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『広報会議』(2015年3月号)

『「社会課題先進国」日本のNPO、なぜ広報が必要なのか?』を寄稿


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『宣伝会議』(2012年3月1日号)

『マーケティング部門と密接に連携 これからのCSR活動の形を考える』の座談会に参加


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『宣伝会議』(2011年5月15日号)

『米国NPOに学ぶ、WEBサイト活用ケーススタディ』を寄稿


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レジ(売場)を活用した寄付集めとコーズマーケティング [2015年06月01日(Mon)]



社会貢献分野でコンサルティングを行うGood Scoutの調査報告書『Change at the Checkout: The Evolution of Charitable Donations at the Register』によると、71%の回答者が、レジで寄付をした経験を持っています。寄付金額としては、一回あたり2ドル以下の寄付を行った人が66%にのぼります。

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この調査は、2014年の5月と10月の2回にわたり、3,030人の米国消費者を対象にオンラインで実施されたものです。

近年、コーズマーケティングの一環として、レジなどの売り場で消費者がお金を支払う際に、ついでにお釣りを募金箱に入れたり、支払金額に上乗せするなどの寄付集めが一般化してきています。消費者はそうした状況にうんざりしているのかと思いきや、半数以上(55%)の消費者は寄付を行うことを楽しんでいるようです。頻度としては、月に一回以上寄付を求められるのを好む(55%)という結果も出ています。また、寄付先NPOのブランド力(28%)が、寄付をする一番の理由として挙げられており、寄付をした社会課題に対する個人的な関心(27%)が2番目となっています。

寄付をした先のNPOを覚えてるかという問いに対しては、約半数(47%)の回答者が一番直近の寄付先を覚えていると回答しています。さらに、そのNPOに対して、79%がポジティブに感じています。一方、一番直近の寄付場所(企業)を覚えているのは65%にのぼり、60%がその企業のことをポジティブに感じています。実際に、10月の調査では、1位:Walmart、2位:Albertson’s/Safeway、3位:Krogerという順位で企業名が想起されています。

この報告書では、これらの結果を踏まえ、NPOは、単なる資金獲得の場所としてレジを活用するのではなく、団体のブランド力を強化し、消費者とのエンゲージメントを高めるような機会として意識する必要があると述べられています。さらに言うと、そうした狙いを明確に持った上で、企業にとってのメリットを意識しながら、積極的に提携企画を持ちかけるべきでしょう。

一方、企業にとっては、レジなどの販売時点を活用したNPO向けの寄付集めは、コーズマーケティング施策の1つとして位置づけられます。企業としても、一度運用の仕組みを作ってしまえば、その後のオペレーションはそれほど大変ではありません。特に募金箱の設置などはすぐにでも実践できるものです。この調査の結果にもあるように、寄付した場所(企業)に対する想起率は非常に高く、企業ブランドの強化施策としてより積極的に活用する余地があるでしょう。

NPOと企業、そして消費者の3者がwin-win-winになれるようなこうした仕組みがもっと社会に浸透していくと良いですね。



長浜洋二 著




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