ぽかぽか陽だまり

今朝利用者さんから、「あんた！間に合わんじゃない！」と言われ、

今日で2月が終わるということに気が付きました

ちぎり絵が3月3日に間に合うのか？ラストスパートです。



とは言うものの、
お風呂に入ったり、歌ったり、体操したり・・・と他にやることはたくさん。

これはどうも間に合いそうにない、と分かった利用者さんから、

「ええわ〜ね。益田の方の節句は4月にするんじゃけ〜」

とのこと

「そうですよね」

ということで、完成までもう少し時間がかかりそうですが、にぎやかな作品が出来つつあります。

視力の低下で、「わたしゃ〜出来んよ」と話す利用者さんでしたが、

完成した折り紙を触り、「ここまでなら折れると思うわ」と前向きな言葉が聞かれました。

さっと紙に手を伸ばし、指先で確認しながら挑戦しておられました。



とても几帳面な折り目で、目が見えないとは思えない出来栄えでした

この折り紙が何に使われたかというと・・・



お内裏様とお雛様でした

春よ来いの気持ちを込めて、桜の木を作ることにしました。

まずは紙で幹を作り、毛糸で形を整えます。

「ここを押さえておくわ〜。お願い〜」

「こが〜して巻いていきゃ〜ええの？」

息の合った作業です。



そのあと、ピンクに染めたバドミントンの羽を張り付けました。



作業のおかげでピンク色になった手も、その後のお風呂できれいに取り、完成した作品がこちらです。



完成を一緒に喜んだ利用者さんは、他のスタッフが部屋に入ってくるたびに、

「見てちょ〜だい！」と紹介しておられました。

春は確実に近づいていますよ！

さぁ！お風呂に行きましょう

と声をかけてもなかなか腰が上がらない利用者さん

入れば気持ちいいのはわかるんだけど、めんどくさい・・・

これが理由のようです。

気持ちはわかりますが・・・何とか声かけをし、あれこれ話をしながら湯船につかると、

「まぁ〜、チョー気持ちがいいわ」

というセリフ。思わず聞き直してしまいました。

まさか、今年99歳の利用者さんの口から出るとは。

「チョーって若者が言うでしょ。おばあさんだけど言ってみたの」

なんとも可愛いらしい利用者さんです

今朝は調子が悪く、暗い表情だった利用者さん。
「死んでしまうしかないわ〜」などと悲観的な言葉が目立ちました。

そこで気分を変えようと、ひなたぼっこに誘いました。
最初は「今日はいい」と気が向かない様子でしたが、しばらくして再度声をかけると、

「帽子がいるでや。焼けるけぇ」と、

縁側に出てみる気持ちになったようです。

縁側に用意した椅子に座って会話をするうちに、次第に表情が柔らかくなってきました

おひさまパワーですね

『1月は行く、2月は逃げる、3月は去る』
この3か月はあっという間に過ぎてしまいますよね。

特に２月は、「他の月より日数も少ないし・・・」と思っていると、

「ちぎり絵は私の仕事！」と、食後の休憩もせずに色紙を貼り付ける利用者さん。



「肌色が足りんわね〜」

「のりはどこへやった？」

と、どんどん作業が進みます。

以前は、「ここの色はどうする？」とスタッフにすぐ確認しておられたのですが今日は、

「黄色を持ってきて〜や。ここはこの色がええろ〜ね？」

と率先して手を動かしておられました。

この勢いなら３月に間に合いそうです

少しずつ気温も上がり、春が近付いてきたように感じます。

春よ来い〜早く来いの気持ちを込めて、先日、桜を作ってみました。

「この線の通りに切ったらいいのね」



と切った紙をお隣さんへ。すると、

「これを開くんかな。ほぉ〜。ええのが出来たな〜」



そして次に、桜の花びらを貼り付ける台紙を作り、



貼り付けて、



満開の桜が完成しました

「見て〜。桜が満開よ〜。いいでしょ」



少し早いですが、陽だまりに春がやって来ました

今日の応援はフィギュアスケートです。

先日の団体戦では、日本選手が出てくると、

「こけんちゃんなよ〜」と応援しておられた皆さん。

「近所の堤が凍っているので、昼から滑ってみますか？」と冗談で話すと、

「やれやれ。そが〜なことすりゃ〜死んでしまうでや」

と皆さん声をそろえ、笑っておられました。

「スポーツは全然ダメ。寝てばっかりだわね」といつも話している利用者さんに、

「どんな競技があったらオリンピックでメダルが取れますか？昼寝ですか？」と聞くと、

「そうかもしれんが。上には上がおるけんな〜。まぁ夢でもないかな」との答え

そんな利用者さん、いつもなら食後は横になって休まれるのですが、今日は羽生選手と宇野選手をテレビの前でしっかり応援されました

平昌まで応援が届いたようです

トイレから戻り、なかなか部屋に入らない利用者さん。
何をしておられるのかな？と思ったら・・・



スタッフと一緒に、縁側で日向ぼっこをしておられました

しばらく足を暖めて部屋に入ると、

「これだけ出とったでや〜」と指で大きさを示しながら、スタッフに報告をする利用者さん。

どうやらチューリップの芽が出ていたようです

春はもうすぐですね

ある利用者さんのご家族が、

「この3つの品物を覚えていて！と記憶力を試してみたら、昔はすぐ言えていたのに言えないんですよ・・・仕方がないのかしら〜」

とおっしゃっていました。

陽だまりでもやってみようと思い、昨日と今日『記憶力ゲーム』をしました。



皆さんの目の前には、どこの家にもあるような物を並べ、

「それでは今から3分間で、ここにある品物を全部覚えてください。あとで、何があったか聞きますよ」と言うと、

「なんね？待ってみんさいよ」

「あんた、こりゃ〜何ちゅう名前かね？」

「ダメダメ。わたしゃ〜覚えらりゃ〜せん」

皆さんそれぞれの反応です。

「それでは全部隠します。はい！ここには何があったでしょう？」

すると、自宅では答えられなかったという利用者さんが、

「のりでしょ〜。虫眼鏡に、はさみ・・・」

と一番張り切って答えておられました。

自宅とは違い、ここでは競争心も芽生えるのかもしれませんね。

きっといい刺激になったはずです。

最後に、カメラという答えがなかなか出ず、

「皆さん協力して思い出してください！出ないと、おやつはお預けかも・・・」

と冗談で言うと、

「待ってみんさいよ〜。カメラ！！！」

無事正解が出ました