平成23年3月11日の東日本大震災発生から11年の歳月が経ち、南三陸町の様子を報告いたします。
あの記憶が少しずつ薄れていくのは致し方なのかもしれませんが、私達が体験したことは
教訓として残していかなければならないと思います。
南三陸町内には至る所に石碑などがあり、後世に繋げようという思いが強く感じられます。
今年もまた震災復興祈念公園へ足を運んでみました。
震災復興祈念公園の頂には震災の規模と被害を記す石碑があります。
「黙祷」
ふと足元を見ると、震災時小学1年生だった幼い子供の思いが刻まれた石碑がありました。
今は高校生になったのでしょうか。若い力がこれからの街づくりには必要です。
旧南三陸町防災対策庁舎です。
この庁舎の屋上に避難した町の職員や町民43名が津波の犠牲になりました。
現在は震災遺構として保存されています。
震災復興祈念公園内には多くの桜が植樹されています。復興を望む多くの方々の思いが
桜の樹1本1本に込められています。後に桜の名所になることでしょう。
南三陸の桜は4月上旬が開花時期。まだまだ蕾は硬く閉じたままです。
復興商店街として有名になった「さんさん商店街」。
平日の11時前にもかかわらず、続々と車が入ってきます。
今は地元の新鮮な魚介類を食材とした「キラキラ春告げ丼」が名物となり、
それを求めに多くの観光客が来町されています。
そして今後の観光の目玉の一つ、南三陸町道の駅(伝承施設等)の工事も進み、姿を現してきました。
この穏かで静かな海から想像もできない、自然の脅威、牙をむいた自然の力に対し、絶望と無力感しかなかったあの時。
多くの方々から支えられ、今があります。
感謝の気持ちを忘れることなく、また、支援していただいた方々の思いに報いるためにも
私達は湖山医療福祉グループの一員として地域の方々と共に歩んでいきたいと改めて思う一日となりました。
2022.3.11 医療法人社団湖聖会 小規模多機能ホーム南三陸 千葉宏志