ぽかぽか陽だまり

「むか〜し、むかし。ある所に？」と声をかけると、

「おじいさんと、おばあさんがおりました」と、皆さん続きを話されます。

これは、ご存知『桃太郎』のお話です。

今日は９８歳の利用者さんが、物語の続きをお話されたのですが、

「大きな桃を割ったら、男の子が出てきたの。桃だったから、桃太郎って名前が付いたのよ」

「なすだったら、なす太郎かしら？柿だったら柿太郎よね」

と話され大笑いでした。続けて、

「でも柿は硬いから、やっぱり柔らかい桃がいいのよね〜」

これを聞いて、また皆さん大笑いでした。

発想力豊かな９８歳です

外から部屋に入ってきたスタッフが、

「寒い〜」と叫んだ後、利用者さんに、

「握手をしますか？」と声をかけると、

「冷たいんじゃろ〜な？」とバレていました

そしてお昼前、同じように、

「寒い〜」と言いながら部屋に入り、台所で水を使ってお昼の準備をしていたことを話すと、

「まぁ〜それならもっと握手をしてあげるわ〜」

とスタッフの手を温めてくれる優しい利用者さんでした

天気予報のマークがなかなか消えてくれませんね。

「毎年節分の頃が寒いけ〜、もち〜とこの寒さは続くでね」

と86歳の天気予報士（？）の予想です。

今日は、1月25日生まれと27日生まれの利用者さんの誕生日会でした

それぞれ感想を聞いたところ、

「わたしゃ〜そんな歳になったかいね〜」と話す8７歳さん。

来年『米寿』を迎えられます。

「健康でありがたいです。100歳目指して頑張ります」と98歳さん。

こちらは来年『白寿』、再来年は『百寿』です。

「100歳まであと2年。２年でやっておきたいことは何ですか？」と聞くと、

「もう歳だけん、なんもないわね〜」

と言いながらもペンを握って、目の前の大きな紙に書かれたのは、



これが一番の願いだそうです。
父親の顔でしたよ

先日から白いものがチラチラしています。

「こんな日にやらないで、いつやる？」ということで、午後から足浴を行いました。

まずは、足の感覚を確認するために足裏を触ると、



「ひゃ〜はっはっはっ」と元気な笑い声が響きました

それでは薬湯へ・・・



お湯の温度が下がらないように、ひざ掛けをかけて足を温めました。



その間のBGMは、利用者さんのリクエストで美空ひばりメドレー♪。

心も体もぽっかぽかになったそうです

今日も外は雪

1月もあと1週間なので、正月気分の工作を片付けることにしました。

「○○さん。新聞紙に包んで片付けようと思うのでテープを切ってくれませんか？」

とお願いすると、

「ようやらんと思う」

と言って、はじめはうまく切れなかったのですが、次第にコツをつかんでちょうどいい長さにカットしてくれました。



「〇〇さん。うまいですね〜」

と話すと

「なんと上手を言うな〜。そが〜に言ってやらせるんじゃろう？」

と答える利用さん。


テープカットは苦手と言いながらも、スタッフの心を読むのは得意なようです。

今日は朝から雪が降りました

雪の心配をしながらも部屋の中は暖かく、おしゃべりをしながら作業が進みました。

節分に向けて赤鬼と青鬼が順調に出来上がっていく中、こんな会話が聞こえてきました。

「鬼って全部男かしら？」

「女の鬼って、あまり聞いたことないてぇ〜ね」

「でも最近は恐ろしい女の人もいるらしいよ」

「わたしら〜の時代は、三歩下がって付いて行かにゃ〜やれんかったけどね」

「それいね！それが当たり前じゃったがね〜。時代は変わったてぇね」

87歳と98歳の、節分の鬼から考える『男と女』でした。

もつれた毛糸をほどくのが得意な利用者さん。

「こんなになってしまって」と、もつれた毛糸を見せると、

「貸してみんちゃい」と毛糸を手に取り、



黙々とほどき始めました。

手元を見ていると、魔法のようにスルスルと毛糸がほどけていきます。

そして・・・



完成！まるで魔法の手ですね

1月に誕生日を迎える利用者さんがたくさんおられます。

陽だまりの誕生日会は、できる限りその方の好きなものを準備したいと考えています。

そこで、

「○○さん、好きなものは何？誕生日会に準備したいから・・・」

と話すと、

「ええわ〜ね。一言 ”おめでとう” って言ってくれるだけでいいから」

と話す利用者さん。

「遠慮しないで。○○さんの誕生日会を理由にみんなでおいしいものを食べよう」

と話すと大笑いでした

別の1月生まれの利用者さんにも聞くと、

「まんじゅうかな？粒あんが好きだね」

とのこと。

“好きなものを食べる”ということは、年齢性別関係なく幸せなことですよね

あれを作ろうと話をしていたのが去年の夏。



この箱の中に入るようにと動物を作っていたのですが、途中から動物がどんどん大きくなっていきました

箱に入れてみても入りきらず・・・

そこで、最近よく登場しているハンガーのリースを使って飾ることにしました。

完成作品がこちらです。



「まぁ〜かわいいネズミ」

「気味が悪いヘビじゃね〜」

「タツっちゅ〜たら、こね〜なんかな？」

などと完成作品を見て話が盛り上がっています。

十二支を貼り付ける時に、

「ウサギはどこに入りますかね？」と聞くと、

「待ってみんさいよ。子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」

と完璧に言われたのですが、

「ありゃ？ウサギなんかあったかいね〜？」と大笑い

その後、「もう一回言うてみようか」と繰り返しながら、何とか順番に貼り付けることができました。

今日の工作で毛糸を使いました。

すると女性利用者さんたちの、
「昔はセーターなんかを編みよったね」という会話が聞こえてきました。

「子どもの頃、あやとりをしませんでしたか？」と聞くと、

「やったわね〜」と１００歳の女性利用者さん。

そこで昔を思い出して、あやとりに挑戦です。

「どうだったかしら？こうかな？」



「忘れたわ〜」と話しておられましたが・・・

「できた！」



やはり、手は覚えているものですね

すると男性利用者さんが、「わしも、やっとったよ」と驚きの発言

「やったことがある！っていうだけじゃがな(笑)」