平成23年3月11日の東日本大震災発生から12年の歳月が経ちます。
昨年は南三陸町震災復興祈念公園をご紹介いたしましたが、
今年は南三陸町に昨年10月にオープンした東日本大震災津波伝承館
「南三陸311メモリアル」をレポートいたします。この建物は
建築家隈研吾さんが設計したもので、木材をふんだんに使用した斬新な設計です。
震災前(上)と震災直後(下)の同じ場所から撮影した写真がありました。
現在、家は1件もありません。
現在、「あの頃に会いに行く南三陸町の暮らし展」を開催中です。
震災前の懐かしい南三陸町の町並みや子供たち、海で働く人たちの写真が展示されています。
これは南三陸町の昔の町並みを再現したジオラマです。
今回、震災後12年目の南三陸町を紹介するために訪れた「南三陸町311メモリアル」、
視察しているうちに、利用しているお客様方を「連れてきて見せたい、見ていただきたい」
という思いが強く湧き出てきました。震災後、昔を懐かしむお客様の声をよく耳にしました。
「昔の町は〇○だった」、「昔はよく〇○で買い物をした」、
「今は無いけど、前はここに〇○があったんだよ」などなど。
何もかも失ってしまった南三陸町、お客様の心の中には昔の南三陸町が残っているのでしょう。
今日、3月11日は鎮魂の日、12年前のあの日とは違い、静かな時間が流れるのでしょう。
あの出来事を体験した我々は決して忘れることはないです。
光のない静かな夜、津波火災でオレンジ色に染まる夜空、この先どうなるのか不安な毎日、
そして、我々の湖山医療福祉グループの湖山泰成代表がヘリコプターで
気仙沼に来られた時の感動、鮮明に蘇ります。
記録や映像では伝わらないことを語り伝えていかなければならないと感じた1日でした。
2023.3.11 医療法人社団湖聖会 小規模多機能ホーム南三陸 千葉宏志