8月9〜10日 徳島県上勝町 鰍「ろどりに受講者と関係者で視察訪問させていただきました。
同社は経済産業省において社会的課題・地域課題の解決を目標として事業展開している先駆的企業としてソーシャルビジネス55選に選ば全国的にも脚光を浴びており、参加者一同この日を楽しみに待ちわびていました。
(視察日程)
初日 ◆木質バイオマス事業
・木質チップ破砕機の見学と第三セクター事業説明
・ボイラーサイロの見学(同右写真)
・仕組みと取り組み、現状の課題について
二日目◆上勝町の取り組み
・町の概要
・第三セクターの紹介
・若者定住のための取り組み
◆いろどり事業
・いろどり事業の仕組み
・生産者の状況、商品の紹介
・町全体への波及効果について
(視察をうけての感想)
上勝町は主に林業とみかん栽培で生計を立てられていたそうですが、昭和56年の異常寒波で栽培した木が枯死し、収入源が閉ざされてしまい死活問題となった町民が一丸となって力を合わせ、町づくりに本気になって取り組まれた結果、新しい産業として「いろどり事業」が生まれたそうです。
当初は売上も微々たるものでやればやるだけ赤字になり、撤退する声も上がってはいたものの、売れる葉っぱづくりを追求した結果、今日に至っているとのことでした。
<出荷前の箱詰後のなんてんとくりの葉>
町の担当者が「現在、上勝町は県内高齢化率一位であるにも関わらず高齢者医療費が県内最下位です」
それは、いろどり事業がきっかけで、つまものの生産者が年々増加し、現在では194軒が参画され平均年齢70歳(80〜90代の方も現役)で構成されているとのこと。
生産者の一週間のワークスタイルもサラリーマン同様平日朝から深夜まで勤しまれ、週末が趣味やゲートボールで余暇を楽しまれているそうです。
町の年金受給者が一転して納税者になっており、葉っぱ御殿も建設されているとか・・・・
驚きはまだありました。
事業継承に向けて、若者を定住させるための取り組みとして、集会所・老人ホームを取り壊し、定住者向けの集合住宅として改築されているそうです。
年間十数名のインターンを招致し、人材育成に力を入れられている点も一同感銘を受けました。 二日目最後に、JAとくしま上勝支所で出荷状況を見学させていただきました。
生産者の方々がその日に出荷するつまものを箱詰めして自家用車で出荷されていました。
出荷されてきた葉っぱは品質もよく種類も豊富で、現在では320品種に至るそうです。
まだまだ話は尽きませんが、この辺りで報告のまとめとさせていただきます。