フードバンクと栄養に配慮した食料の寄付 [2008年08月08日(Fri)]
米国人の間で太り過ぎから派生する病気(高血圧症や肥満症など)が増加するにつれ、フードバンクを運営するNPOでは、健康に配慮した食料の提供を始めているそうです。
全米でフードバンク・サービスを展開するAmerica's Second Harvestでは、ゼロから調理をすることにより、ナトリウムや添加物の量を控えるようにしているそうです。また、同団体で働く調理師は、新鮮な肉や野菜からシチューを作り、それを配膳用に急速冷凍しています。 また、ワシントン州にあるCapital Area Food Bankでは、栄養士を雇い、6〜8週間ンにわたる健康に良い食料の買い物や料理に関するセミナーを開催しています。 こういった一連の動きの背景には、米国では過去30年間で肥満率が倍以上になっているという事実があるようです。なかでも、フードバンクを利用しているマイノリティや低所得者層の間でこの傾向が強いとのこと。フードバンクを提供しているNPOにとっては、サービスの本質に関わるだけに見過ごすわけにはいきません。 とはいえ、調達する食料は寄付や余剰物である以上、そうそう選べるほどの選択肢はありません。さらには、昨今の食料が高騰するなか、健康に良い食べ物は高価なためますます調達しづらくなっているのが現状です。寄付による食料を提供するサービスを展開するだけでなく、そもそもフードバンクなしで済ませられるような政策が必要ですね。 【2008/07/29 washingtonpost.com記事参照】 寄付の記事一覧へ≫≫≫ NPO|ファンドレイジング|ボランティア|寄付|社会的起業|CSR|ソーシャル・マーケティング|マネジメント|パートナーシップ|教育|メディア|まちづくり|公共政策 |