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【「Mr.Children REFLECTION」LIVE FILM】[2015年02月28日(Sat)]
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【「Mr.Children REFLECTION」LIVE FILM】

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2014年秋に敢行された、Mr.Children初のファンクラブ限定ツアーである「Mr.Children FATHER&MOTHER 21周年祭ファンクラブツアー」札幌公演の模様を劇場公開した本作品。
Mr.Childrenとして「Split the Difference」以来約4年半ぶりの劇場作品。

ライヴの模様とドキュメンタリーを混ぜたもので、レコーディング中の7つの未発表曲と現在では発売後となる3つの新曲を中心にした16曲の構成となっており、Mr.Childrenの「現在」と「未来」を正に初期衝動で体感出来るものになっている。

そんな初期衝動の熱を保ったまま書く。

とにかくまず感じたのは、メンバー4人が楽しそうに演奏しているということ。
アーティストと観客の一体感とはよく言うものだが、今回ほどMr.Childrenの4人の一体感を強く感じた瞬間はあまりない。
メンバーが互いに信頼し合っていて、Mr.Childrenを大事にしている感じである。
今までに無かったかと言われたらそうではないが、はっきりと見て分かるのはそうそう無かった。
それはまるで、高校生が初めて音楽で一体になった感覚に酔いしれるようなものに近いかもしれない。



ライヴハウスということもあり、アリーナやドーム,スタジアムといった大掛かりな仕掛けや演出,照明もない。
さらにはステージも狭いため、いつもなら縦横無尽に駆け抜ける桜井さんも動きは少ない。
この事からも、よりシンプルに音楽だけを届ける雰囲気に、観客は通常とは異なった熱気があった。
時折聞こえる観客の声にも機敏な対応を見せる桜井さん。
そんな観客の反応も、バンドをよりモチベーティブに前進させる要因なのかもしれない。

〜「今までのMr.Children」と「これからのMr.Children」〜

前半冒頭は90年代の『Everything(It's you)』,『旅人』,『名もなき詩』。
「今までのMr.Children」として披露された3曲は言わずもがな、完成度の高い時代を彩った名曲だった。
ここで注目は、キーボード&コーラスとして久々にSUNNYが呼ばれたことだ。
Mr.Childrenのツアー帯同は「TOUR 2005 "I LOVE U"」以来で、4人の音に心地よく寄り添うキーボード、桜井さんの声を立てるようなコーラスには心酔する。

続いて披露された「これからのMr.Children」。
『Melody』,『fight club』,『斜陽』,『蜘蛛の糸』は何も奇をてらっていないタイトル通り、映画にインスパイアされた人間を歌った曲があったり、文芸作品を模した曲があったりと、遊び心も忘れない。
『Melody』は『エソラ』や『Marshmallow day』に通じるような、毎日のルーティンで色褪せてしまっている日常をキラキラ輝かせるようなナンバー。
『fight club』と『斜陽』は、男の憧れや哀愁が漂う大人な作品。
大人な…といえば『蜘蛛の糸』。
タイトルからは想像もつかない儚くも美しい大人の恋の歌。
『旅人』で「隣人」を「愛人」に変えて歌ったのは、これにも繋がるのか。
僕にはまだ理解出来ません。

相変わらず韻の踏み方が秀逸な『I can make it』、『放たれる』では女性の心の内を歌う。
桜井さんの日替わりチョイス『花 -Memento-Mori-』を挟み、『進化論』では生物の遺伝子レベルの話から、親から子へ引き継がれる願いや望みを表現。

〜「きいてほしい。きこえてほしい。これが僕らの、あたらしい足音」〜

ドラマ「信長協奏曲」の主題歌として起用された『足音 〜Be Strong』。
Mr.Childrenの新たな出発を示唆するようなこの曲は、プロデュースをメンバー4人で行った初めての作品。
何度も何度も作り直したというこの作品は、Mr.Childrenらしいロックとストリングスが上手く重なり合ったメロディーに、聴き手の数だけ解釈がある、桜井和寿特有の歌詞のド真ん中を行くような、「今までのMr.Children」と「これからのMr.Children」の中間のような作品。

