NPO法人パノラマの正会員になりました!これまで、理事や共同代表というかたちでNPO法人の運営に関わったことはありましたが、「正会員」という関わり方は初めてです。
※NPOの正会員とは株式会社の株主のような役割です。NPO法人の総会で議決権があり、法人の運営に関する重要事項については意見を言うことができます。(ちなみに、株式会社のように出資した金額でのパワーバランスはなく、一人一票となります)■NPO法人パノラマとはパノラマは、引きこもりなどの困難を抱える若者を長年支援している石井正宏氏が代表となり、日本初の高等学校図書館内での居場所カフェ事業など、すべての人が社会に「フレームイン」されるための活動に取り組まれています。
''私たちNPO法人パノラマは、「すべての人々がフレームインできる社会を創る」をミッションに、既存の社会フレーム(枠組み)では収まり切れずに、社会的弱者となるリスクの高い子どもや若者たちなど、すべての人々がパノラマ写真のようにフレーム・インできる社会で活きいきと暮らせる社会を創るために、活動を開始しました。''Not-for-Profit Organization PANORAMA Everybody Can Frame In
http://npopanorama.wixsite.com/panorama■パノラマとの出逢い石井さんのことは以前より講演会などで存じ上げていたのですが、パノラマとの本格的な出逢いは、2015年11月の高校内居場所カフェ「ぴっかりカフェ」に初めてボランティアとして参加したことでした。
日本初!高校内図書室での居場所カフェ事業「ぴっかりカフェ」のボランティアに参加してきました
https://blog.canpan.info/hataraku/archive/119
NPO法人パノラマ「ぴっかりカフェ」の1周年記念パーティーに参加しました!ー支援って何だろう
https://blog.canpan.info/hataraku/archive/122ここは、若者支援者と地域住民がカフェ運営のボランティアとして神奈川県立 田奈高校内に入り、学生と交流する場です。若者支援者が学生の前では本職を隠し、顔なじみのカフェの店員となることで、学生が「大人に相談する」ハードルを下げていることが特徴です。
10代の若者は、自分の抱えている困難さが明確になっていなかったり、何に困っているかもわからないことが少なくなく、「自らの悩みに気付き相談する」という行動になかなかつながらないという課題があるそうです。ぴっかりカフェは、学生が石井氏や地域ボランティアと日々の交流から信頼を築くことで、自分が困った状況に置かれていることを認識するようになったり、そこから少しづつ対策を考えいくことにつながるため、困難が大きくしないという予防効果があるのです。
一番奥にいる男性が、NPO法人パノラマ代表の石井氏。私の周りの女性は、ボランティアさんで、支援者や子供向けシェルターで働いている方。■居場所居酒屋「汽水」を訪問パノラマのもうつ1の活動である「汽水」は、『支援をしない支援を目指す』居場所居酒屋です。私は、石井さんの以下の問題意識に大変共感しました。
''若者たちが本当に話したいことは将来の働くコトではなく今のコトや、夢中になっている趣味の話なのではないだろうか。本当に聞きたい話は、先生と呼ばれる人やカウンセラーの話ではなく、町のおっちゃんやおばちゃんの面白い話なのではだないだろうか。
私たち支援者も専門性の肩書きを外せば、町のおっちゃんやおばちゃん、兄ちゃんや姉ちゃんのはず。だけど、支援の場ではなかなかこの肩書きを外すことができません。特に、常に成果を求められる国の委託事業で50分の雑談をするわけにはいきません。
要するに大人がしてあげたいことと若者がしてほしいことのニーズがマッチしていないのではないか? 私たちはそんな疑問を抱きました。
そこで「汽水」。私たちは“支援をしない支援”を目指します。専門性のない町のおじちゃん、おばちゃんたち(多様なロールモデル)と、社会に出にくい若者や、社会に出たもののサードプレイスを持たない孤立しがちな若者を月に一度、お酒も飲める居場所居酒屋というコミュニティ・スペースを作り出会っていただきたいと思います。
時には弾みでお説教もあるかもしれません、時には大人が若者に相談することだってあるかもしれません。私たちは、そんな「地域互恵型支援」を実現させたいのです。ただし、配慮が必要な若者へは私たちの専門性を発揮し、若者たちに安心を提供します。必要であればしかるべき支援機関を紹介することもできます。''先日、やっと汽水を訪問できました。なんと、満員!!場所は、NPO法人スペースナナさんのコミュニティスペースです。
雰囲気はこんな感じです。(写真はパノラマのFacebookより)
多世代交流の場。誰が支援者か、というのはこの居場所にはない。誰もが支援者とあり、誰もが支援を必要としている人ともなるというのがすごい。大人は1000円で、こんなおいしい横浜のお母さんの手料理をいただけるんです☆
和食から海外の食材を使ったものまで。普段自分が作らないようなお料理が多く、一品一品にストーリーがあり、それを聞いているだけでも勉強になります。参加者は、地域の方、企業、メディア関係の方、若者支援者、介護事業に従事されている方、整体師さん、若者、占い師さんなど、多様でした。そして、ワイワイ楽しく話ながら、なんとなく、個人が抱えている生きづらさを話してみる場があったり、吐き出してみる場があったり。それが、「なんとなく」が良いのだろうなあと。あと、この居場所居酒屋は、いずれ高校内居場所カフェとも連携していくんだろうなあとか。
■パノラマの応援団パノラマの特徴は、
ボランティアさんをとても大切にしているところだと思います。若者支援の分野でボランティアさんをここまで活用できている団体ってほとんどないのではと思います。背景には、
引きこもりや困難を抱えた若者の支援は「専門家の仕事」とされてきたからではないかと考えます。確かに、その通りな部分もあるのですが、
でも、結局、普通の一般市民が若者と接することで偏見が変わっていかないと、彼らが生きやすい社会(ソーシャルインクルージョン)というのは訪れないのではと思うのです。
なので、こうやって、地域の人や一般市民を若者の協力者として巻き込んでいく活動はとても重要かと思います。
パノラマ応援者での「すべての人をフレームイン」のポーズこれからも、よろしくお願いいたします