆるタブーの部分の話をしていい雰囲気を作った、会場に来ていただいた皆様が作り出したものだと思う。
みなさん、実に来てくれてありがとう。

田中優さんとは、打ち上げでも、いろんな話して楽しく、将来に繋がるお話が出来たような気がします。
また、いろんな、お話をする場をつくってゆきたいと改めて感じた夜でした。





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祝1万アクセス達成 [2005年10月31日(Mon)]
気がついたら、canpanでブログを立ち上げてから2か月たらずで、10000アクセスを達成していました。しかも、そんなときに、Canpan Blogのトップページに、ピックアップブログとして掲載されるとは・・・・。

とにかく、みなさまに感謝。



多くの方に見ていただき、少しでも、いろんなことを伝えるよう、続けてまいります。
今後とも、みなさまの、ご支援いただけますよう、よろしくお願いいたします。
元気環境都市宣言 [2005年10月31日(Mon)]



連日イベント続きだが。今日は、東京都北区の「元気環境共生都市宣言」記念式典だ。
私は、「空の絵 -北区の四季-」というアトラクションで、ピアノの岡さんの演奏のバックの映像の写真と映像効果、そして、即興音楽に合わせて、効果音を入れていくということで、関わることになった。行きかがり上、式典の始まりの演出と、「さくら体操」という北区独特の健康体操の音響も携わることになった。
当日までどのような内容か知らなかったのだが、東京都北区の「元気環境共生都市宣言」(舌を噛みそう)の内容が、けっこうすばらしい内容で驚いた。そんなことで、全文を引用して掲載します。

「元気環境共生都市宣言」
〜健康とみどりのまち北区を目指して

 北区は、豊かな歴史と文化遺産、飛鳥山の桜や
荒川の水辺空間があり、みどりとうるおいや
人と人との支えあいを大切にしながら、
思いやりと健康あふれるまちをめざしてきました。

 心ゆたかに元気で快適な生活を送ることは、
北区民すべての願いであり、よりよい環境を
次の世代に継承することは私たちの責務です。

 身近にある環境問題は、地球環境と密接につながり、
私たちの健康に大きく関係しています。
 区民一人ひとりが「地球市民」として、環境に配慮した
行動を学び実践するとともに、自らの健康づくりに努め、
力を合わせて元気な北区をつくることが求められています。

 私たちは、豊かで健康に暮らし続けることができ、
すべての息づくものが共生できる環境をめざして、
区民と区、地域が一体となって取り組んでいくことを誓い、
ここに「元気環境共生都市宣言」を宣言します。

平成17年10月29日
                    東京都北区

以上が、宣言の内容だが。

いくつか、踏み込んだポイントがある。

「よりよい環境を 次の世代に継承することは私たちの責務」

サスティナビリティ(持続的)な環境づくりを、責任のある、義務として、明確にしている。
昨今では、自己責任という名のもとに、当事者全てに責任があるにも関わらず、自己責任という言葉に甘え、一部の人や起業が自らの責任から逃れようという傾向があるのだが。それとは違い、責任や義務を明確にしているところが、いさぎいい。


「身近にある環境問題は、地球環境と密接につながり、
私たちの健康に大きく関係しています。」

これは、環境問題の根本だけど、理解しにくい内容を、ここまで、簡潔に、わかりやすくまとめているのは、すばらしい。
区の問題は、地球の問題であり、個人にも影響するということが、よくわかり。環境問題の全体を説明しながらも、当事者意識を持たせる文章になっている。
ここは、大きなポイントだと思う。
それを受けて。

「 区民一人ひとりが「地球市民」として、環境に配慮した
行動を学び実践するとともに、自らの健康づくりに努め、
力を合わせて元気な北区をつくることが求められています。」

というところで、「実践すること」につなげている。
当事者として、行動する、実践者であることが重要なのだが。ここでは、実践する必要性を説いている。


さらに

「すべての息づくものが共生できる環境をめざして、」

これも、すごいですねぇ。
自分たち人間だけでなく、全ての生物ときた。

先に、環境問題は、区の問題は、地球全体の問題であり、それが個人の健康につながるような事を言っておいて。環境問題は、自分の問題だと意識づけていたのだが。
ここで、「自らの健康づくり」から「すべての息づくもの」という、ところに、実践の範囲を、広げている。

なかなか、このあたりのもって行き方はすばらしい。

こんな宣言をした後に、ここんところ、足で稼いで写真を撮り続けたり、共同制作をした方は、昔の帰宅の風景を捉えた写真を集めて作った映像に合わせて、岡さんのピアノ演奏と歌が流れたときは、とても感動的だった。

昔の北区の写真を提供してくれた方の一人は、現在、かなりのご高齢で、しかも、病床に付し、危篤状態というところで、ご親族の方からの使用についての了承を得たという経緯があったのだが。
この古い写真の力強さは、未来に繋がっていくのだろうと感じた。

わたしの仕事のキャリアは、イベント屋から始まったので、そこで、関西地区の行政イベントに、いくつも関わったことがあるが。その多くは、どこか、大きな矛盾をはらみ、言い足りない、ものたりないものとなったり、上滑りをしていることが多かった。
しかし、今回の東京都北区の元気環境都市宣言記念式典は、そんな、過去の体験を払拭するぐらいの気持ちがいいものだった。

インターネットが流行りだして、10年。バーチャルの世界の広がりに対する危機感を募らせる人が多いが。
その一方で、概念をきっちり作り、それを実践に移してゆく動きも、確実にあるのだと感じた。
天の浮舟 [2005年10月26日(Wed)]
ここんところ、イベント続きです。

10/8-10は、モーニング娘。のイベントで横浜に張り付き。
大学のゲスト講師を2週連続でして。
22日から31日は、銀座ギャラリー(日比谷から銀座の地下道)で、パネル展。

