「学びの教室」とは、NPOのみなさんの事務力や組織力を高めるための研修で、毎年5回程度テーマごとに学びを深めています。県内各地から、役員さんや事務局、会計や経理担当のみなさんがオンラインで参加されています。
9月は「会計編」を開催しましたので、ご報告いたします。
◆学びの教室「会計編 NPO法人の会計報告書」
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日時:2023年9月21日(木)13:30〜15:30
場所:オンライン(Zoom)
参加者:19名(NPO法人10、認定NPO法人2、行政1、市町センター4、その他2)
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NPO法人のみなさんは、毎年事業年度終了後3ヶ月以内に、事業報告書等を県に提出することになっています。そのうち会計報告書について、理解を深めました。
●作成する会計書類は4つ会計報告書とは、「活動計算書」と「貸借対照表」の2つの報告書のことを言います。NPO法では、これに、「財産目録」を加えた3つの書類を作成することが定められています。
これらの会計書類は、「NPO法人会計基準」という報告書作成のルールに従ってつくることがおすすめされています。「NPO法人会計基準」では、2つの会計報告書では表しきれない有益な情報を含む「注記」をとても重要と考えていますので、この基準にそって作成することを選択されたみなさんが作成する書類は、「活動計算書」「貸借対照表」「注記」「財産目録」の4つとなります。
●NPO法人会計基準について「6つのチェックポイント」に基づき、自団体の昨年度会計報告書をチェックしていきました。
作成時の注意点をひとつずつ確認することで、自団体の修正点を把握しました。また、「注記」の「使途の制約された寄付金等」「借入金」
「役員との取引」などについて、基本的な記載方法を確認しました。
NPO法人会計基準に準拠した財務諸表作成のために重要な6つのチェックポイント.pdf●市民への報告会計報告には、「内部報告」と「外部報告」の2つがあり、県へ提出する報告書は、「外部報告」にあたります。
そして、NPO法人会計基準は、「外部報告」のための作成ルールです。会計報告を作成する団体の視点よりも、それを見る市民や企業の視点を大切にしています。
県へ提出した事業報告書等は、
内閣府NPO法人ポータルサイトで公開されており、いつでもどこでも世界中の人たちが見ることができますよね。市民の目によるチェックが、団体の信頼を担保するというのがNPO法人のしくみ。NPO法人は市民に育てられるとも言えますし、県に報告するのではなく、市民に報告するのだとも言えます。
しかしこれは、考えてみれば、おそろしいことであります。
正確な会計書類を作成できないまま提出していたら、自分たちはその程度の団体なのだと世界中に言っているようなものですから・・・
会計書類は、団体の活動自体ではありませんが、実は団体や活動のアピールにつながっているということを理解してほしいなと思います。
参加者アンケートでは、普段は数字を合わせることに終始しているが、会計報告の役割を改めて考えてみたことで、会計書類作成のモチベーションアップにつながったという意見が多数あり、とてもうれしく思いました。
活動を支える会計報告作成のために、ぜひNPO法人会計基準を取り入れてみてください。
何かご不明な点がありましたら、いつでもご相談くださいね。
◆参考情報・NPO会計道 Youtube
・みんなで使おう!NPO法人会計基準※NPO法人会計基準協議会による、NPO法人会計基準の説明や導入までの解説サポート
参加者のみなさま、大変お疲れ様でした。
今年度の事業報告書、楽しみにしています。(注記がついてるといいな

)
posted by ほしちゃん at 09:45
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