尖閣流出ビデオと石油ピーク
[2010年11月11日(Thu)]
昨日、海上保安官が尖閣諸島での中国漁船による衝突のビデオ流出の件で、私がやったと名乗り出て、大きなニュースになっています。
この問題の基本の基本は地下資源問題。地下資源が見つかるまでは見向きもされなかった場所が、発見されるや否や各国が領有権を言いだしたのが、尖閣諸島の問題で、その問題の最前線にいたのが自衛隊ではなく海上保安庁だったわけです。
最前線でいる自負と沖縄返還以来の長年の政府トップの行動とのギャップが、ビデオの流出に繋がったのでしょう。
そんなことが、話題になっている中で、これから尖閣諸島でのいろんな出来事が激化しそうなニュースが入ってきました。
それは、11/9に、国際エネルギー機関(IEA)によって、2006年をピークに世界レベルで石油産出量が落ちてきたというデータが公表されたということです。
しかも、これからは、深い油田やら、海底油田、尖閣諸島などいろんな国が領地と主張し紛争状態となるなどで、コストのかかる石油に頼らざるを得なくなるということです。
2008年の石油高はその第一波だったんでしょうね。あれって、市場経済は敏感に反応していたということです。
もう、お金でCO2排出権とか、海面上昇とか言ってられなくなるかもしれませんね。
石油ピークの次は、すぐにウランピークも来るらしいという話ですから原発も駄目です。ウランピークを越えたあと、長期間にわたる残留放射能の残る役に立たない施設に対しての維持のモチベーションは当然下がるでしょうから、放射能漏れなんてざらに起こりそう。こいつもヤバイ。
根本的なエネルギー対策が必要です。
“石油ピーク”は2006年に過ぎた?
Mason Inman
for National Geographic News
November 10, 2010
日本語 http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20101110003&expand#title
英語 http://news.nationalgeographic.com/news/energy/2010/11/101109-peak-oil-iea-world-energy-outlook/
国際エネルギー機関(IEA)は11月9日、在来型石油の生産量が2006年にピークを迎えた可能性が高いとオーストリアのウィーンで明らかにした。
IEAは年に1度、「世界エネルギーアウトルック」という報告書を発表している。最新の2010年版に掲載された今後25年の見通しによると、石油生産量は1日あたり6800万〜6900万バレル前後で停滞する可能性が最も高いという。
このシナリオでは、「2006年に記録した史上最高の7000万バレルに再び並ぶことはない」と書かれている。
生産量が停滞するからといって、乗用車やトラックの燃料がすぐに不足するわけではない。IEAの予測でも、いわゆる「石油系燃料」の総生産量は右肩上がりに増加し、2035年までには1日約9900万バレルに達する可能性が最も高いとしている。
こうした液体燃料の増加はすべて、「天然ガス液(NGL)」など非在来型の資源によるものだ。NGLは天然ガスの副産物として産出される。
当面はNGLをはじめとする非在来型資源をあてにするとしても楽観はできない。「石油が安い時代は終わった」とIEAのチーフエコノミスト、ファティ・ビロル氏は言う。「消費国サイドで需要増加の抑制に努力しなければ石油価格は上昇する。消費国の経済にとっても好ましい状況ではないだろう」。
IEAは1970年代の石油危機後、先進国の大部分が参加する形で立ち上げられた。世界のエネルギー事情を分析し、各国の政策に関する助言を行っている。
価格上昇と生産量停滞の主な理由として、「既存の油田の生産量が減る」ことをビロル氏は挙げている。現役の油田の生産量を合わせると、1日約7000万バレルになる。ところが、「2035年までに2000万バレルを切る」とビロル氏は予測する。現在の生産量を維持するだけでも、再開発や新たな発見などによって大幅に生産を増やす必要がある。
また、IEAが最も可能性が高いとするシナリオでは、油成分を含む砂「タールサンド」からの原油生産が今後25年で3倍に増えると予測する。タールサンドは「オイルサンド(油砂)」とも呼ばれ、主にカナダとベネズエラで見つかっている。
ただしIEAによると、こうした非在来型の資源は在来型石油より高価で、環境負荷も大きい場合が多いという。「タールサンドの採掘は自然環境への影響が大きい」と報告書にも記されている。森林を伐採し、加工の過程で出る有害物質を集める大きな貯水池を作る必要があるためだ。
またIEAによれば、タールサンドから原油を製造すると、二酸化炭素(CO2)の排出量が在来型に比べ5〜15%増えるという。CO2は地球温暖化の主な原因となる温室効果ガスだ。
原油の生産量が停滞する理由について、「地上と地下、両方の要因が絡み合っていることは明白だ」と分析するのはガイ・カルーソ氏。米国エネルギー省エネルギー情報局(EIA)の元局長で、現在はワシントンD.C.のシンクタンク戦略国際問題研究所(CSIS)に所属している。
「資源の地質学的な制約が理由の1つだ」とカルーソ氏は話す。「古い油田では既に減少が始まっており、そのスピードは予想を上回っている。ベネズエラやイラク、カザフスタン、ナイジェリアのような例もある。原油があることはわかっているが、政治的混乱などの問題により生産量が潜在能力をはるかに下回っている」。
あらゆる要素を考慮した上で、石油価格は上昇に向かうとカルーソ氏は結論づけている。価格の上昇がなだらかであれば消費国は対応できる。「2008年のような乱高下は混乱を招く。当時、1バレル150ドル近くまで達し、その後急降下した」。
この問題の基本の基本は地下資源問題。地下資源が見つかるまでは見向きもされなかった場所が、発見されるや否や各国が領有権を言いだしたのが、尖閣諸島の問題で、その問題の最前線にいたのが自衛隊ではなく海上保安庁だったわけです。
最前線でいる自負と沖縄返還以来の長年の政府トップの行動とのギャップが、ビデオの流出に繋がったのでしょう。
そんなことが、話題になっている中で、これから尖閣諸島でのいろんな出来事が激化しそうなニュースが入ってきました。
それは、11/9に、国際エネルギー機関(IEA)によって、2006年をピークに世界レベルで石油産出量が落ちてきたというデータが公表されたということです。
しかも、これからは、深い油田やら、海底油田、尖閣諸島などいろんな国が領地と主張し紛争状態となるなどで、コストのかかる石油に頼らざるを得なくなるということです。
2008年の石油高はその第一波だったんでしょうね。あれって、市場経済は敏感に反応していたということです。
もう、お金でCO2排出権とか、海面上昇とか言ってられなくなるかもしれませんね。
石油ピークの次は、すぐにウランピークも来るらしいという話ですから原発も駄目です。ウランピークを越えたあと、長期間にわたる残留放射能の残る役に立たない施設に対しての維持のモチベーションは当然下がるでしょうから、放射能漏れなんてざらに起こりそう。こいつもヤバイ。
根本的なエネルギー対策が必要です。
“石油ピーク”は2006年に過ぎた?
