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桧皮葺師の徒然日記
「桧皮葺」(ひわだぶき)をご存知ですか?
桧皮葺とは、桧の皮を精製した材料を、
竹釘を使って打ちとめていく屋根建築の工法です。
例えば京都御所、清水寺、厳島神社などがそれにあたります。
このブログを通じて、伝統的な桧皮葺の工法や文化財、ひいては
あなたの街の神社・仏閣・歴史に興味を持っていただけると幸いです。
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2009年10月27日
本殿よりの風景
本殿の棟から瀬戸内海が一望出来ます。
普段ならカラスなどの鳥ぐらいしか見ることが出来ません。
お宮の仕事に携わる役得の1つです!
posted by
ササキマコト
at 06:21 |
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長尾八幡宮(山口県周防大島町)
2009年10月24日
箕甲・みのこう
破風側に向かって屋根の丸みのある所を『箕甲・みのこう』と言います。
この箇所を葺くには『生皮・なまかわ』を使用します。
長さは、尺2寸(約36cm)巾は、3寸5分(約7,5cm)ぐらいあり、木口が丸くなってあります。
その丸みに添うように葺きます。平葺同様に6枚ごとに竹釘で打ち止めます。
箕甲をうまく葺けるかによっても職人の技術が試される箇所でもあります。
posted by
ササキマコト
at 22:57 |
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長尾八幡宮(山口県周防大島町)
2009年10月22日
上目・留め
屋根の角を『留め』と言います。
割れが入ってない素性の良い厚手の上目を、斜めに切ります。
上目が真っ直ぐになるように並べ、記しをして切り針釘で打ち止めます。
留め上目の厚みは、行や破風と同じ厚みにすると、見た目で薄く見える為、増しを付けます。
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ササキマコト
at 10:12 |
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長尾八幡宮(山口県周防大島町)
2009年10月20日
上目皮施工・破風(はふ)
破風(横にあたる所)は尺2 の上目を2枚施工します。
破風に使用する上目を鎌上目(かまうわめ)と言い、上目を斜めに切り、切った木口に添って斜めに施工します。
こうするのは、水が自然と下に流れる為です。
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ササキマコト
at 05:50 |
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長尾八幡宮(山口県周防大島町)
上目皮施工・行(ゆき)
上目軒の上に上目を二枚施工します。
行(正面や裏面の平らな所)は下に尺2(約36cm)、上に長上目(約75cm)の上目皮を施工しました。
上目軒と上目皮で8分(約24mm)ほどの厚みになり、上目皮だけだと6〜8枚ぐらい重ねることになります。
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ササキマコト
at 05:30 |
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長尾八幡宮(山口県周防大島町)
2009年10月18日
上目軒
仕上がりの画像です。
上目軒をするのは初めてだったので屋根を解体するときも注意し、師匠(前回、上目軒を施工した方)や同僚の職人さんに聞いて方法やアドバイスを頂いて施工しました。
私は軒を固めましたが、また違った方法があると思います。
posted by
ササキマコト
at 07:10 |
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長尾八幡宮(山口県周防大島町)
上目軒
通常は水切銅板の上に、上目皮を葺ます…が、この屋根は水切銅板の上に5分(約15mm)軒付けがしてあり、その上に上目皮が二枚葺いてありました。
取り付け前に、タッカー(ホッチキスみたいな物)で固め、こぐちを桧皮包丁で切り揃え、後は軒付けと同じ様に取り付けました。
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ササキマコト
at 06:53 |
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長尾八幡宮(山口県周防大島町)
2009年10月14日
千木解体
千木は仮設足場の設営時点で木部の腐食がわかり、新品にかえます。
鰹木と同様にツカミでハゼをおこし、銅釘をバールで抜く作業です。
銅板をめくると…腐食は、かなり酷い状態でありました。
千木は腐食が激しく、葺替え前に撤去や修理など…寿命が短く、少しでも水が廻らないように試行錯誤でやっていますが…なかなか良い方法が見付かりません…
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ササキマコト
at 18:06 |
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長尾八幡宮(山口県周防大島町)
2009年10月13日
鰹木の銅板解体
新たに銅板を施工するために古い銅板を解体します。
潰れたハゼをツカミでおこし、銅釘をバールで抜きます。
鰹木の木(もく)の方は、傷みも少ないので、そのまま使用します。
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ササキマコト
at 17:49 |
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長尾八幡宮(山口県周防大島町)
2009年10月11日
鰹木撤去
11日日曜日、鰹木(かつおぎ)を撤去しました。
屋根の一番上にある、棟の上についている横に長い物です。どこの神社の本殿にも付いているわけでなく、理由は解りませんが…形や本数もまちまちです。
取り付け方法は以外と簡単で、棟より出ている木に、鰹木の穴に入っているだけで、釘や金具が一切使ってないのに、しっかり付いてありました。
足場からロープで吊って下ろす時、重たかったのが一番大変でした。
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ササキマコト
at 11:14 |
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