そして、28日と29日は、東京都北区の仕事です。
29日の式典の方は、地方公共団体らしく、地域からの観客の動員が効いているの
で、問題がないのですが・・・
28日の「元気環境共生都市宣言プレイベント」の方は、無料で、誰でも見に行け
るので、是非皆様お越し下さい。

当日は、舞台監督と音響効果の仕事をしているので、あえませんが、音響の演出
をしている「天の浮舟」は、けっこう、好評なので、是非、見に来てください。

それと。今回、ユニセフの後援がついたのですが、年に3回ぐらいの決まったもの中心にしか後援がつかないのですが。今回のイベントは、特別に、ユニセフの後援がついたのは、とても珍しいことなんだそうです。すごーい。


「元気環境共生都市宣言プレイベント」
主催 東京都北区
企画・運営協力 NPOレインボー
後援 財団法人日本ユニセフ協会

2005年10月28日(金)
JR京浜東北線 地下鉄南北線 王子駅 徒歩3分
北とぴあ(ほくとぴあ) さくらホール
開場 18:00 開演 18:30
入場無料 (申し込み不要 先着1300名)


・朗読劇「天の浮舟」
朗読 松田 和義、中山 由佳、渡辺 久恵
ピアノ・歌 岡 さやか
音響効果 東山 高志
原作・映像 岡本 功

アジアの問題を取り上げたお話です。

・講演と対談
日本ユニセフ大使 アグネス・チャン
未来バンク事業組合理事長 田中 優

ミニ講演と対談があります。

http://rainbow.gr.jp/kitaku/





世界の貧困や環境破壊と私達の生活のつながり。解決のために何をしたら
いいのかを考えるイベントへのお誘いです。
━05.10.28━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  東京都北区「元気環境共生都市宣言」記念イベント

  アグネス・チャンと田中優のトークセッション &天の浮舟
 
 「輝く地球 夢いっぱいの未来を子供たちに」
  私達の生活を少し変えて、世界の環境破壊と貧困を食いとめよう!
  http://rainbow.gr.jp/kitaku/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

言葉では表せないほど悲惨な状況に置かれながら、声を出すことも出来ず
じっと耐えている子供達が、世界中にいっぱいいます。日本の街で暮らし
ていると気づかないことだけれど、なぜこのような状況になっているのか
は、私達の毎日の生活と深い関係があります。

こんな子供達の声に耳を傾け、どうしたら世界の貧困や環境破壊をくいと
めることができるのか、アグネス・チャンさん、田中優さんのトークセッ
ションと音楽と映像で綴る話題の朗読劇「天の浮舟」を通して考えます。

※入場無料 申込不要 先着1,300名

 また、先着600名様に素敵な「秋の花の小鉢」のプレゼントがあります!

■主 催 : 東京都北区
■企画運営: 特定非営利活動法人 レインボー
■後 援 : 財団法人 日本ユニセフ協会
■開催日時: 2005年10月28日(金)
      開場18時 開演18時30分
■開催場所: 北とぴあ さくらホール (東京都北区王子1-11-1)
      地図 http://tinyurl.com/dd39e

○講演と対談─────────────────────────○●

 アグネス・チャン http://www.agneschan.gr.jp/
  子供達が直面している現実、耐えてきた苦しみを、ひとりでも多くの
  人に知ってほしい。世界中で、叫ぶことさえできない子どもたちから
  託された伝言を、みんなに届けたいのです。
                    『小さな命からの伝言』より

 田中 優
  日本にバナナを輸出しているミンダナオ島の住民は、タワワに実った
  バナナの脇で飢えて死んでいくんです。「飢餓輸出」といいますが、
  そういう状態があって私たちの暮らしが成り立っているのです。
           『地球のために、いま僕たちができること』より
           http://www.rainbow.gr.jp/data/tanakayu.htm

  対談では、私達の毎日の生活や地域で、どんなことができるのかを、
  お2人でお話しします。

○オープニング────────────────────────○●

数多くの共感を呼んだ話題の作品!☆音楽と映像で綴る感動の朗読劇☆
「天の浮舟」〜森を消費した国の少年と、森を失った国の少女の出会い〜

 朗  読  : 松田和義 中山由佳 渡辺久恵 
 ピアノ・歌 : 岡さやか 
 音響・音効 : 東山高志 
 原作・映像 : 岡本功 
 企  画   : 特定非営利活動法人 レインボー

★子供達に「輝く地球」「夢いっぱいの未来」を届けたいと思っていらっしゃ
 るみなさん、ぜひご参加ください。


┌─┐  
│┏┿━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
└╂┘お問合せ 東京都北区環境課環境推進係┃
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
TEL:03-3908-8603
http://www.city.kita.tokyo.jp/
続きを読む...
銀座でのパネル展スタート [2005年10月23日(Sun)]


本日より、銀座ギャラリーにて「STILL ALIVE展」が始まりました。
スポンサーが見つからず、スポンサー交渉のため、パネルの発注がギリギリになり、1/3のパネルは完全徹夜での手作り、残りは、今朝になってパネルを出力サービス屋に取りに行き現場に持っていくという綱渡りのような感じで、展示作業が始まった。
現地には、ニューヨーク在住のカメラマン、ライター・エディター、グラフィックデザイナーという展示のプロではないが、プロの方が、ボランティアスタッフということで手伝ってくれるため来ていた。
日比谷駅の電気ビル(タイ政府観光庁のあるビル)に近い改札口のあたりから、マリオンの地下入り口まで17個ある展示スペースを、二時間弱で展示を終えた。
展示をしている後から、パネルを見て「プーケットか懐かしい」という老夫婦が現れたりと、なかなか反応がいい。通行している人の半分は何らかの形でパネルを見ている。
展示がもう、最終段階という時に、日本とタイとの友好関係に関連している団体の方が、たぶんここで展示しているのではないかと、訪ねてきたりと、出会いもあった。
展示が終わったあと、このスペースを貸している財団の方から、後援の申し入れがあった。


