2月22日開催コミュニティビジネス、ソーシャルビジネス5団体連携フォーラム
北海道NPOサポートセンター分科会報告
[2012年03月05日(Mon)]
2012年2月22日(水)13:30〜19:00、TKPガーデンシティ札幌きょうさいサロンにおいて、コミュニティビジネスソーシャルビジネス(CBSB)5団体連携フォーラムが開催されました。北海道NPOサポートセンターはCBSBを実践する、NPO法人 ゆうきの里おおつかふぁーむ、NPO法人 ゆうゆう、NPO法人 地域生活きたのセンターぱお、
3団体から講師を迎え、分科会を開催しました。 NPO法人 ゆうきの里おおつかふぁーむ 理事長の大塚裕樹氏は、「農業の新しいビジネスモデルを目指し、有機農業の6次産業化を実践。次はソーシャルビジネスだ!」をテーマに講演しました。大塚さんは、日本の農業への提言として、頑張って働くことの大切さを伝えたい、もっと働いて仕事を趣味にする、それがソーシャルビジネスだと切り出しました。そして100年近く続く大塚家の農業の足跡や、「ゆうきの里おおつかふぁーむ」の取り組みである有機農業、障がい者雇用、研修生受け入れ、農場空間のビジネス化、食育、利益を畑に還元するための「情熱ファーム北海道」の取り組みなどご自身の足跡についてお話されました。今後は海外での社会貢献活動や地域雇用の掘り起しに取り組むとともに、「顔の見える野菜」から一歩進めた「取組の見える野菜」をつくっていきたいと述べられました。起業ということについては、自身の体験を踏まえ、「自分は独立を目指し、ずっと心の中で“素振り”をしていた。準備なしに起業はできないし、チャンスが来た時に動き出せない」と述べ「仕事を趣味にする」ことの大切さを強調しました。 NPO法人 ゆうゆう 理事長の大原裕介氏は「ふくしのまちづくり〜当別町共生型事業の実践〜」をテーマに講演しました。大原さんは北海道医療大学在学時から始めた活動の概略を説明した後、オープンサロンや地域共生型パーソナルアシスタントなど、地域コミュニティを地域住民が支える取組について説明しました。また活動していくうえでのキーワードとして、目指すべき地域のイメージを語り続けること、ノーマライゼーションなどの重要な理念は常に語り続けること、制度のせいにして言い訳をしないこと、新しい概念へのチャレンジなどを挙げられました。そして、新しい試みの1つとして、当別町コミュニティ農園構想など新たな高齢者就農プランを披露されました。 NPO法人 地域生活きたのセンターぱお 代表の荒野耕司氏は、「ニーズ」は向こうからやってきた〜「ぱお」の10年〜をテーマに講演しました。荒野さんは、「ぱお」がいかにして事業規模を拡大してきたかを説明しました。荒野さんによると、周囲の声に耳を傾けてニーズを感じたらまず動いてみることで、形が見え、人が集まる、そしてまた新たなニーズが見えてくるという循環ができたことが大きかったということでした。また事業規模だけでなく、障がい者就労支援の在り方についても、福祉の常識を持っていなかったために、むしろ当事者の働きたいというニーズを実現するための活動をすることができたと述べられました。急拡大する組織では様々な問題が浮上し、簡単な解決はないが、試行錯誤を続けていきたいと締めくくりました。(報告者 高山) |