北海道で高等養護学校増設を「進める会」が発足 [2007年08月25日(Sat)]
宮城県では高等養護学校が不足しており、とくに仙台圏が深刻です。昨年、宮城県教育委員会は、仙台市が開設している養護学校が鶴ヶ谷養護学校一校だけで、政令指定都市の中でもっとも少ないため、もう一校の養護学校を設置することをもちかけましたが、仙台市側が応じなかったため、暗礁に乗り上げたままになっています。
「北海道新聞」が、同じような事情がある北海道の動向を、以下のように報道しました。 障害のある子供を持つ保護者や養護学校教員らが「高等養護学校・養護学校の増設を進める会」を立ち上げ、25日に札幌学院大(江別)で発足集会を開く。昨春、道内の高等養護学校の入試では計32人の不合格者があり、障害者の教育を受ける機会の確保や希望者の全入を訴える。 道教委によると、特別支援学級(小中校)の児童生徒数は1997年度の3,568人から、2006年度は5,592人と増え、知的障害の増加が目立つ。特別支援教育を受けることへの抵抗がなくなったことが一因とみられる。 道内の高等養護学校12校には昨年度、総定員480人に524人が受験。障害が重度なほど、不合格の傾向があり、支援が必要な生徒が行き場所を失ったり、合格しても親元を離れての進学が問題化している。 道教委は来春の入学者から、高等養護学校の定員を48人増やす予定。しかし、養護学校に小中生2人の子供を通わせる札幌市内の主婦(45)は「定員増だけではクラスがすし詰めとなってしまう。教育次第で社会に出られるかどうか、人生も変わる」と訴える。 呼びかけ人の三田村祐二・星置養護学校教諭(高教組障害児学校部長)は「障害のある子供の学ぶ機会や場所の確保について、教育関係者だけでなく道民に理解してほしい」と、署名や道議会に誓願をしていく考えだ。 |