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治療と更正を重視した26日の福島家裁の保護処分 [2008年02月27日(Wed)]

 少年事件の厳罰化に一石を投じる判断が注目されています

 福島県会津若松市の母親殺害事件で、福島家裁会津若松支部は26日、少年(18歳)を医療少年院送致とする保護処分を選択しました。刑事罰よりも、非行につながった精神障害の治療と更生を重視した判断が注目され、地方紙に解説記事が掲載されたりしています。
 重大な少年事件の続発を背景に、2001年4月に施行された改正少年法は、16歳以上の少年が故意に被害者を死亡させた場合、成人と同じ刑事裁判を受けさせる「逆送」を原則としました。この法改正の後、逆送率が大幅に上昇したことが報告されています。
 2005年に、大阪府・寝屋川市で、小学校の教職員3人を卒業生の少年=当時(17)=が殺傷するという事件が起こりました。少年は、精神鑑定で広汎性発達障害と診断されましたが、二審で懲役15年が言い渡されています。このケースでは、事件が広汎性発達障害と結び付けて報道された問題がありました。発達障害に関わって活動を進めている団体は、障害があることが指摘されながら成人と同様に長期の懲役刑が確定したこと、この少年のケアと更正が適切になされるかどうかに注目し、問題意識をもっているところです。
 というのは、刑事罰が科せられた少年を収容する少年刑務所は、過剰収容の状態にあるところが多く、その影響で成人受刑者が混在しているからです。そして、なによりも、障害のある少年の収容に必要なプログラムが整備されていないということが専門家から指摘されているからです。少年がいずれは社会に戻ってくることを考えると、大きな疑問を抱かざるを得ません。
 一方で、厳罰化が進むなかにあっても、非行少年が抱える障害や家族との関係を丁寧に調べて、保護処分とする家裁も少なくありません。少年院等で行われている営みのもつ社会的意義に、あらためて光をあててみる必要があるのではないでしょうか。
 会津若松市で起きた事件は、母親の首を切断し、頭部を持って自首したという特異な事件でした。家裁婦人少年審判部の人たちに、多くの努力が求められただろうと、想像されます。2月26日付けの「中國新聞」は、その解説記事のなかで、少年の付添人の弁護士が、「詳細な調査や検討をしており、頭が下がる思い」と、福島家裁会津若松支部の取り組みを評価したことを紹介しています。その上で、「中國新聞」は、「適切な治療を進めつつ更生を図ろうとした判断は、少年が抱える個別の事情をとらえた現実的な判断といえよう」と、締めくくっています。
 示唆に富む解説記事でした。教育的なアプローチができる専門職の人々が果たしている役割の大きさに、あらためて気づかされました。
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