10/22〜10/31 「STILL ALIVE」展−2005年プーケットに何が起きたのか
(主催:アイデアイースト 後援:財団法人サークルクラブ協会

【作品展の概要】
 津波後のタイ・プーケットをお伝えします。

【作品展の紹介】
 昨年12月26日にインド洋津波により被災したタイ・プーケット。しかし、住民達の力によって早急に復旧し、観光地としての機能を取り戻した。だが、その事が伝わらず、未だにプーケットはリゾートとして楽しめない所だと思われています。全く普通のプーケットをご覧下さい。

【主催者の紹介】
 津波後のタイ・プーケットの風評観光被害と災害に強いタイプーケットを伝えるドキュメンタリー映像作品「STILL ALIVE」を11月公開に向けて制作中。
●Webサイト http://www.ideaeast.net/stillalive/

【場所】銀座ギャラリー 
東京・地下鉄.銀座駅-日比谷駅間の連絡通路
http://circle.club.or.jp/blog/4



明日からパネル展 [2005年10月21日(Fri)]
昨年12月26日にスマトラ島沖地震・インド洋大津波に被災したプーケットのその後を伝える写真展です。

10/22〜10/31 「STILL ALIVE」展−2005年プーケットに何が起きたのか
(主催:アイデアイースト)

【作品展の概要】
 津波後のタイ・プーケットをお伝えします。

【作品展の紹介】
 昨年12月26日にインド洋津波により被災したタイ・プーケット。しかし、住民達の力によって早急に復旧し、観光地としての機能を取り戻した。だが、その事が伝わらず、未だにプーケットはリゾートとして楽しめない所だと思われています。全く普通のプーケットをご覧下さい。

【主催者の紹介】
 津波後のタイ・プーケットの風評観光被害と災害に強いタイプーケットを伝えるドキュメンタリー映像作品「STILL ALIVE」を11月公開に向けて制作中。
●Webサイト http://www.ideaeast.net/stillalive/

【場所】銀座ギャラリー 
東京・地下鉄.銀座駅-日比谷駅間の連絡通路
http://circle.club.or.jp/blog/4

今回このパネル展で、特に訴えてたいのは、被災地だといっても、ふつうに観光してほしいということと。
被害が一見少ないところも、目に見えない経済的ダメージを受けやすいということ。今回のプーケットでは、日本人観光客が、GWの実績で、昨年比93%減!という壊滅的な渡航者の減少が、もう一年近く続いています。プーケット自体は、何百億バーツ単位のタイ政府からの潤沢な予算で、ハード的には急激に復興しているのですが。民間のちいさな事業者や庶民は置き去りにされた状態です。
また、日本人相手に商売をしているのは。プーケット在住で、タイ人と結婚して慎ましく暮らしている日本人が多いのですが。日本人観光客がいないことで、現地採用されている人は、雇用が減らされたり。現地で小さな事業を起こしている人は、経営危機に陥っています。しかも、制度の壁があって、運転資金も借りれない状態である。こういう部分って、ODA関係はもちろん、いわゆるNPO/NGOが支援しにくい部分なんですよね。もともとの住民ではないし、国民でもない、いわゆる先進国の国籍を持っている外国人であるし。難民のように着の身着のまま出てきているわけではない。すでに、現地の人と化していることを考えれば、日本で言えば、経緯こそ違えど、在日の韓国・北朝鮮の方などのような立場なんですよね。
私の住んでいる新宿区は、人口の一割が、外国人登録者という地域なのですが。大きな経済問題の発生するような自然災害に遭ったとき。これらの状況と同じ事が発生すると思われます。
そのような状況などを加味しながら。力強く生きている現地の人たちの姿を見ていただければ幸いです。

