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STILL ALIVE

2001 ニューヨーク同時多発テロによる海外渡航自粛
2002 SARS(重症急性呼吸器症候群)による渡航規制
2003 鳥インフルエンザによる東南アジアへの渡航規制
2004 スマトラ島沖地震による津波被害
次は何が起きるのか?

ここ、数年、観光で生きているタイ・プーケットは、毎年のように、数々の苦難が襲っているが、立ち直っている。
しかし、今年、2005年は、すでに津波被害からの復旧が終わったにも関わらず「日本人観光客だけがプーケットに来ない」という現象が発生。それは、タイ・プーケットで、現地のタイの人たちと共に暮らし続けている日本人たちを直撃。それでも、力強く、楽しく、生きている。そこには、今の日本社会が失った大切なものが生きていた。

ブログ名同名のドキュメンタリー映像の製作に関する話題。
風評観光被害の他に、地球温暖化の問題、コミュニティの再生、人間の回復、地域の再生、貧困問題などを取り上げてゆきます。
ツナミクラフトの「さをり織り」の情報。
エコロジーシアター「天の浮舟」情報も。


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タイガーマスク運動に想う [2011年01月13日(Thu)]
孤児施設にランドセルや学用品を「伊達直人」などの名前で匿名で贈る「タイガーマスク運動」が話題になっています。
まあ、多くの人が支援する気になることはいいことなのですが、いろいろ想う事が・・・・。

タイガーマスクは、孤児院出身の伊達直人がタイガーマスクと言う覆面レスラーとして戦いファイトマネーを孤児施設に寄付するという作品ですが。
その面のイメージがとりただされて、タイガーマスク運動となっています。
確かに実際は伊達直人が、孤児院のちびっこハウスに寄付をしているのですが。
伊達直人は、普段からちびっこハウスに顔を出し、普段から面倒を見ている人である。
だから、匿名の人ではないということです。
原作では、子どもたちからすると、伊達直人は、目に見えた存在であるわけです。

しかし、タイガーマスク運動の伊達直人は、子どもたちからすると見えない存在である。
これは、あまり良い傾向とは思えません。

私は、タイガーマスクではないけど、津波孤児施設に定期的に顔を出しています。
施設では、支援している人への感謝の気持ちを伝えるように指導していて、子どもたちは自然に感謝の気持ちを表現してくれます。

2年前に図工の先生を連れて絵を描いたり、造形遊びのワークショップをしにいったのですが。その時の事を覚えていて、私がいくと、最新の作品を見せてくれる子どももいます。
これが、なんとも嬉しいです。

ですが、誰からもらったのかわからないものをもらった場合、誰に感謝をすればいいのか、混乱が生じます。それが、つづく事で、有り難味ということがわからなくなる可能性さえあります。

もし、施設の子どもたちのことを思うのなら、出来れば通うことをオススメします。


原作の伊達直人の設定もなかなか奥が深いです。

伊達直人は、海外の企業「虎の穴」に、その才能を買われて、全額負担で、海外留学というか研修に行きます。そして、プロとしての技能を身につけて日本に帰国し、プロレスラーとして仕事につきます。海外の企業「虎の穴」とは契約で、ファイトマネーの半額を上納することになっていたのですが、ちびっこハウスの経営難を知り、上納するお金に手をつけてしまったことで、「虎の穴」との確執が始まった。

これで思い出したのは、奨学金の返済をしていない人が問題になっているという話です。
もし、伊達直人を支援した団体が、虎の穴ではなく、奨学金組織だったとすると。
伊達直人は、奨学金を返済しない悪い人ということになる。

日本の奨学金は、給与式の奨学金が少なく、ほとんどは貸付、つまり借金になるというしくみです。伊達直人の半額という割合ではないが、返済するのが義務である。
その点、虎の穴と似た構造を持っている。
だから、奨学金が返済できない人も、伊達直人も、約束を破った悪い人である。

それにもかかわらず、テレビや漫画を見ていた人の多くは、タイガーマスクが正義の味方だと思っている。

奨学金を返済できていない人とは、大違いの反応です。
イメージとは恐ろしいものです。

まあ、伊達直人は、善意でちびっこハウスに寄付をしたわけですが、同時に、プロレスの多額のファイトマネーを目にして、思いあがってしまった人なんですよね。
お金をたくさん持つと、なんでもできるような気持ちになってしまう、人の心の弱さでしょうね。


