11月5日福島県郡山市で行われた
厚生労働省エイズ対策研究事業 研究成果発表会
「地方のコミュニティーに根ざしたHIV感染対策の展開」
の報告(と発表会に関連した自分の考え)です。
医療・保健関係者やNPO関係者、THCの会員など
17名の参加がありました。
まず最初に、名古屋市立大学の市川先生から
男性同性間HIV感染対策によく使われる言葉について
用語解説がありました。
一例をあげると
ゲイ:男性同性愛者(ホモ・オカマは差別用語)
アウトリーチ:啓発資材を配布する活動
など。
ゲイ用語、啓発用語って、専門用語だったりするので
一般向けの場では、
最初に基本的な用語から解説する必要があるわけです。
このブログでも普通に使っている言葉だったりするので
用語解説をつくらないといけないなと思いました。
それから、
・男性同性間HIV感染対策の必要性とこれまでの研究成果
・各地での現状と活動報告
について発表があったわけですが、
活動に対するモチベーションの話も出て
ディスカッションでもこの話題が取り上げられました。
HIV/AIDSの活動に関わっているけれど
自分のまわりに陽性者が見えていないので
なんだか他人事。
この悩み、保健師さんなどにも通じるところがあると思います。
保健師さんなら、さらに、
自分のまわりにゲイが見えていないので
ゲイへの接し方がわからない。
という悩みも加わるかもしれません。
実際、陽性者やゲイと出会ったことがある人と
そうでない人とでは、
大きな違いがあるかもしれません。
その違いは、陽性者やゲイと出会ったときに
わかることだと思いますが、
俺の場合、
自分の周りに陽性者がいることと
HIV/AIDSの活動に対するモチベーションは
リンクしてません。
自分の周りに陽性者がいるからって
すなわちHIV/AIDSの活動に熱が入る
ってものでもないんです。
もちろん、親しい人の感染を機に
HIV/AIDSの活動を始める人もいますし
親しい人のために
熱心に動いている人もいます。
つまり、人それぞれなんじゃないでしょうか。
また、
活動や業務でHIV/AIDSに関わっていることを
周りに知らせているのに、
レッドリボン(※1)を胸につけているのに、
陽性者もゲイも自分の周りに見えてこないと、
ひょっとして、それは自分に問題があるのでは?
自分は信頼されていないのでは?
と不安になることがあると思います。
でも、カムアウト(※2)ってタイミングもからんだりするので、
焦ったり不安になったりする必要はないと思います。
マイノリティ(少数者)にとっては
「この人にならいつか打ち明けてもいいな」
と思える人がいることだけでも
(実際に打ち明けるかどうかは別として)
心の支えになったりしますんで。
いつか出会える日のために
いつでも出会える準備をしていてもらえたらと思います。
※1 レッドリボン
HIV/AIDSに対する理解のシンボル。
HIV/AIDSで亡くなった人への追悼から始まったが
現在では、HIV/AIDSに対する偏見・差別をしないことを意味する。
※2 カムアウト
自分の性的指向(嗜好ではない)やHIV+であることを打ち明けること。