食の大切さ [2005年10月21日(Fri)]
 先日、東洋大学でゲスト講師として、約300人の学生の前で「創造論」の授業をしたのだが。その中で、多くの学生から質問があったのは「どのようにして、創造性を養ったのか」というものだった。
人それぞれ、創造性を養う方法は違うのだが。私は、この4点が、創造性を養うことに役立ったのではと思っている。
それは「体験すること」「人の話を聞くこと(人と出会うこと)」「面白いことを見つけること」そして最後に「おいしい食事をすること」である。
意外かもしれないが、この「おいしい食事をすること」というのは、創造性において大きな意味合いがある。
身近な創造性豊かな人をみていると、かならずと言っていいほど、食いしん坊か、食にこだわっている人が多い。もしくは、どんな貧乏飯でも、楽しく、おいしそうに食べている。
これは、一般的に創造的と言われている芸術分野などだけではなく、スポーツなどにも言えているようだ。
たとえば、サッカーでは、現日本代表監督のジーコ監督が、鹿島アントラーズに来たとき、選手たちのあまりの食の貧しさを見て、ジャンクフードを食べることを嗜めたことがあった。
そして、2002年ワールドカップの時の日本代表監督のトルシエ氏も、選手たちの食事をみて、これでは、クリエイティブなサッカーができないということで。合宿時において、従来のビュッフェ形式の食事を廃止したという。ビュッフェ方式では、安易に好きなものだけを、好きなだけ食べることができるため、栄養の偏りもさることながら。安易に食べられることで、味わって食べるということがおろそかになり、それが、創造性を欠く要因となっているというのだ。
講義も終わり、学生とともに、大学の近くのファミレスで晩飯を食べていたときも、この食の話で盛り上がった。
昼間は働き、夜に大学に通う二部の学生ということで、働きながら感じる、体験をもとにした話が出てくるから面白い。
ある学生の上司は、昼食は、いつも、コンビニのパンを一人で頬張っているそうだ。そこで、この学生に聞いてみた。
「もしかすると、その上司って、やたらカリカリしていない。そして、その割りに肝心なことが抜けていたりするって事がない?」
あまりにも、図星だったようで、その学生はオオウケしている。
ほんとうに、こういう人って多いのよね。
また、こういうのも困るパターン。
OLなどに多いのだが、みんなで、同じところで食べるのだが、時には、いろんなおいしい店にも行くのだが。いつも仕事の愚痴や悪口だらけで、せっかくの料理も、おいしさ半減。だからといって、この集団から抜けることは難しい。
このしがらみから抜けられなくて、困っている人ってとても多い。
そして、結果として、おいしくない食事をしたために、午後の仕事の効率が上がらないということにも・・・・
以前、ある料理人が言っていたのだが、おいしい食事において、食材や料理は、3割の要因でしかない。残りの7割をどうするのかで、いいお店かどうかが決まってくる。というようなのだそうだ。
ある学生は、いろいろなことに興味をもっていて、食に対する追求が強いのだが、いまひとつ、身近な人に評価されにくい事が多い。
今回、このファミレスで、飲み物は、ドリンクバーを頼んだのだが。この学生は、ジュースを複数混ぜたり、ジュースと紅茶を混ぜてみたり。エスプレッソメーカーの特性を見て、機械に設定されていない、ホットミルクを頂いたりと様々な工夫をしていたのだ。
確かに、ファミレスという、いわゆるジャンクな食事とはいえ、自分なりにおいしく食事をする工夫がそこにある。これこそが、創造性なんですよね。
バブル期以降、グルメという言葉の元に、食へのこだわりを持つ人が増えたが。スペックや薀蓄におぼれ、カタログやグルメ記事を食べているかのような人が増えており。ごたわった食事を頂く人が増えた割りに、本当においしく食事をしている人が増えていないように感じています。
たとえ、ひとつひとつが、かならずしも高品質なものでなくても、おいしく食べる工夫をし、食べることを楽しむことこそが「おいしい食事をすること」なのだと思う。
食欲の秋、芸術の秋、そして、スポーツの秋ともいうが、ぜひともおいしい食事を心がけることで、楽しく創造的な生活を過ごしたいものである。
文化交流度 [2005年10月16日(Sun)]
昨日と今日、代々木公園で、スリランカフェスティバルが行われた。
日本にいるスリランカ関係者が一同に集まるのではないかと言われるイベントで、雨や地震にもかかわらず、多くの人が、会場に足を運び。日本人、スリランカ人の他、いろんな国の人が入り交じり、飲食店も活況で、楽しい雰囲気だ。
スリランカは、紅茶、カレーなど、代表的な特産品もたくさん並び、その一方で、スマトラ島沖地震による津波の展示もあった。
このように、盛りだくさんの展示を見てきて、ある小さなブースに立ち止まった。
そこには、一冊のスリランカの言葉、シンハラ語の本があった。
これだけ、たくさんの展示があり、特産品もたくさん並んでいたにもかかわらず、この本が、このフェスティバルで始めて見た、シンハラ語の表示だったのだ。しかも、この本は、日本人が書いたもので、和光大学の澁谷教授が書かれた本だった。
そのブースに、ちょうど、澁谷教授がいらっしゃったので「今回のフェスティバルで、この本の表紙が始めて見たシンハラ語だった」と話しかけたところ。「日本とスリランカとの文化交流はまだ、この程度のものだ。日本からのスリランカ文化への理解もないし。スリランカ人の、日本観も、日本からすると違和感のあるものだ」とおっしゃっていた。
英語や日本語で表示をすることで、商品は、日本に来ているのだが、スリランカの文化が伝わっていないという現実は、日本製品や日本ブランドが世界を席巻しているにもかかわらず、日本文化が理解されていないという事と同じよなものだろう。
どのように、異文化を相互理解できていくのか。まだまだ、課題が大きいように感じた。
明朝、鳴き砂 ON AIR [2005年10月15日(Sat)]
明朝、プーケットの鳴き砂が、FM東京、FM大阪で、ON AIRされます。
みなさん、ぜひ、お聞きください。

10/16(日) 朝 8:30-55 FM東京・FM大阪 GOOD ON EARTH




関連情報 

ドキュメンタリー映像作品 
「STILL ALIVE 2005年プーケットに何が起きたのか」(仮題)

10/22〜10/31 東京・銀座−日比谷で「銀座ギャラリー」にて「パネル展」を行います。
「STILL ALIVE」展−2005年プーケットに何が起きたのか 

ミンダナオ島の悲劇 [2005年10月15日(Sat)]
プーケットに今起きている事を、本にしようと、都内のある出版社を訪ねた。
この出版社は、近々タイのパンガー湾のマングローブの植林プロジェクトの本を出す予定ということもあり。どこか共通点があるのではないかと思い、この出版社に声を掛けた。
まず、この企画について、そして、やりたいこと、そして、現状についての説明をざっくばらんにした。
いまの自分の活動の話しをしていた時、こんど10/28に、北とぴあで行う「天の浮舟」の話しをした。そのとき、出版社の取締役の方が、そのチラシを見て、かつて、ミンダナオ島での体験を話し出した。
ミンダナオ島では、バナナの生産がなされているが、そのバナナは、その地域の人が食べることが出来ず、総て輸出されるのだ。お腹が空いた子供は、収穫されたバナナのうち、出荷出来ないものを食べようと、敷地内に潜り込むそうなのだが。ガードマンに見つかると、銃で撃たれて、殺されてしまうのだそうだ。さすがに、最近は、批判が多くなり、死なない程度の銃を使っているそうだが、子供達に銃口を向けている事には変わりがない。
そんなことを、現地で聞きつつも、彼は、友人達と、ミンダナオ島の開発現場をいろいろ調べていたら。どうも、ある地域に有毒物質が流れている可能性に気が付いたのだそうだ。そのプロジェクトは、日本のODAのお金や、世界的な途上国を支援する機関のお金を使っての事業だった。
彼らは、有毒物質の流れていると思える水を日本に持ち帰り、研究機関で調べたところ、恐ろしい量の有害物質が含まれていたという。
これは、いけないと思い、関係機関をかけずり回ったという。
そして、再び、ミンダナオ島に行ったとき、水の採取に関わった現地の人が数人殺害され。そのうち現地のNGO職員は、身体を6つに切り裂かれて、道路に捨てられていたそうで。彼との再会は、バラバラ死体となった写真だったそうだ。
この事件の後、開発を担当していた会社は、別の開発事業を受注し、この開発は中止された。
しかし、開発現場に残された有毒物質の除去を行われたのかは不明だという。
そんな、お話しをしたあと、プレゼンをしに来た私たちを見て「なにか懐かしい気がする」と言った。
現場の責任者が、出席していなかったため、即決とはいかなかったが。出版を検討してくれるという。
有り難い話しだ。
この取締役さんの話しを聞いて、できれば、この出版社で本が出せたらいいのにと思った。