また、虎の穴は、お金を稼ぐ場合、かならずしも真っ当な方法だけではないという現実を象徴していると思う。
それに対し、タイガーマスクは、アントニオ猪木やジャイアント馬場などのレスラーと出会い、少しでも真っ当に稼ぐ方法にシフトしていくところに、多くの人が共感し、このドラマの魅力がとなっている。
だから、伊達直人は、奨学金を返済できない人に比べて、いい印象があるのではないでしょうか。

今回のタイガーマスク運動ですが、もしかすると、真っ当な方法で稼いだものでないものも含まれているかもしれません。ですが、伊達直人を名乗ることで、伊達直人に自分重ね、真っ当になろうと思っているのなら、それもいいのかなと思います。


さらに、原作では、伊達直人は、子どもをかばって交通事故で死ぬわけですが。死ぬ前に、タイガーマスクのマスクを捨てます。
人生の最後を意識したとき、伊達直人として死にたかったのでしょうね。
死んでも匿名性を守るというのが、伊達直人のプライドというものなのでしょうか。

今回のタイガーマスク運動ですが、匿名性のために伊達直人を使っていますが。
出来れば、支援の際は、顔が見える関係であってほしいと思うと同時に、一方で、匿名であるなら、死んでも匿名を通すぐらいのものが必要なのではないかと思うわけです。

ちなみに、阪神大震災後に現れた救援物資を配っていたタイガーマスクって、2009年に引退したらしいですけど、一生匿名を通してほしいなと思っています。

今回のタイガーマスク運動ですが、15年続けてきた、阪神大震災後に現れたタイガーマスクのように、できれば続けてほしいですね。

ちなみに、私は、津波の孤児施設にあと10年は通おうと思っています。
ここには、3歳から18歳までの子どもが暮らしているわけですが。
今年が津波から6年目ですから、全ての子どもたちが18歳になる時まで通えたらと考えると、あと10年通わなくては・・・って思っているわけです。

たいした支援ではないですけど・・・・
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コメント
「このような善意の広がりも大事ですが、政府もこういう動きを支援できるような税制を変えるなどの努力が必要なのではないでしょうか」みたいなことをテレビで言っていたそうですが。

このような善意の広がりは、寄付控除が無いから広がったんだと思うんです。
寄付控除をしてしまうと、匿名で寄付が出来ないから、タイガーマスク運動を支援することにならない。
私はあまり良しとはしませんが、日本人は、匿名の面白さが好きなメンタリティをもってますから、そのことを考えると寄付控除は意外にウケないのかも。

それより、匿名で寄付した場合にも寄付控除が認めらる法律が出来たとすると、脱税に使われる可能性があり。そちらが怖い。

寄付控除をするなら、長者番付を復活させた方がいい。正確には、寄付控除長者番付。
長者番付を出すことによって、広告効果を狙い、こぞって、寄付をする。
ただし、寄付を受け付ける事で利益を得る団体を設立するヤツも現れそうなのが問題。
Posted by:まいける東山  at 2011年01月15日(Sat) 09:45
築地の粋を感じるものも出てきました。
このぐらい粋でないと。
伊達じゃないよね。

朝日新聞 1月15日武蔵野版より抜粋

青森県の漁師は、マグロの売上金から38万円を寄付した。
都などによると、青森県大間町のマグロ漁師は、111キロのマグロ一本を76万円で売り、その半額を都の児童相談センターに寄付。残り半分は同県内の施設に贈ると言う。
このマグロは大量と安全を祈願する「船玉祭」があった11日に津軽海峡で採れたといい、漁師は「授かりものなので子どもたちのために使いたい」と希望。知人が14日、同センターを訪れ、現金と手紙を渡した。差出人名は「大間のマグロ漁師」だった。


自然への感謝の気持ちも入っているし、地元と消費地の二つに分けたというのも素晴らしい。

届けられたのは新宿区なんですが、30-40代の女性かららだそうです。
四谷に住んでいた時、近所に築地の関係者が住んでいたんですよね。もしかすると、あそこの女将さんが、取引先から預かって対処したのかな・・・なんて、おもっちゃうわけです。

それにしても、石原知事には毎回ながら呆れた。「あっていい話じゃないか。我欲のまかりとおる社会に対する1つの反省のよすがになけばいい」とコメント。
おまえが、我欲のまかりとおる社会の代表者じゃん。公の人間として率先して反省しろ!!
Posted by:まいける東山  at 2011年01月15日(Sat) 09:32
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