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『広報会議』(2015年3月号)

『「社会課題先進国」日本のNPO、なぜ広報が必要なのか?』を寄稿


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『宣伝会議』(2012年3月1日号)

『マーケティング部門と密接に連携 これからのCSR活動の形を考える』の座談会に参加


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『宣伝会議』(2011年5月15日号)

『米国NPOに学ぶ、WEBサイト活用ケーススタディ』を寄稿


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データベースを活用したファンドレイジング戦略構築の5つのポイント [2014年11月27日(Thu)]
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〜草莽塾5団体の実践事例から学ぶ!NPOの経営力UP手法〜

≪ 2014年12月13日(土)13時30分〜17時00分≫
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“彼を知り己を知れば百戦して殆うからず”

中国の兵法書『孫氏』にある言葉です。ファンドレイジングを成功させるには、寄付者のことを知らなければなりません。具体的には、既存・見込み寄付者、過去の寄付キャンペーンの実績、団体に対する社会の認知、競合団体やベストプラクティス事例などに関する情報の収集と分析が必要となります。

【1】既存寄付者のセグメンテーションの精度を高める
寄付者に関する基本的な属性情報や寄付キャンペーン実績は、寄付者を理解するのための宝の山といえます。寄付者のデータベースを分析することで、同じような属性情報を持った寄付者のクラスターを見極め、洗練された寄付獲得戦略を構築することができます。寄付者のセグメンテーション(細分化)を行うにあたり、寄付金額や寄付の時期などの基本的な項目に加え、以下のような項目を考慮に入れる必要があります。

・寄付をした理由
・団体やその会員との関係性
・地理的な位置
・デモグラフィックス(年齢、性別、結婚の有無、人種など)
・寄付の方法(WEB、紙媒体、手渡しなど)
・コミュニケーションの嗜好(ソーシャルメディア、Eメール、郵便など)
・寄付のタイミング
・寄付の金額

【2】見込み寄付者を開拓する
見込みの高い寄付者の調査を行う際には、単に裕福かどうかという情報以上の見極めが必要です。デモグラフィック情報、団体との関係性など、個人に関する様々な背景情報を掘り下げます。また、見込み寄付者がどの寄付者セグメントに属し、どのような思考・行動様式を持ったグループに属しているのかを考慮に入れ、そこから導き出される特徴がどのように長期的な関係性の構築や寄付への誘導方法に影響を及ぼすのかを見極めていきます。

【3】寄付キャンペーンの実績を深堀りする
過去の寄付キャンペーンの実績を詳細に分析することにより、寄付者に関する深い知見が得られます。簡単なキャンペーンの振り返りは行っているものの、長期にわたり、キャンペーンの全体像や効果が分析されていないケースが多々あります。キャンペーン全体を俯瞰した、より深い分析が必要であり、寄付者の特性、寄付の事例、寄付金額、寄付への誘導方法、マーケティング施策など、どのような変数(要素)がキャンペーンの成否に影響を与えているかを理解しなければなりません。感覚的にではなく、データに基づいて寄付キャンペーンの実績を把握することで、失敗を避け、ファンドレイジング戦略を成功に導くことができます。

【4】調査により団体の認知度を把握する
ファンドレイザーは、しばしば本能や仮説、感覚的な判断により、自団体がどのように社会から認知されているかを推測します。一方、寄付者やコミュニティに対する客観性のある調査は、ファンドレイジング戦略の方向性を見極めるために重要な情報をもたらします。団体の属するコミュニティ(地域や活動分野)におけるブランド認知分析により、既存・見込み寄付者がどのように団体を認識し、価値をおき、関係を持ち、寄付を行っているかなどについて深く知ることができます。

また、寄付獲得における具体的なメッセージを考案する際には、団体内部に閉ざされた議論から考案されたメッセ−ジが寄付者セグメント全体に適用できるものだという間違いを犯しがちです。事前にテストを実施することで、長期にわたる寄付者との関係性を勝ち取ることに繋がります。

【5】競合のベンチマークとベストプラクティス事例の調査を行う
関連する業界全体のデータを見渡すことで、競合団体との関係性や、より大きな視点を意識したファンドレイジング戦略を構築することができます。競合のベンチマーキングとして有益な情報には、競合の寄付履歴情報、寄付への誘導テクニック、寄付者の開拓戦略、WEBの活用、マーケティング施策、寄付キャンペーンのゴールや結果などがあります。このような情報を収集することでファンドレイジング戦略の効果を見極めることができ、長期的にみると、団体内部のコスト削減にも繋がります。このため、ベンチマーキングやベストプラクティス事例の調査にかける時間をいかに確保するかが極めて重要となります。

データベースを活用したファンドレイジングの本質は、自分たちが感覚的に理解していたことを数字に基づいて事実として把握することにあります。ファンドレイジング戦略における“なんとなく”や“曖昧性”“これまでやってきたから・・・”などを排除し、団体スタッフ全員が納得できるような裏付けが必要です。そしてこのことは、既存・見込み寄付者を説得して寄付を獲得することにも繋がります。

NPOにおいては、人や時間などの経営リソースが限られているため、データの裏付けのない戦略を実行する余地はありません。データの収集と分析により、ファンドレイジングの戦略を洗練したものに変え、その効果と効率を最大化しなければならないのです。

【2014/11/18 FundRaising Success記事参照】




長浜洋二 著





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