みんなテロが好き
[2005年10月02日(Sun)]

ドキュメンタリー映像作品 STILL ALIVE 2005年プーケットに何が起きたかの公式ページのアクセス解析をしていて驚いた。
今日、一日アクセス数が増えているのだ。
プロモーション効果が出てきたと言うこともあるのだが、検索エンジンから見に来た人も増えてきたのだ。
しかし、その検索単語を見て愕然とした。
■ プーケット(40.0%)
■ テロ(33.3%)
■ プーケットのテロ(13.3%)
■ etc.(13.3%)
10/1にバリ島でテロ事件があったのだが、そのニュースを見て、「プーケット」と「テロ」を組み合わせて、検索しているようなのだ。
実は、昨年12月の津波の時。津波の情報発信地となった、プーケットは被災地の代表の一つとなった。
そのあと、何故か不思議なことが起こったのだ。なんと、タイ・プーケット島から全く離れた、インドネシア・バリ島の観光客も激減したのだ。バリ島は、津波の時、潮位が数センチ上がっただけで、全く被害がなかったのだが。日本人観光客が激減し、一時は、前年比30%まで減ってしまったという。
バリも全く、被害を受けなかったのに、観光客が減るとは、踏んだり蹴ったりだ。そのおかげで、バリ在住の日本人に、プーケット同様の経済問題が発生し。ある現地人と結婚した日本人女性は、経済的な理由で離婚してしまった例まで発生したそうだ。
今回は、バリ島のテロ事件のニュースを聞いて、日本の北海道から九州より離れ、国も南半球か北半球かも違うプーケット島とバリ島をアジアンビーチということから混同し。「プーケットのテロ」という検索をした人が現れたのだろう。
そういう、地域の混同もさることながら、テロが起きると、テロを検索しまくる人がいるという事実も、少し淋しいものを感じた。
確かに、テロという悲惨なことに感心が向くのは仕方ないが。なにか、その悲惨なことが起こると、お祭りでもあったかのように、騒ぎ立てる様子が、どうも違和感を感じざるを得ない。
こういうのを見ていると、本当は、みんなテロが好きなのではと疑ってしまう。
それは、映像を通してみるエンターテイメントでしかないのかもしれない。
安全を理由に、関係者しか渡航できない状態は、ガードマンに守られ関係者しか入ることの出来ない大きな映画の撮影所のような状況になっている。そこから映し出される映像や情報は、画面の中に映っているものだけだし、必要なシーンだけを選んだものだけが流される。それを、家にいて、怖いなどと言いながら見ているのは、ホラー映画を見ているのとさして変わらない。
それは、自分の安全を確保しながら、恐怖を楽しんでいるにすぎないのだ。
そして、映画雑誌を読むように、雑誌やWebに載っている評論を探してきて読みあさっている状態なので、本屋で本を探すように、「テロ」で検索をかけているのだろう。
2004年12月26日の津波による主な観光地の被害状況
(地球の歩き方、インド洋&アジアン・リゾート最新情報 より)
http://www.arukikata.co.jp/webmag/resortsp/
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