CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る
«NPOの間接費用が認められにくい理由〜NPO業界の男性の寿退社問題!?〜 | Main | NPOは指揮者に依存しない『雅楽型組織』 〜コミュニティ・オーガナイジングがNPOの可能性を広げる〜»
「企業と比べたときの、NPOの強みって何だろう?」 [2014年01月14日(Tue)]
NPOの強みを活かした企業とのパートナーシップ。企業CSRの観点からも、今後重要になってくると思います。でも、「NPOの強み」って何でしょうか。先日、「企業と比べたときの、NPOの強みって何ですか?」と聞かれ、答えに詰まってしまった反省から、自分で少し調べてみたことを共有したいと思います。

今日は、坂本文武先生の「NPOの経営〜資金調達から運営まで〜」から。本書では、企業と比べた際のNPOの強みを、以下のように説明しています。(P.18)

1.専門性

現場に根ざした活動を行っているため、活動分野についての専門性が高くなります。介護や教育、環境保全や国際協力などの現場のニーズや問題点は、NPOがもっとも詳しいはずです。

生活している人の声を知っているのは、企業よりもNPOですよね。NPOは企業が入り込めない現場で顧客の声を聞けるからです。そこには、消費者が本当に必要としているモノ・サービスや、商品開発のヒントになるものがあるのではないでしょうか。

特に、これからのビジネスの主戦場として、顧客中心のサービス「生活支援」「生活提案」が出てきているという点においても、企業とNPOの協業の可能性を感じます。でも、具体的にどんな協業が考えられるのか?以下協業の例が挙げられています。(P.160)

(フランスベッド)
介護系NPOと連携して、介護用ベッドのテスト商品を現場で使ってもらい、その結果を基に商品開発。

(スターバックス)
国際協力団体「コンサベーション・インターナショナル」と協業し、生物多様性を破壊せずにオーガニックコーヒーを栽培して販売。


また、先日読んだ記事では、ベネッセコーポレーションは、進路など高校生の本音を引き出す対話の授業を行う「NPOカタリバ」に社員を参加させ、高校生の進路に関する悩みを直接聞き、感覚でニーズを知ることにより、商品開発に役立てているそうです。

どの例も、支援する(企業)>支援される(NPO)ではなく、企業がNPOを、顧客を熟知している対等なパートナーとして捉え、協業に至っています。先進的な企業は、NPOを通じて、本業と社会をつなげる価値を感じ始めているのではないでしょうか。


2.中立性

非営利を原則に活動することが、組織への信頼性を高めています。営利を目的としないことが明確であるため、第三者として客観的な立場を保つことができます。

利益追求が目的ではなく、社会的ニーズに応えることが目的であるということを明言することで、団体の中立性・信頼性は高まります。自分たちの利益のために活動しているのではない、ということを明確にしているので「信頼できる」→「応援したい(共感)」という気持ちが、企業よりも湧いてきやすいと思います。企業はNPOと協業することで、社会からの信頼性が高まり、一般の消費者からのイメージが変わるきっかけになるのではないでしょうか。

3.ネットワーク

地域に根差した活動は、非営利で中立的なネットワークを形成するのに適しており、比較的強いコミュニティを持てます。社会的地位を超えたフラットな人的つながりがあります。

これは、被災地支援活動をしているNPOを見ていて感じました。例えば、沿岸部の漁師さんを支援している団体、福島の子どもをしている団体、女性の就労支援をしている団体、それぞれ、地域の中に溶け込んでいき、キーパーソンと繋がることで強いネットワークを持っています。また、共感から始まるリレーションシップを構築しているので、フラットな関係を築けていると思いました。企業が、その地域や人々にサービスを提供したいと考えた場合、こういったNPOの力を借りることは有効だと思いますし、三者(企業、地域、NPO)の共有価値創造に繋がると思います。

4.即応性

緊急の社会ニーズにも対応できる柔軟性を持っています。特に、国際協力の現場において、政府よりも早い対応ができます。また、迅速にきめ細かい活動を行うことができるのもNPOの特色の一つです。


最後に、NPOと企業の協業は「協業することが目的ではなく、社会変革をするための手段」であるということを忘れてはならない、と本書では説明しています。企業のリソースを得るために、NPO側の信念を曲げて企業と連携するのは本末転倒であるということや、連携して協業する以上、お互いに成果を求め合うパートナーとして、評価の視点を持つことが、お互いのリソースを投資する価値を見出す取り組みに繋がるということです。

また、興味深かったのは、新規の商品開発や事業開発は、NPOの専門性を活かした連携の可能性が高いという見解もあり、NPO側が企業の課題や目標を理解したうえでアウトプットを行い、企業側もNPOの提案を待つだけでなく、積極的に企画に関与し、NPOの専門性を活かしたアドバイスを受けるような姿勢を意識するなど、お互いが歩み寄る努力が、企業とNPOをつなげるには必要だということです。

みなさんは、企業と比べたときのNPOの強みって、何だと思いますか?
また、企業とNPOが繋がるには、お互い足りないものって何だと思いますか?

タグ:NPO CSR CSV B to N
トラックバック
※トラックバックの受付は終了しました

コメントする
コメント