Mason Inman
for National Geographic News
November 10, 2010
日本語 http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20101110003&expand#title
英語 http://news.nationalgeographic.com/news/energy/2010/11/101109-peak-oil-iea-world-energy-outlook/
国際エネルギー機関(IEA)は11月9日、在来型石油の生産量が2006年にピークを迎えた可能性が高いとオーストリアのウィーンで明らかにした。
IEAは年に1度、「世界エネルギーアウトルック」という報告書を発表している。最新の2010年版に掲載された今後25年の見通しによると、石油生産量は1日あたり6800万〜6900万バレル前後で停滞する可能性が最も高いという。
このシナリオでは、「2006年に記録した史上最高の7000万バレルに再び並ぶことはない」と書かれている。
生産量が停滞するからといって、乗用車やトラックの燃料がすぐに不足するわけではない。IEAの予測でも、いわゆる「石油系燃料」の総生産量は右肩上がりに増加し、2035年までには1日約9900万バレルに達する可能性が最も高いとしている。
こうした液体燃料の増加はすべて、「天然ガス液(NGL)」など非在来型の資源によるものだ。NGLは天然ガスの副産物として産出される。
当面はNGLをはじめとする非在来型資源をあてにするとしても楽観はできない。「石油が安い時代は終わった」とIEAのチーフエコノミスト、ファティ・ビロル氏は言う。「消費国サイドで需要増加の抑制に努力しなければ石油価格は上昇する。消費国の経済にとっても好ましい状況ではないだろう」。
IEAは1970年代の石油危機後、先進国の大部分が参加する形で立ち上げられた。世界のエネルギー事情を分析し、各国の政策に関する助言を行っている。
価格上昇と生産量停滞の主な理由として、「既存の油田の生産量が減る」ことをビロル氏は挙げている。現役の油田の生産量を合わせると、1日約7000万バレルになる。ところが、「2035年までに2000万バレルを切る」とビロル氏は予測する。現在の生産量を維持するだけでも、再開発や新たな発見などによって大幅に生産を増やす必要がある。
また、IEAが最も可能性が高いとするシナリオでは、油成分を含む砂「タールサンド」からの原油生産が今後25年で3倍に増えると予測する。タールサンドは「オイルサンド(油砂)」とも呼ばれ、主にカナダとベネズエラで見つかっている。
ただしIEAによると、こうした非在来型の資源は在来型石油より高価で、環境負荷も大きい場合が多いという。「タールサンドの採掘は自然環境への影響が大きい」と報告書にも記されている。森林を伐採し、加工の過程で出る有害物質を集める大きな貯水池を作る必要があるためだ。
またIEAによれば、タールサンドから原油を製造すると、二酸化炭素(CO2)の排出量が在来型に比べ5〜15%増えるという。CO2は地球温暖化の主な原因となる温室効果ガスだ。
原油の生産量が停滞する理由について、「地上と地下、両方の要因が絡み合っていることは明白だ」と分析するのはガイ・カルーソ氏。米国エネルギー省エネルギー情報局(EIA)の元局長で、現在はワシントンD.C.のシンクタンク戦略国際問題研究所(CSIS)に所属している。
「資源の地質学的な制約が理由の1つだ」とカルーソ氏は話す。「古い油田では既に減少が始まっており、そのスピードは予想を上回っている。ベネズエラやイラク、カザフスタン、ナイジェリアのような例もある。原油があることはわかっているが、政治的混乱などの問題により生産量が潜在能力をはるかに下回っている」。
あらゆる要素を考慮した上で、石油価格は上昇に向かうとカルーソ氏は結論づけている。価格の上昇がなだらかであれば消費国は対応できる。「2008年のような乱高下は混乱を招く。当時、1バレル150ドル近くまで達し、その後急降下した」。
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