山口市一の坂川沿いにある「錦の御旗製作所跡」、
こちらの整備に伴い、桧皮葺の屋根工事を行いました。
「錦の御旗」とは、戊辰戦争の時翻った、有名な旗ですね。
国道9号線バイパスから一の坂川沿い上流、ひとつばしのたもとです。
裏板施工。サワラです。
桧皮葺の屋根と塀がつながったつくりです。
軒付け。
厚みのある上目(うわめ)皮で葺き始めます。
現場が狭いので、細心の注意を払いながら施工します。
ちょうどこのころ桜の時期だったので、お花見の方が足を止めて工事を見学してくださいました。
お天気に左右されながらの工事でしたが、維新の史跡にふさわしい屋根にできたと思います!
「山口市の幕末維新の歴史」のページに詳しく紹介されています↓
http://oouchibunka.jp/yamaguchicity_histry/bakumatu_butai/03.html
ホタル散策のついでに足を延ばしてみられてはいかがでしょうか?
2018年05月16日
2011年07月07日
桧皮拵え〜綴皮・2〜
木口の幅が規定の5寸(約15?)以上になるように数枚の皮で綴り包丁で木口を切り揃えます。
枚数が分かり易いようにずらして並べ15枚になったら『当皮・あてかわ』と呼ばれる幅が3寸(約9?)ほどの箱皮を添えます。
15枚ずつの皮を裏面を対象に重ね、30枚に結束した物を『1把・いちわ』となります。
一連の作業が桧皮の材料拵えになります。
2011年05月19日
桧皮拵え〜綴皮・つづりかわ〜
洗皮した皮と皮を、2分(約6mm)ぐらい重ね(木口は重ねは僅かにします)、重ねた部分を桧皮包丁の先端で突くと、上の皮は下の皮に入り込みホッチキスのように綴れます。
この作業を我々は「こつき」と言っています。
「こつき」が上手く出来ていないと、皮と皮が外れてバラバラになってしまい葺き作業の能率が悪くなってしまいます。
皮拵えの内、もっとも錬磨を必要とするため、熟練した職人さんが拵えた物は、厚みが均等でこつきの回数が少なくても皮が外れることがありません。
2011年05月11日
桧皮拵え〜洗皮・あらいかわ〜
桧皮拵えを主に「皮切り・かわきり」と言い「洗皮・あらいかわ」と「綴り皮・つづりかわ」の2行程があります。
洗皮は、原皮の木口を桧皮包丁の峰で叩き木口を開かせ、平皮用に厚さ5厘から6厘(1.5mmから1.8mm)を2枚ぐらい剥ぎ、節や脂などを丁寧に包丁で削り揃えます。
平皮用にならない皮は軒皮、幅が広く割れ目などない素性の良い皮は、隅や箕甲に使う生皮用など、用途によって仕分ける行程です。
2009年12月28日
作業風景
桧皮葺の作業風景です。
基本的にみんなが横並びになって、『中入れ・なかいれ』と呼ばれる三角形の椅子に座ります。あと、桧皮の材料などを置きます。
昇る時や滑落防止ように針金で丸太を吊ります。
2009年09月07日
屋根葺
屋根の流れが短いので今回は尺5(約45cm)、尺2(約36cm)、尺(約30cm)、8寸(約24cm)の皮を使います。
とにかく横に長い為、葺足の通りが真っ直ぐ通る様に注意し横に横に葺いていきます。
2009年08月10日
品軒付
品軒は箱棟と屋根の地の間に付ける軒です。
箱棟を水平に取り付ける為に品軒で厚みを調整します。
2009年08月08日
屋根葺
桧皮葺屋根の断面です。
厚みはおよそ1寸7分(約5,7cm)あります。
桧皮が34枚ぐらい重なっています。
2009年08月07日
屋根葺
上目の厚みを均等に調整した後、桧皮1枚1枚を4分(約1,2cm)間隔で並べ6枚並べたところで竹釘で打ち止めます。
2009年08月06日
上目張り
水切銅板の上に厚みは1分(3mm)くらい。箱皮仕立てといって長方形の形になった厚手の桧皮の皮を3枚葺ます。
この皮を上目と言います。
屋根の大きさや形・用途によって形や長さを使いわけ上目の枚数も変わります。