チェーホフ 短編 [2012年11月21日(Wed)]
本の後ろに えんぴつで2003,5,16とメモってある 9年前に買っていたけど あまりちゃんと読んでなかった 「チェーホフ 短編と手紙」 翻訳者3名のうちの2人は、すでにこの世に居ない方。 「かき」を読んで 驚く。 主人公のぼくが 今から道行く人にものごいをはじめてしようとする父の横で 空腹で倒れそうになりながら、(そりくりかえってる状態らしい、どういうこと?とおもう) 目の前の建物の中の壁に貼ってある紙に書いてある「か・き」という 文字を読む、そのところが、 カメラのズームアップのプロセスと言うか、なんなの、これは! 100年以上前に書かれたものなのか、と 思うと、すごいとしか言いようがない。 「チェーホフは、甘くはなく、苦いのである」 とは、編者の山田稔氏のはじめの文の中の言葉だが 全く、その通りだと思うし、 「距離の人」というのも、そうなんだな、と思う。 しかし、この「かき」の 視覚の書き方というか、 物や文字を見つけるプロセスが、びっくりする たしかに、そのまますぐ戯曲や舞台にになりそうな短編 |