関連記事 フィリピン・ミンダナオ島のヒ素中毒
店コミ [2005年10月14日(Fri)]
大泉学園のわらべというもんじゃ焼き屋に出かけた。
このわらべの主人は、アイデアマンで、店をやりながら、いろんなまちづくりのアイデアを提案し、出来る範囲から少しずつ実践していっている。
いつも、いろいろ、面白い実践しているプロジェクトの話しが聞けるのだが。今回も面白いプロジェクトが出てきた。
トレードマークのエプロンに描かれたドラえもんのポケットではないけど、とても、いろんなものが出てくる。
今回のネタは「店コミ」という概念だ。
よく「口コミ」という言葉を聞くが、地域コミュニティが崩壊した、都市の郊外では、口コミが同じ層しか伝わらないという、断片化が進んでおり。ターゲットが絞られたマーケティングには使えるが、広く広がる口コミというスタイルではなくなっており、口コミの広がりが弱くなっている。
そこで、店が、お互いに特性を知り、他人の店を紹介したり、店が地域の情報の窓口となることで、来店者に対し、コミュニケーションを提供していこうというのが、店コミなのだそうだ。
今は、地元で頑張ってる若手経営者が定期的に集まって、お互いの素晴らしい部分をお互いに知ることから始めているそうで。
「大泉宝店を目指す会」と称して、ステッカーをメンバーの店の前に貼って一般の人への認知を高める努力をしています。
実際、わらべのファンのお客様が部屋捜しをしている時、仲間の不動産屋さんを紹介してやったら、とても喜ばれたりします。初めて行く不動産屋でも、「わらべの紹介」ということで、その方も安心だったといってくれたというような、小さな実績が少しずつ出てきているようです。
現在の所、基盤を作る段階のようで、同一地域で「点」としてがんばってる経営者を「線」にして、「面」にしていくことで、魅力的な街にしていきたいです。
店コミは、しっかりとした店同士で行うということで、着実に、しかも確実な情報を来店者に提供出来るように動いているようだ。
大きな成果は、まだ、出ているとは思えないが。中・長期的に、練馬区という、他の地域からの流入者の多い街において、このローカルホスピタリティ的な要素が大きいプロジェクトが機能すると。
地方流入者にやさしい、魅力的な街になると思う。
是非、きっちりと続けて欲しいプロジェクトだ。
創造を許さない環境 [2005年10月11日(Tue)]

「モーニング娘。“熱っちい地球を冷ますんだっ。”文化祭2005 in 横浜」の期間中、体験コーナーにおいての、国産材を使った、工作のワークショップは、常に子供がいっぱいであった。
ここでは、何でもいいから作る、というルールなのだが。最初は、何を作って良いのか解らない子供も多いのだが。だんだん、のめり込むように、集中力が高まり、すばらしい作品が出来上がった。
モーニング娘。たちの、ステージがあるというのに、それに目もくれず、数時間一生懸命にものを作る子供が出てくは、ある種感動的だ。
しかし、子供が、熱中するのには、少しくらい背景があることに気づかされることとなった。
ある男の子が、ごく軽い怪我をしたので、絆創膏などで、げがの処置をしたのだが。この子は、自分が、長時間集中したため、集中力が低下して、ケガが多くなりつつあるという事を、認識し、私に教えてくれたのだ。
この男の子は、このワークショップの会場から離れずに、作業を続けるのには理由があったのです。
実は、家ではノコギリやキリなどを使った工作は、禁止されているというのだ。だから、この男の子は、ここで、なるべく、ノコギリやキリを使わないところまで加工して、家に持って帰るというスタンスだったのだ。
賃貸住宅であれ、新築物件にしても、子供が部屋を汚したり傷つけたりするのは。大人の事情で。結果として、子供の創造を許さない環境を作っているのだ。
この男の子は、結局。最後まで部品を作って、家に帰った。
しかし、工作を良しとしない所で、作品を組み立てるのは難しい。そういう創造を許さない環境があるからこそ。
私どものいるワークショップに来て、はまってしまうのだと思う。

判断が出来ること [2005年10月11日(Tue)]

「モーニング娘。“熱っちい地球を冷ますんだっ。”文化祭2005 in 横浜」 の最終日。小池百合子環境大臣が、パシフィコ横浜に現れた。
会場を視察したあと、私たちが朗読劇の楽屋がわりに使っていた会場の片隅で、記者会見を始めた。
私とピアニストさんが、片づけをしていた横で、記者会見が始まったので。突然の大名行列の襲来に、ピアニストさんが、少し動揺していた。
今日は、ミニステージで、環境問題を啓蒙する演奏をしていたのだが、伝えられる人の数が目の前の人のだけで、テレビや新聞を通じて伝える人数に比べてたかが知れている。
それに対し、環境大臣の一人の言葉で多くの人が動く。それを、この現場を見て、自らの活動の弱さを感じてしまったというのだ。
しかし、よく考えると、一人の言葉で、多くの人に影響を与えるのはいいが。この一言を発する人が、他の人の1万人分の判断能力を持ち、言葉を選んで発したとしても。日本の人口の1万分の一の判断能力で、その1万倍以上の人の判断をするのは困難なことである。
それより、一人一人が判断能力をもって、環境に対して取り組んだ方が、大臣の言葉で動くより、大きなパワーになる。
一時的には、旗振り役の力を必要とするが。実際には、多くの人が、自分たちでそれぞれ判断し取り組むことが出来るのが、一番パワーがある。
朗読劇は、即興演奏で、会場の雰囲気などに左右されながら、演奏内容が変わってくる。朗読する方も、その演奏を聞きながら、話す口調が変わってくる。それは、それぞれの構成員が、それぞれ、状況を判断しているからこそ、できるのであって。決して、決められたことをするためでは出来ないことなのだ。その中には、判断をするというアクションがある。
こういう、小さな判断ができることによって。いろんな事が動きやすくなるのでは・・・
なんて、記者会見の会場の横で感じました。
試写会場下見 [2005年10月07日(Fri)]


