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2020年03月10日

平成30年7月豪雨災害 ひろしま復興支援基金 (B)これからもコース 活動報告<26>


ひろしまNPOセンター&コミュニティ未来創造基金ひろしま 復興支援活動
平成30年7月豪雨災害 ひろしま復興支援基金 〜ひろしまにともす、希望の灯り〜



(B)これからもコース


【【No.26】特定非営利活動法人
日本タッチ・コミュニケーション協会(災害ストレスからの心の復興支援事業)

       <主な活動地域/呉市天応地区 助成金額/250,000円>


■活動報告

 呉市天応地区とその周辺は、2018年7月6日の豪雨災害で家屋の倒壊や浸水被害など、甚大な被害があった地域において、被災された方々の心身の復興支援として、健康増進とメンタルケアを目的に災害ストレスをケアするセミナーを以下の通り開催した。
期間:2019年5月〜9月(全18回日時金曜日18302030
対象者:安芸郡坂町、小屋浦、呉市天応、吉浦、焼山の住人、又職場がある方
活動内容:ストレス度チェック、メンタルヘルスカウンセリング、ヨーガ・セラピー実践動員数10人〜15人回
参加された方に、任意で健康調査を行った。ヨーガ・セラピー実践の前後にストレス度を測り、実践することでストレス度が軽減することを検証しながら進めた。又、毎回、実践後に全員がシェアリングすることで、災害時の不安や恐怖を言葉にすることができた。お互いに共感することで癒やされるなど、参加者からの感想からピュアカウンセリングの効果も引き出せた。




■活動を通じて感じている課題

災害時の不安や恐怖は、心の無意識層に残り、後から色々な症状に悩まされることがあります。所謂、PTSDの症状です。多くの人が昼夜なく復旧作業に追われ、心の傷を負ったことを気づかいないままに、そしてその期間も長く続きました。(現在でも未だ手つかずのところが多々あります)
また、直接土砂災害の被害を受けていなくとも、同じ地域に住む人たちが突然の災害に襲われて被災し、その爪痕を目のあたりにして生活することで、同様の症状に悩まされることはよくあることですが、そのことは緊急時には軽視されがちです。
災害がもたらす心への影響、そしてこのような目に見えないけれど大切な心のケアの重要性を、大変
な被害にあわれた方ほど、後回しにする傾向がありますので、そこへの声かけは、これからもまだまだ必要だと思います。心の傷は人それぞれ、受け取り方によって強度も違います。心の回復には長期的な視点が必要です。実際、当法人は本事業が終了しても継続して欲しいという強い要望を受けております。今後は、当法人が自主運営で開催することとなると思いますが、できることならもう少し長いスパンでのご支援をいただけるとありがたいです。心的トラウマを抱えた人には、楽しいイベントだけでは心の回復には至りません。心のレジリエンス力を引き出すためには、真の心のケアとして、本人が意識化できていない、心の無意識層に抑圧している気持ちを言語化し、共感できる人たちと安心して話せる場づくりが必要です。



■寄付者(市民の皆様)へのメッセージ

この度の尊いご寄付によって、被災地とその周辺に住んでいる方々の心の復興支援を行なうことがで
きました。初日のセミナーは、昨年7月6日、あの日の夜に、それぞれの体験を話し、共感するところからをスタートしました。話し始めると止めどなく涙が流れ、声を詰まらせながらも、一生懸命話される方々の姿をみて、やっとガス抜きができて良かったと感じました。緊急時は生きることに精一杯で、心のケアを後回しにして頑張ります。心の緊張から、腰痛、膝の痛み、頭痛、不眠などの症状を訴えられる方々へ、メンタルヘルスケアとして、ヨーガ、瞑想、カウンセリング等を行ない、大変喜ばれました。ご寄付を賜った皆さまに、心より感謝申し上げます。





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posted by わたる at 12:35| Comment(0) | 助成・寄贈
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