支援のTANE(3)〜ルールを伝えること [2018年07月26日(Thu)]
子どもたちの「ことば」を大事にし,共感的な雰囲気であたたかく見守る。
しかし一方で, 子どもたちに伝えなくてはならない「きまり」や「ルール」は しっかりと伝えなくてはなりません。 例えば,人を傷つける言葉や,自分を傷つけること。 それ以外にも小さなことでもここはこうしてほしい,というものもありますよね。 基本的には,なぜルールを守った方がいいのかということそのものに, 大人が答えを出せているかどうかが問題になります。 要は,「納得できる答えを説明した上で,守るように伝える」ということです。 (1) マイルールにこだわり過ぎると,本人が生きにくくなることがある。 (2) 「自立」を考えると,そのルールが必要になるときがある。 (3) そのルールを守らないことで本人に不利益が生じる。 そのルールは本当に必要か?を判断するためには上記のようなことを, つねに大人が考えておくことが大事なのです。 ということは,つまり, その子の将来像を想像し, 目標をもって関わっているか,ということになるのです。 「みかんの皮を剥いて食べない」みたいな程度のルールであれば, 社会に出て周りに主張しても,まあ,正直どうでもいい。 こんな人もあるか,程度です。 でも,「他人の持ち物は必ずにおいを嗅ぐ」というルールだと, 将来ひとりで出かけた時に不審に思われる可能性が高い。 そういう基準で, 「ここではやらない」「ここではOK」などのルールを決めていくことが 最終的には「本人を守る」という「ルール」になるのだと思います。 小さいときから認められ,「交渉」をすることに慣れている子どもは、 大人になっても「折り合い」をつけることができます。 ぜひ,「折り合い」がつけられるように, 大人も「交渉上手」になることがポイントです。 (生涯発達支援塾TANE 櫻井育子) 【かなみのブログは毎週木曜日更新!】 |