
「紫蘭知らんといらん話にするのはイカン」[2024年05月16日(Thu)]
こちらは障がいを持つ方たちの一時預かり施設「ひまつぶしdeすぷ〜ん」です。
ひまつぶしを利用しに来るご利用者さんたちと、私たち支援者との日常のワンシーンをブログでお届けしています。
今日は職員T村から聞いたほっこりエピソードをご紹介。
紫蘭知らんといらん・・・、お付き合いください。
ひまつぶしを利用しに来るご利用者さんたちと、私たち支援者との日常のワンシーンをブログでお届けしています。
今日は職員T村から聞いたほっこりエピソードをご紹介。
紫蘭知らんといらん・・・、お付き合いください。
さかのぼること、去年の母の日。
とある車イスのご利用者さんをご自宅に送っていった時。
車を停めたところにあったシロツメクサの花。
クローバーの花に目が留まり。
「母の日だから摘んでいこうか」
ご利用者さんは簡単ないくつかの言葉しか返せない方でしたが、その中のひとつ「うん」を使って返事をした。
地面に手が届かないので、職員が束になるくらい摘んで渡す。
優しく束ねて「エヘヘ〜」と握りしめる。
「よし帰ろう」
呼び鈴を押すと出てきたのはお母さん。
「こぉれ、こ、これ」
発語が難しく、でも一生懸命伝えます。
お母さんはすぐに状況を理解して手を伸ばし。
息子から花束と、気持ちを受け取った。
「ありがとう、こんなこと初めてだね、まさか花束をもらえるなんて」
お母さんは驚きと感動で胸がいっぱいに。
ご利用者さんはまた「エヘヘ〜」と照れくさそうに、でも、とても嬉しそうだった。
そして今年の母の日。
T村は去年のことを思い出し、自宅の庭から、シランの花を摘んで出勤。
今日、また誰だかご利用者さんをご自宅に送る時に役立てばと。
出社してみると、たまたま去年の彼のご自宅送りのスケジュールが組まれており、あと一人くらい渡せそうと目星をつけた。
目星をつけたご利用者さんは、知的には少し重い障がいがある方でね。
時に癇癪を起こすこともあるご利用者さん。
でも心笑顔がステキ、とても愛嬌のあるお方。
言葉としての発語がほとんど無い方でしたが、その笑顔と合わせて花を届けられれば。
ご利用者さんと練習が始まりました。
「いつもありがとう」とT村が言うのに合わせておじぎ。
ご利用者さんが大好きな散歩に一緒に行きながら猛特訓。
さ、ご利用者さんをご自宅に送る時間です。
いよいよ本番だ。
紫蘭の花は、去年と違い、メモ紙でくるんで花束風に仕立てました。
前もって渡すと捨てられたりくしゃくしゃにされちゃうかもなので、玄関前で渡しました。
ピンポ〜ン♪
「お帰り〜」
扉越しにお母さんの声がします。
ガチャ。
扉が開くとT村。
「いつもありがとう♪」
に合わせてご利用者さん。
おじぎをバッチリ決めて笑顔。
手にはシランの花束。
それを見るや否や、うわっとお母さんの表情が崩れ。
「嬉しい、本当に嬉しい、こんなことって・・・」
言葉を詰まらせながら涙を。
これにはT村ももらい泣き。
さ。
もう一人。
「今日は母の日だぞ」
去年の経験があったから、花束を渡すとすぐに状況を飲み込むご利用者さん。
大事に大事に花束を握りしめます。
あいにく、ご自宅にお母さんはいらっしゃいませんでした。
うまくやるんだよと彼に言い残し帰路に、少し経ってから。
「今年もステキな花束ありがとうございます」
感謝の言葉に続けて、ご利用者さんの頑張りっぷりが伝わる嬉しいメッセージが。
「花って、想いと合わさるとね・・・」
と、私に話しながらT村も涙。
涙する先輩を前にして失礼だったのですが、私の頭の中は。
シラン?
