1月15日「人そだて地域そだて」
FMあすも 毎週水曜日の11時35分からは、小野寺センター長出演の「人そだて地域そだて」のコーナーです。放送内容の一部を紹介させていただきます。
1月15日の岩手日日に「昨年末・一関人口12万6000人を割り込む」という記事が掲載されました。一関市の人口が昨年の12月と比べ1600人減少し、一ヶ月で100名の方が亡くなっています。記事を読むと、一世帯当たりの人数が少なくなり、核家族世帯が増えているのが見てとれますが、互いに定期的にやり取りがあり、顔が見られる関係であれば、離れた場所に住んでいても家族の絆や関係性は維持できるのではないかと思います。
人口減少は避けることができないので、今いる人数で、今ある行事や会議等の地域の運営をどのようにしていくかを考えていかなければなりませんね。
以前、私が聞いたお話を紹介します。東日本大震災の年(2011年)に、一関市の人口がグッと増え、一方で沿岸では減ったという事実がありました。陸前高田市の年間出生数の平均は200人ですが、震災の年は90人しか生まれませんでした。陸前高田市に住むある人が、「その時に生まれた時の子ども達が90人揃って成人式を行うことはまずないだろう。進学や就職等で市外に行く人を考えると、おそらく半分程の人数になってしまうんじゃないだろうか。自分達は、成人を迎える子供達によい環境・よい地域を用意できるのか不安だ」と話すのを聞いて、これからの子ども達が住みやすいような、地域に残ってくれるような地域を作っていかなければならないなと思いました。
山目地区の地域懇談会の様子
僕達は地域に行き、さまざまなお話を聞かせてもらっていますが、学ばせてもらっていることも多いんです。年末に行った山目地区の地域懇談会では、参加した方から色々な意見を聞かせてもらいました。地域づくりは昔から行われ続けていますが、今は時代の変化もあり、昔できていたことが出来なくなってきているので、これからは仕組みを変えていかないといけません。懇談会に参加した方から、「住んで良かったと思える地域をつくることが、地域づくりだろう」という意見がありました。一人ひとり価値観は違いますが、皆が住んでよかったと思える地域をつくる。「理想の地域と、今の地域との間にあるギャップを埋めていくことが地域づくりである。行政の押し付けではなく、何をしたいかしっかり説明し丁寧に解説してほしい。住民は自分達の地域の現状を見つめ何をしなければならないのか、どんな仕組みが必要かを考えていかなければならない。地域づくりをするには、両社が共同経営という形で行わないといけないね」という参加者の方の言葉が、心に響きました。
行政には一関市の総合計画がありますが、地域においても、“10年後にはこんな地域を目指します。”という地域づくり計画があるといいですね。明確な目標が無いと、「何のために地域づくりをするの?」となってしまいますので。
>>>>>26年1月15日 岩手日日.pdf
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