本編最後に届けられた『幻聴』。
『蘇生』のような後半への盛り上がりが、未来への希望を示してくれる。

アンコールでは、珍しくファンクラブでこんなアンケートを取った「好きな曲ランキング1位」の『口笛』。

そして、僕としてはこれこそMr.Childrenを象徴するような曲ではないかと思う『未完』。
「発展途上中のバンドでありたい」という桜井さんの言葉にもあるように、バンド名のMr.とChildrenを表現している。
潔いメロディーと矢継ぎ早に繰り出される歌詞に新しさを感じた。

締めくくりは、恐らくファンクラブへの甘えで選んだであろう『独り言』。

〜ツアーの意義〜

前述の通り、半分近くが未発表曲。
Mr.Childrenのコンサートの良さの一つとして、作り手が見えている景色と聴き手が見る景色を共有するところにある。
そのため、僕もそうだが、既に聴いている曲と自分の心を重ね合わせて共有していく過去のものとは違い、ファーストコンタクトでいかに心が動くかを試された。

結果的には、過去のライヴに比べてよりスリリングな展開で新しいワクワク感を覚えた。
より純粋に新鮮に受け止められた。
歌詞を理解しようというところから臨んでしまったが、当然初めて耳にするので理解しきれない。
途中から五感で感じるスタンスにシフトしたが、普段はCDやテレビ等を通して手にする感覚を、劇場の音響空間で手にする感覚はインパクトが強く、圧倒された。
とだけ書くと、環境の問題で、曲自体はそれ程でもないんじゃ?と邪推されかねないから続けて書くが、攻めてる。だいぶ攻めてる。
未発表曲の多くがバンドサウンドが強く(雰囲気としてはASIAN KUNG-FU GENERATIONやBUMP OF CHICKENに似ているが、桜井さんの声で全てMr.Childrenの色になる)、ここのところ強かったストリングス色は薄まった印象で、何か憧れを追いかけるように、泥臭くカッコいい。
歌詞の乗せ方も意表を突かれる。
進化している度合いが今までとちょっと違う。
ただ、再度言うが、これは未完成の曲をツアーを通じながらブラッシュアップしていく作業だ。
実際、ギターの田原さんは公演毎にフレーズを変えるなど、実験しながら作っている。
音源化された時にどんな変貌を遂げているのか、期待は高まるばかり。

冒頭で「現在」と「未来」に触れたが、これは過去からの脱却だったり全く違ったMr.Childrenを表現する、というよりは、楽曲としては過去を踏襲しながらも新しい(といったら語弊があるような気もするが)、よりMr.Childrenらしい方向に進みたいといった印象を受けた。

「リリースがあって、ツアーがあってという、いつも通りのやり方ではない新しい伝え方」(今回の映画公開に際しての桜井さんの発言)の桜井さんの言葉に象徴されるように、例えば発表の方法として、常に新しいものや形を模索していることは間違いない。
3月から始まる全国ツアー最終日に最新アルバムを発売するというのも、過去には例を見ない。
ましてや木曜日発売というのも、もはや商業的な意図は捨てている。

今までよく揶揄するように言われてきた「Mr.Childrenって桜井さんのためのバンドじゃん」という言葉を覆すように、ベース中川さんは「今まではね、もしかしたら言わずもがなの部分で、自然とお互いに遠慮してバランス取りつつ、みたいな感覚もあったのかもしれなくて。でも今はあまりそういうのを…」、ギター田原さんは今までにない強い語気で「やりたいことは山ほどありますよ、僕らの場合は。」と語っていた。

そこから、メンバー全員がアグレッシブに音楽に、そしてMr.Childrenに向き合っている姿が見えた。

今回、斬新な発想から生まれたツアーは、ファンのREFLECTIONから、自信と甘え(良い意味で)に満ち溢れた、Mr.Childrenとファンの絆を確かめるような、温もりを感じたライヴだった。

1.『Everything(It's you)』
2.『旅人』
3.『名もなき詩』
4.『Melody』
5.『FIGHT CLUB』
6.『斜陽』
7.『蜘蛛の糸』
8.『I Can Make It』
9.『放たれる』
10.『花 -Memento-Mori-』
11.『進化論』
12.『足音 〜 Be Strong』
13.『幻聴』

-ENCORE-

14.『口笛』
15.『未完』
16.『独り言』

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by Tatsuya Umezawa
(080-2023-8050、be_hero_in_shifukunoworld0728@yahoo.co.jp)


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