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夜回りをしながら考えたこと〜企業が社会に貢献するとはどういうことなのか〜 [2015年01月28日(Wed)]
今日は、池袋の夜回り。24人のホームレス状態の方に、おにぎり、パン、カロリーメイト、カイロ、生活支援情報が書かれているチラシなどを配ってきました。冬の路上生活はとても厳しく、今年も凍死ゼロを目指しての夜回りだと聞きました。今日は、夜回りをしながら、今朝うちの会社の社長が言っていた、私たち社員へ対しての「問い」を考えていました。

「企業が存在している意味とは何かを考えてほしい。社会に貢献するとはどういうことか。利益を出すことと雇用を生み出すことの両立。環境などのCSRをすることが社会に貢献するということか。経営が厳しくても社員を路頭に迷わせないように、必死に雇用を守ることが社会に貢献するということか。」

正確ではないですが、こういった趣旨のお話でした。社長がなぜ雇用にこだわっているかということを伝えたかったのだと思います。路上で生活をしている人たちには、様々な事情があると聞いていますが、その中でも企業からのリストラや派遣切りの影響は大きいと思います。年始の炊き出しには、小さい子どもがいる親子も見かけました。見えづらいですが、親子で路上生活をする人もいるのだと思います。リストラとは、経済的ダメージだけでなく、地縁や社縁からも遠ざけます。社会や縁から分断されてしまう人もたくさんいると思うのです。

私は、企業の社会貢献の中で、もっとも重要視されるべきなのは、「自社の従業員を大切にしているかどうか」だと思っています。人は自分が大事にされれば、周りの人も大事にしようと思えるものだと思うからです。同僚、お客様、地域、株主、パートナー。隣の同僚に気遣いができる職場では、コンプライアンスの問題は起きにくいのではないでしょうか。

一方、大企業を中心に、多くの企業が、CSRへの取り組みをしていますが、自社の従業員を大切にしていない(ように思える)会社が、助成金の提供、国際協力や環境への取り組みをするのをアピールしているのを見て、少し違和感を感じます。もちろん、社会に良いことですし、否定をする気は全くないのですが、なにか、もやもやっとします。

ある機器メーカーが、山一証券が倒産したときに、「35歳以上の山一証券出身という条件」で採用活動をしたそうです。言葉では言い表せないくらいとても大きな社会への貢献であると同時に、社員に「人を雇用するということがどういうことか」ということを伝えたかったという社長の想いがあったそうです。そういう考えをもっている企業で育った人が増えていくというのも、とても意義のある社会貢献ではないでしょうか。

社員の雇用を守ることを「CSR」と言う企業はあまり無いでしょう。言ったらなんか変です。おそらく、その会社や社長は、それが「使命」「当り前」のことだと思ってやっているのだと思います。本当に良いことって、やっている人自身にとっては、スペシャルなことではなく、人にアピールすることでもなく、「使命」であり「当然のこと」なのだと思います。

世間で注目されているCSRに、本当にその「使命」はあるのでしょうか。そして、本当に「使命」で経営している企業に、CSRという言葉は必要ないのかもしれません。

そんなことを考えた夜でした。
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