で、調べてみると。
あぁこれ!
シランは紫蘭なのね!
聞いた話に一気に色が乗っかりまして。
ひまつぶシーンに仕立ててお届けいたしました。
お花っていいですよね。
ハッピーは意外と身近なところに。
ひまつぶ氏むらかみ
とある車イスのご利用者さんをご自宅に送っていった時。
車を停めたところにあったシロツメクサの花。
クローバーの花に目が留まり。
「母の日だから摘んでいこうか」
ご利用者さんは簡単ないくつかの言葉しか返せない方でしたが、その中のひとつ「うん」を使って返事をした。
地面に手が届かないので、職員が束になるくらい摘んで渡す。
優しく束ねて「エヘヘ〜」と握りしめる。
「よし帰ろう」
呼び鈴を押すと出てきたのはお母さん。
「こぉれ、こ、これ」
発語が難しく、でも一生懸命伝えます。
お母さんはすぐに状況を理解して手を伸ばし。
息子から花束と、気持ちを受け取った。
「ありがとう、こんなこと初めてだね、まさか花束をもらえるなんて」
お母さんは驚きと感動で胸がいっぱいに。
ご利用者さんはまた「エヘヘ〜」と照れくさそうに、でも、とても嬉しそうだった。
そして今年の母の日。
T村は去年のことを思い出し、自宅の庭から、シランの花を摘んで出勤。
今日、また誰だかご利用者さんをご自宅に送る時に役立てばと。
出社してみると、たまたま去年の彼のご自宅送りのスケジュールが組まれており、あと一人くらい渡せそうと目星をつけた。
目星をつけたご利用者さんは、知的には少し重い障がいがある方でね。
時に癇癪を起こすこともあるご利用者さん。
でも心笑顔がステキ、とても愛嬌のあるお方。
言葉としての発語がほとんど無い方でしたが、その笑顔と合わせて花を届けられれば。
ご利用者さんと練習が始まりました。
「いつもありがとう」とT村が言うのに合わせておじぎ。
ご利用者さんが大好きな散歩に一緒に行きながら猛特訓。
さ、ご利用者さんをご自宅に送る時間です。
いよいよ本番だ。
紫蘭の花は、去年と違い、メモ紙でくるんで花束風に仕立てました。
前もって渡すと捨てられたりくしゃくしゃにされちゃうかもなので、玄関前で渡しました。
ピンポ〜ン♪
「お帰り〜」
扉越しにお母さんの声がします。
ガチャ。
扉が開くとT村。
「いつもありがとう♪」
に合わせてご利用者さん。
おじぎをバッチリ決めて笑顔。
手にはシランの花束。
それを見るや否や、うわっとお母さんの表情が崩れ。
「嬉しい、本当に嬉しい、こんなことって・・・」
言葉を詰まらせながら涙を。
これにはT村ももらい泣き。
さ。
もう一人。
「今日は母の日だぞ」
去年の経験があったから、花束を渡すとすぐに状況を飲み込むご利用者さん。
大事に大事に花束を握りしめます。
あいにく、ご自宅にお母さんはいらっしゃいませんでした。
うまくやるんだよと彼に言い残し帰路に、少し経ってから。
「今年もステキな花束ありがとうございます」
感謝の言葉に続けて、ご利用者さんの頑張りっぷりが伝わる嬉しいメッセージが。
「花って、想いと合わさるとね・・・」
と、私に話しながらT村も涙。
涙する先輩を前にして失礼だったのですが、私の頭の中は。
シラン?
で、調べてみると。

あぁこれ!
シランは紫蘭なのね!
聞いた話に一気に色が乗っかりまして。
ひまつぶシーンに仕立ててお届けいたしました。
お花っていいですよね。
ハッピーは意外と身近なところに。
ひまつぶ氏むらかみ