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6月27日「海藻の森探検〜海と日本プロジェクト〜」イベントレポート [2020年07月04日(Sat)]
2020年6月27日(土)に、イベント「海藻の森探検 〜海と日本プロジェクト〜」を海藻活用研究会の皆さんを講師に迎え開催しました。

進行してくださるのは同会理事の布村先生です。

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この日見学した海は函館空港からほど近い、津軽海峡に面した志海苔(しのり)漁港周辺の海岸です。空は曇っていましたが、風や波は穏やかでまずまずのコンディションでした。
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小さな川が流れこんでいる河口を渡ります。
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河口付近は海の水と川の水が混じり合う「汽水域(きすいいき)」といって塩分濃度が低く、水深が浅いため太陽の光が豊富で水温も高くなっています。このような海ではアオノリやアオサといった緑色の海藻「緑藻類」がよく見られます。お好み焼きやたこ焼きに振りかけたり、ポテトチップスに使われるなどおなじみの海藻ですね。
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厚手のセロハンのようなアオサを触り、質感を確かめました。ところで、温かい海を好む緑藻類が近ごろ道南の海で増えています。なぜでしょう?温暖化の影響で海水温が高くなってきているからなんです。
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次は潮の引いた岩礁へ移動します。潮が引いて乾いた海藻はとても滑りやすいので注意して歩きましょう!
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満潮の時は海の中に沈み、干潮時は水面の上に出る場所を「潮間帯」といいます。このような岩場では乾燥に強い海藻がよく育ちます。
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これは潮間帯でよく見られる海藻のひとつ、褐藻類のヒジキです。
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ヒジキ(次の写真・左上)は海の中ではこんなに明るい色をしているんですね。これをゆでて乾燥させると、皆さんも食べたことがあるでしょう黒い乾燥ひじきになります。右下は紅藻類のフノリです。染め物などに使う糊として利用されるほか、冬に採れる新芽は味噌汁の具にもなりますね。
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いくつかの班に分かれ、海藻をじっくり観察しました。
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アオサをいっぱい集めてるの。楽しいよ!
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カニを見つけたよ!
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潮が引いた後にできる「潮だまり」の海藻の中には、いろいろな生き物が隠れています。なぜでしょう?波で流されたり、他の生き物に食べられないよう隠れ家にしているんです。またこうした生き物は海藻の表面についた藻などを食べて掃除してくれます。そうすることで海藻は光合成がしやすくなって元気に成長できます。このように海藻はさまざまな生き物と助け合って生きていて、このような関係を「共生」といいます。
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実はわたしたち陸上の動物も、海藻のおかげできれいな空気を吸うことができるんです。最初に陸上生物が生まれたのは、海藻の一種が海で酸素をたくさん作って、大気中に酸素が増えたおかげだと考えられています。海藻は海と空気をきれいにしている、地球環境のためには欠かせない生物なんです。

ワカメ(左)と、ガコメコンブ(右)です。海で生きているときは茶色なんだと知ってビックリ!
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最後はみんなで記念撮影「はい、ヒジキー」で笑顔です。函館の海は、日本海から津軽海峡へ入ってくる暖かい「対馬海流」と太平洋側を流れる冷たい「親潮」2つの海流の影響を受ける海です。そのため多種多様な海藻を見ることができ「函館は海藻の街と言えますね」と布村先生。
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締めのあいさつは菅原会長です。今日は私たちが普段食べたりしている海藻が海でどんなふうに生きているか、海藻の森にはたくさんの生き物たちが住んでいることが分かりましたね。実はいま人間のせいで海が汚れたり、お魚が減ったりして海に元気がなくなってきているんです。「海と日本プロジェクト」では私たちみんなで海を助け、元気な海を未来に残す取り組みをしています。ぜひ皆さんも海について学んだり、考えてみてください。
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