「カーテンコール」
1996年/イギリス/100min.
原題 ALIVE AND KICKING
中古ビデオをあさっていて偶然手にとった作品。
主演俳優さん(ジェイソン・フレミング)が前面に出ているジャケット。
彼は俺のタイプではなかったので、全然そそられなかったのだけれど(笑)
裏面に
「ベント」のマーティン・シャーマンが贈る希望と再生の物語
というキャッチがついていた。
-舞台「ベント」で名を知られた戯曲家マーティン・シャーマンが
はじめて映画用に書き下ろした作品-らしい。
「エイズを生きる人を描きたかった」という
シャーマンの言葉に引かれて購入を決めた。
購入と言っても、中古なのでわずか数百円。
相手役の俳優さん(アントニー・シャー)は、
そこそこいける容姿だったし(笑)。
でもって、実際に観てみたら、
予想以上に、いい作品だった。
1996年というと、やっと治療でなんとかなりだすかもって時代。
そんな時代に、こうして「生きる」映画が作られていたんだってことも
そりゃあ素晴らしいと思ったけれど、
それよりも、
映画の中での主人公と恋人のやりとりが
すごく自然にリアルに描かれていて、
恋愛映画としても、とても素敵だった。
奔放でいて繊細な主人公トニオと
愛情にあふれながらも強引なジャック。
お互いに強がってはいるけど
心にはいろんなことを抱えている二人が
反発しながらも恋に落ちて、すれ違って・・・。
見終わった後、恋がしたいと思った。
できればジャックのような男と(笑)。
シャーマンが描きたかったのは
特別な「エイズを生きる人」ではなく
当たり前に自然体で生きる「人」の姿だったんだろうなと思う。