地域の小学校で開催された「食物アレルギー対応研修」の
講師として参加をさせていただきました。
研修内容の事前打ち合わせをさせていただいた際に
研修時の資料、現在の対応方法、緊急時マニュアル等を
児童の個人情報を除き、ヒアリング、現物確認をしましたが
ほぼ、完璧に出来ており、実践もされていたのに驚きと
養護の先生、給食の先生のレベルの高さと、管理側の先生の
危機管理意識の高さに敬服しました。
このような学校でしたらまず、安心ですよね。
でも、ヒューマンエラーは発生するものです。
いいマニュアルが出来ていても、また訓練をしていても
対応する子供たちは10人いたら10通り以上の対応が
必要になります。
その日の体調や、摂取した物によっても症状は大きく
変わるでしょうし、アナフィラキシーショックで
心肺停止状態になることもリスクとして考えて
訓練を繰り返すことが本当に重要と考えます。
今回の研修では
1.先生方が実際にシミレーションをして救急搬送までの訓練
2.担任が目を離した際にアレルゲン物質が児童にかかった事例演習
3.アレルギー症状が進行しエピペンを教職員が注射する演習
4.先生方での研修内容の振り返り
以上の研修内容を講師として見せていただき、個々の項目での
アドバイスなどをさせていただきました。
シミレーションは前途した通りに、緊急時マニュアルを作成され、
各教室に常備し担当の先生方は熟読されており、初めての
シミレーションとは思えないほどの出来に私たちが勉強を
させていただきました。
先生方が、今日の研修の振り返りをされた際に
1)AEDは、対応応援の際に持っているべきか?との質問が出ました。
講師として、総評時にお話しさせていただこうと思っていた内容を
先生方から出たことは、改めて危機管理の高さを感じました。
A)アレルギー症状のグレードが高くなれば
「アナフィラキシーショック」になり心肺停止に陥る
可能性は否定できず、慌て取りに行くよりも事前に準備する
ことは重要なアクションです。
2)エピペンを処方されている児童がいるが持参していない問題
A)これは、「保護者・主治医(学校医)学校側」との連携が
キーポイントになる事例の一つです。
仮に「アナフィラキシーショック」を起こすグレード3では救急車が
到着するまでの間での応急処置として「エピペン注射」は
望ましいと思われます。
緊急時に保護者への連絡が取れずにさらに重大な結果になる
ことを想定し「保護者・主治医(学校医)・学校側」と情報の
共有化や緊急時の対応法を事前に協議しておくことが重要
と私たちは考えます。
3)判断を仰ぐ管理者が不在や、連絡が取れない場合(講師の質問)
当然ながら学校も組織であり、報告、連絡、相談で管理者から
指示命令で職務を遂行することは重要と思います。
しかし、判断を仰ぐ管理者が不在や、連絡が取れない場合には
「判断待ち」ですか?「マニュアル」の記載事項を厳守しますか?
「緊急時に最優先すべきはことは何か」を考えて「今、何をすべきか」が
重要であり最優先することは「児童・生徒の安全確保」大げさに言えば
「生命の維持管理」ではないでしょうか・・・・・
このような緊急時の対応で重要なのは、「複数の応援者」であり
「チームワーク」と私たちは考えます。
また、これについても「保護者・主治医(学校医)・学校側」で
事前に協議しておくことが重要と私たちは考えます。
4)最後にショック体位及び回復体位について指導させていただきました。
先生方の今後の活躍を祈念させていただきます。
いい体験を私たちもさせていただきました。
ありがとうございました。