寄付に対するお礼の電話をかける“Thank-A-Thon” [2015年05月20日(Wed)]
Tweet
ミネソタ大学(University of Minnesota)の公式スポーツチーム、ゴールデン・ゴーファーズ(Golden Gophers)では、2015年の“Thank-A-Thon”イベントにおいて、「Golden Gophers Fund」の寄付者に対して7,000件ものお礼の電話をしました。 今年4月14日から、全25のスポーツ競技に所属する167人の学生が交代しながら、7日間にわたり夕方の時間を中心に電話をしています。 “Thank-A-Thon”自体は10年にわたり実施しているものですが、20ドルであれ2万ドルであれ、職場の電話番号を提供している寄付者全員に対して電話をかけたのは初めてとのこと。 元々の狙いは、スポーツチームに所属する学生が寄付者と直接連絡を取ることで、どのように寄付金が学生の夢を叶えるのに使われているかを伝えることですが、実際に学生が寄付者と直接会話することが、学生にとってもポジティブな影響をもたらしているようです。 ゴールデン・ゴーファーズでは、授業料、書籍代、居住費、食費、遠征費などで、今年度は年間27百万ドル以上の予算が必要となります。寄付はこうした費用の一部に充当されることになります。 寄付を集めるための“〜〜thon”というイベントはよくありますが、お礼の電話をするというのはあまり聞いたことがありません。寄付を集めるにあたり、獲得することばかりに意識が行ってしまい、お礼をするということに対する意識が弱いNPOが多くあります。仮に一度は寄付をしてもらえたとしても、寄付者が本当に寄付をして良かったと思えるような体験をしなければ継続(リピート)してもらえません。ここで言う体験とは、「お礼」「報告」「特典」の3つですね。中でも、「お礼」と「報告」は必須です。 これら3つの要素が、自団体の既存の寄付プログラムや支援性の会員組織の中に設計されていない場合は、見直しが必要です。せっかく獲得した寄付者が離反している可能性が大です。寄付を継続してもらうための仕組みをしっかりと構築しなければなりませんね。 長浜洋二 著 Tweet ![]() ![]() ![]() 寄付の記事一覧へ≫≫≫ NPO|ファンドレイジング|ボランティア|寄付|社会的起業|CSR|ソーシャル・マーケティング|マネジメント|パートナーシップ|教育|メディア|まちづくり|公共政策 |