写真と内容はあまり関係ないのだが・・・

本日、STILL ALIVEの試写会会場の候補地の下見に行ってきた。
ここは、昭和30−40年代に建てられたビルの上にあった。
会場の人によると、昔は、仕立て屋で、4.5.6階に、お店の人が住んでいたそうで。その3フロアを借り、住居兼事務所にしつつ、さらにその1フロアをアートスペースとして解放しているのだ。
普通、こういう所は、アートスペースとして使えない事が多いのだが、建物も古いために大家さんが大目に見てもらっていて、壁に釘を打って良いとか、自由に使えるそうなのだ。
おそらく、あと5−10年経てば取り壊しになるかもしれない古いビルだからこそ、面白いことに使える。
今回、このアートスペースと縁があったのは、ここの管理をしている方と、あるアート系のインターネットコミュニティで、コンベンションの話題で話しが合ったことから知り合い。タイのドキュメンタリー作品と言うことと、このアートスペースの管理をしていた方が、カンボジアでいろんなことをしていた経験があったこととがシンクロし、この会場で上映しないかという話しになった。
キャパシティも40人ぐらいと小さいが、元住居スペースということもあり、なんとなく落ち着くし。6階ということもあり、見晴らしがいい。
窓の下には、古くて小さな映画館があり。その屋根の上で、黒いネコが昼寝をしている。
真新しく、窓のない、既製品で作られた人工的なアートスペースが多い中。古く、大きな窓があり、手作りで、多くのもらいもので作られたアートスペースは、どこか懐かしさと安心感があり、とても楽しい。
ここで、やっと写真と繋がってくるのだが。
長年使われた機器で、一つ一つ手作りで焼いているタイ焼きのように、懐かしくも温かい感じがする。
今回の作品は、本当は、テレビ局を巻き込んで、もっとメジャーなやり方でやりたかった企画だったが。一応は、最新に近いデジタル機器はつかうものの、まずは作って、見てもらうことが大切ということで、手作りで作る作品となる。
ここで、一つの結果を出すことで、同時にたくさんに伝えることが出来ないが、一つ一つ伝えてゆき、そのうち、気が付けば多くの人に伝わっている状態になればいいと思っています。
とはいえ、少しは、観光客が戻りつつあるとはいえ、今までの観光者の減少分をカバー出来る観光者数には程遠く。早く、観光客が来てくれるようにならないと、力尽きてしまう所も増えてしまうかも知れない。
そんなジレンマも感じながら、大量に戻すという策におぼれて、実行出来ないより、進む方がいいのかと自分に言い聞かせている所です。
写真集コーナー設置 [2005年10月06日(Thu)]
ドキュメンタリー映像作品「STILL ALIVE」2005年プーケットに何が起きたかのページに、写真集コーナーを設置しました。
このページのコメントは、私の書いたコメントですが。
今度のパネル展には、これらの写真に加え、フリーライターの戸村賢一氏の現地レポートも掲示いたします。 

是非ご覧下さい。

パネル展については、こちら

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防災地図を作るワークショップ [2005年10月05日(Wed)]
タイ・プーケットは、ベビーブームで、日本人の子供や、日本人とタイ人との混血の子供がかなりの人数住んでいる。そんな子供達が、日本語を学ぶために、日本語補習校がプーケットの日本人の手で開校されている。
毎週土曜日は、日本語補習校の日で、プーケット島のあちこちから、30人ぐらいの子供が集まって来る。
ここで、学んでいる内容は、基本的に日本で言う国語の授業で、年齢ではなく、習熟度で、日本語に慣れるクラスと、小学校1年生、小学校3年生、小学校4年生程度という、4クラスに別れて授業を行っている。厳密に言うと、一つ下のフロアに、幼稚園と呼ばれる幼児クラスがあるので、5クラスといっていいだろう。
学校の運営は、プーケット日本人会が行っているとはいえ、基本的には父兄との話し合いのもと、一人の教員免許を持った方が全体を覧て、バンコク日本人学校に勤めていた方が1名と、あとは、父母やボランティアが教師役をつとめている。
教科書は、日本から送ってもらったものが使用されている。
普段は、国語の授業中心なのだが、いろいろ楽しいイベントがある。お好み焼きパーティとか、カレーパーティというものもあれば。日タイ交流イベントで、ちびっ子通訳として活躍することもある。
教室から飛び出してこそ、生きた日本語を経験出来るからこそ、このようなイベントも、積極的に行われているようだ。

今日、メールで知らされたのだが、近いうちに、プーケット日本語補習校の子供達で、津波の防災地図を作るワークショップをするそうだ。
プーケットのパトンビーチでは、4月29日にかなり大がかりな、津波避難訓練を行い、7月末の余震の時は、その成果もあってか、ある程度、迅速に避難ができたという。
しかし、これで、津波時の安全確保は、完璧ということはない。今回、子供による、実踏調査が行われるのは、防災面でもいろんなメリットがある。
たとえば・・・・
・子供が安全な避難方法を身につける。
・子供が歩くことで、地域の人にも、避難方法が周知される。(タイ人は子供が大好きだから関心が高い)
・子供の視点で、安全面が点検出来る。大人にはない気づきがある。
子供達の手で、どのような、防災地図が出来上がるのか今から楽しみだ。



