米国のプロスポーツチームにおけるフィランソロピー活動の強化 [2010年10月25日(Mon)]
米国のプロスポーツ・チームでは、昨今、寄付や地域コミュニティでのボランティアなどを通じたフィランソロピー活動を強化しつつあるようです。
この理由としては、理想主義から自団体のプロモーションまで幅広く考えられますが、理由はどうであれ、スポーツチームの社会貢献活動は「大半のフランチャイズチームのビジネスモデルの中心をなすようになっている」ようです。つまり、単に熱狂的なファンが増え、ゲームがソールドアウトになり、チームが収益をあげられるということに留まらず、スポーツチームが保有する財団への寄付が今後は増えていくこと、地域コミュニティへのアスリートの積極的な参加、地域のNPOの支援のためにファンがチームのファンドレイジング活動を支援する動きなどが、当たり前のようになっていくということです。 例えば、NFLのレッドスキンズ(Redskins)では、ワシントン・レッドスキンズ慈善財団(Washington Redskins Charitable Foundation)を抱えており、2008年には、50万ドルの助成金を提供しています。低所得地域の学校で運動場を作ったり、感謝祭(サンクスギビング)で七面鳥をふるまったり、メンタリングや読み書きなどの教育プログラムを主催したりといった活動を行なっています。 また、選手自身が自ら財団を設立するケースも増えていますが、一流選手としての1つのステータスとなっており、税控除や自分自身の広報・マーケティング戦略の1手段として活用されるケースもあるようです。 スポーツチームによるフィランソロピー活動の強化は大いに結構なことですが、その効果をどのように測定するのか、また、景気や親会社の業績に関わらずその活動を継続していけるのかなど、課題も多そうです。 【2010/08/14 The New York Times記事参照】 CSRの記事一覧へ≫≫≫ NPO|ファンドレイジング|ボランティア|寄付|社会的起業|CSR|ソーシャル・マーケティング|マネジメント|パートナーシップ|教育|メディア|まちづくり|公共政策 |