4月29日、プーケット・パトンビーチで行われた
避難訓練時の避難ルートマップ


■ほかの、プーケットの話題を読む
10/22〜10/31 「STILL ALIVE」展−2005年プーケットに何が起きたのか [2005年10月03日(Mon)]
下記の通り、写真展を開きます。
みなさん、ぜひお越し下さい。



10/22〜10/31 「STILL ALIVE」展−2005年プーケットに何が起きたのか
(主催:アイデアイースト)

【作品展の概要】
 津波後のタイ・プーケットをお伝えします。

【作品展の紹介】
 昨年12月26日にインド洋津波により被災したタイ・プーケット。しかし、住民達の力によって早急に復旧し、観光地としての機能を取り戻した。だが、その事が伝わらず、未だにプーケットはリゾートとして楽しめない所だと思われています。全く普通のプーケットをご覧下さい。

【主催者の紹介】
 津波後のタイ・プーケットの風評観光被害と災害に強いタイプーケットを伝えるドキュメンタリー映像作品「STILL ALIVE」を11月公開に向けて制作中。
●Webサイト http://www.ideaeast.net/stillalive/

【場所】銀座ギャラリー 
東京・地下鉄.銀座駅-日比谷駅間の連絡通路


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みんなテロが好き [2005年10月02日(Sun)]


ドキュメンタリー映像作品 STILL ALIVE 2005年プーケットに何が起きたかの公式ページのアクセス解析をしていて驚いた。
今日、一日アクセス数が増えているのだ。
プロモーション効果が出てきたと言うこともあるのだが、検索エンジンから見に来た人も増えてきたのだ。
しかし、その検索単語を見て愕然とした。

■ プーケット(40.0%)
■ テロ(33.3%)
■ プーケットのテロ(13.3%)
■ etc.(13.3%)

10/1にバリ島でテロ事件があったのだが、そのニュースを見て、「プーケット」と「テロ」を組み合わせて、検索しているようなのだ。
実は、昨年12月の津波の時。津波の情報発信地となった、プーケットは被災地の代表の一つとなった。
そのあと、何故か不思議なことが起こったのだ。なんと、タイ・プーケット島から全く離れた、インドネシア・バリ島の観光客も激減したのだ。バリ島は、津波の時、潮位が数センチ上がっただけで、全く被害がなかったのだが。日本人観光客が激減し、一時は、前年比30%まで減ってしまったという。
バリも全く、被害を受けなかったのに、観光客が減るとは、踏んだり蹴ったりだ。そのおかげで、バリ在住の日本人に、プーケット同様の経済問題が発生し。ある現地人と結婚した日本人女性は、経済的な理由で離婚してしまった例まで発生したそうだ。
今回は、バリ島のテロ事件のニュースを聞いて、日本の北海道から九州より離れ、国も南半球か北半球かも違うプーケット島とバリ島をアジアンビーチということから混同し。「プーケットのテロ」という検索をした人が現れたのだろう。

そういう、地域の混同もさることながら、テロが起きると、テロを検索しまくる人がいるという事実も、少し淋しいものを感じた。
確かに、テロという悲惨なことに感心が向くのは仕方ないが。なにか、その悲惨なことが起こると、お祭りでもあったかのように、騒ぎ立てる様子が、どうも違和感を感じざるを得ない。
こういうのを見ていると、本当は、みんなテロが好きなのではと疑ってしまう。
それは、映像を通してみるエンターテイメントでしかないのかもしれない。
安全を理由に、関係者しか渡航できない状態は、ガードマンに守られ関係者しか入ることの出来ない大きな映画の撮影所のような状況になっている。そこから映し出される映像や情報は、画面の中に映っているものだけだし、必要なシーンだけを選んだものだけが流される。それを、家にいて、怖いなどと言いながら見ているのは、ホラー映画を見ているのとさして変わらない。
それは、自分の安全を確保しながら、恐怖を楽しんでいるにすぎないのだ。
そして、映画雑誌を読むように、雑誌やWebに載っている評論を探してきて読みあさっている状態なので、本屋で本を探すように、「テロ」で検索をかけているのだろう。


2004年12月26日の津波による主な観光地の被害状況
(地球の歩き方、インド洋&アジアン・リゾート最新情報 より)
http://www.arukikata.co.jp/webmag/resortsp/


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パレスチナのセージ [2005年10月02日(Sun)]
ひきつづき、グローバルフェスタJAPAN2005@日比谷公園ネタですが。
みんなのピピ島」を販売しているブースの近くに、パレスチナの紹介ブースがあり。そこに引き込まれていった。
なぜ、そこに引き込まれていったかというと、9月10日は「ホワイトバンドデー」の時に飲んだ、パレスチナのビールが売られていたからだ。しかも、ホワイトバンドデーの時の店員さんだったこともあり、お互い顔を覚えていて、その勢いで予定にもなく、飲んでしまいました。
さて、このパレスチナビールは、とても美味しいのだが、少々値段が張る。その理由は、パレスチナの地域から外に商品を出すときに、税関のようなところを通すそうで、そこで、時間とお金がかかるそうなのだ。お金もそうなのだが、時間も結構問題で、税関のような所で待たされている間に、果物が腐ってしまうこともあり、パレスチナの地域外からくる食料が制限されてしまっているところもあるようなのだ。
税関のような所は、安全のために必要な施設だと思うが、手続きに時間がかかることによって、デメリットがてるのは、よくない。
さて、中東と言うと、砂漠のイメージがあるが、聞くところによると、中東でも地中海岸は、季候も良く過ごしやすいそうだ。ヨルダンとかレバノンに行った人は、はまっちゃう人が多いと言うが、やはり、その過ごしやすさがあるのだろうし。エルサレムが、いろんな宗教の聖地であるのも、そこの季候が良く、文化が栄えたからこそ成り得たのだろうし。エルサレムの取り合いになったのも、やはりこのあたりは気候がいいという面はあるだろう。
その気候のおかげで、いろんな作物が出来る。
たとえば、オリーブなのだが。オリーブ畑には、イタリアなどのオリーブより、幹が太いオリーブが並んでいるという。これは、古くからオリーブを育てていたということでもあるが。この長い時間かけて育ったオリーブの実は、しっかりしているそうだ。
このブースでは、パレスチナに、オリーブを摘みに行く体験ツアーの紹介もしていて。現地で作る、本物のエクストラバージンオイルを味わえるかもしれないと思うと、よだれがでてくる。
そして、このブースには、心地よい香りのハーブが置いてあった。
それが、このセージだ。



とにかく、スッキリと少し甘い香りがして、よく売られている乾燥したセージとは比べものにならない。
これを、紅茶に入れたり。ハーブティにするとおいしいという。
早速、購入し。家に帰って、さっそくハーブティを試してみた。

素晴らしい香りと、スッキリした味わい。そして、ほんのり自然な甘みがある。
今回は、50gの購入だったが。もっと買っておけば良かった。

それにしても、昨日、あるお店で、有機だとかオーガニックだとか言われているけど、美味しくないものがあるという話題があった。最近は、付加価値を出すために、有機だとかオーガニックなどに取り組む農場が増えたのだが、どうも、気持ちの入っていない、有機なりオーガニックの商品が出回りつつあるそうだ。それが、どうも、味に出てくるのだそうだ。
逆に、農薬とかを使っていても、おいしいものを食べて欲しいという気持ちを持って作っているものは、おいしいそうで。それは、その農家の人に会わなくても、その野菜を手に取るだけでなんとなくわかるのだそうだ。
こういうことって、科学的な根拠というところで弱いことがあるのだが。どうもあるみたいだ。

今回、パレスチナのビール、そして、セージを戴いたのだが。厳しい政治の状況だけど、おいしい商品を届けたいという気持ちがこもった商品だから美味しいのではないかという気がした。
確かに、自然環境には恵まれているのかもしれないが、パレスチナということで、いい土地から追い出されたため、決して良い条件ではないところで作っているにせよ。いまの状況を、いい商品をつくることで、外にアピールし、現状を知ってもらったり。外貨を稼ぐことで、生活の自立にもってゆきたいのだろう。
パレスチナの気持ちの良い商品から、小さな幸せを戴いた気がしました。
一度、いってみたいですね。
みんなのピピ島東京で販売中 [2005年10月01日(Sat)]
グローバルフェスタJAPAN2005@日比谷公園に、先日紹介した、津波に遭ったピピ島の子供達が書いた「みんなのピピ島」が販売されるというので、買いに行きました。 日比谷公園の池の周りには、いろんなNGOや支援関係の団体のテントが立ちならんで、気持ちが良い秋空の下ということもあり、とても楽しい雰囲気があります。
犬を連れてきている人もいたんですが、気持ちが良い人が多いせいか、犬は大人しくしていて、みんなに撫でられまくっていました。
それにしても、会場が広くて、目的の"フリーザチルドレンジャパン"のブースが見つかりません。うろうろしていたら、見覚えのあるTシャツを着た人を発見。
なんと、胸に「STILL ALIVE」と書かれているではないですか。
そんなことで、声をかけると、彼は、3月に、パンガー県のカオラックに、ボランティアに言っていたという方だった。じつは、この方、タイ祭り@早稲田に関係していたようで、収益金を津波の募金などに回すイベントを試みていたそうです。なにぶん、自分たちで、初めてイベントを仕組んだので、わからないことだらけですが、どうにか出来たようです。
いろんな話しをした後、彼らに、ピピ島の本の話しをして、そのブースを探していると伝え別れた。
そうして、ブースを回っていると、携帯電話が鳴った。どうも、探しているブースからの電話だった。どうも、さっき話していた、カオラックのボランティアの人が、私が探しているという事を伝えてくれたので、電話がかかってきたのだった。本当にありがたい。
どうも、霞ヶ関駅から来たら、舞台があって、その裏側に、みんなのピピ島が販売されているブースがあったのだ。なるほど見つからないはずだ。
(逆に銀座・有楽町方面からは近い位置ともいえる)
そんなことで、やっと、お目当てのブースに到着。
ついに、みんなのピピ島をゲットしました。
この本は、もともとのバージョンのテイストをきっちりと残し、手書きの原文を掲載し、それに日本語の訳を入れるという手法をとっている。厚さも7mmぐらいあって、ボリュームもあり。読み応えもある。
この本には、津波の当日に起こった事実が絵と共に書かれているわけですが。ここに書かれている事実を背負いながら、今を生きている子供達や、そのまわりにいる、そこで生きている人々の事に目を向けてくれたらと思います。それをきっかけに、どうすれば、ここに住んでいる人が、普通に暮らせるのかを考えてほしいのです。
この本の売り上げは、ピピ島の子供達のために役立つのですが、子供達や島の人々は、それで、生活出来るわけではありません。ボランティアが手伝っても、お金を寄付しても、一時的には、しのげますが、継続的な普通の生活を取り戻すのは、なかなか難しい。
だが、普通に接すれば、普通に近づいていくはずなのだが。いつまでも、被災地で、悲惨だからということで距離を置かれてしまうと、普通になる日が遠のいてしまう。
この本は、津波の当日のことが書かれているが、それをきっかけに、感心をもってもらい、被災はしているけど、ちゃんと産業があり、多くの人が生きているという事実に目を向けて欲しいと思います。

この本の日本語の担当をした中川さんが、直々に販売しています。

買いに行けない人は、残り部数も少なくなりつつあるので、お早めにこちらでご購入下さい。
http://giftofphiphi.hp.infoseek.co.jp/


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ドキュメンタリー映画「STILL ALIVE 2005年プーケットに何が起きたのか」
まいける東山監督作品 ドキュメンタリー映画「STILL ALIVE 2005年プーケットに何が起きたのか」