9月14日「作って食べよう♪うンまい海藻料理」イベントレポート前編 [2019年09月29日(Sun)]
「はこだて海の教室〜海と日本PROJECT〜」は、2019年9月14日(土)、函館市国際水産・海洋総合センターにて「作って食べよう♪うンまい海藻料理」を開催しました。 ![]() 本講座ではまず、海藻学のエキスパートである安井肇先生(北海道大学大学院)に、海藻についてお話しいただきました。安井先生が持っているのは、函館沿岸とその周辺だけを生育域とする「がごめ昆布」です。 ![]() 「近くで見てください!」という先生の声掛けで集まる子どもたち。 この「がごめ昆布」の表面には、複雑な凹凸模様があります。 「アイヌ文様にも似ていますよね。このような文様をもつ海藻は、世界的にも珍しいです。」と、安井先生。 先生は、がごめ昆布に含まれる成分に着目し、その機能性を証明する研究を地域を挙げて行う先導者として活躍されています。もともと漁師さんたちが「足で蹴っていた」というこの昆布は、先生方の活動を通じて、函館を代表する特産品になりました。 ![]() 【安井先生の講演の主な内容】 ・海藻は、海の中の栄養を吸収しているので健康に良い。ビタミンを補い、心と身体の健康バランスを整える。美容にもいい。 ・函館近海で採れる「がごめ昆布」は、そのまま食べればサプリメント以上の健康効果。1キロのがごめ昆布は、実はサプリメントの原料として150万円以上の価値がある。 ・函館には良い生産者がいて、良い昆布屋さんも多い。昆布を細かく刻んだり、粉にして密封したものを台所の常備されて、料理に活用を。 ↓安井先生の講演ダイジェスト動画(約8分) 続いて登壇したのは、海藻の素晴らしさを広める取り組みをされている佐々木ゆり先生(管理栄養士・フードライター)。 ![]() 【佐々木先生の講演の主な内容】 ・日本人は大昔から海藻を食べて、ビタミンやミネラルをとっていた。日本人の腸には海藻に含まれる食物繊維を分解できる特殊な腸内細菌があるともいわれる。 ・日々の料理でちょっとした工夫をすれば、簡単に海藻をとることができる。 ・例えば、カレーは具材を炒める時に一緒に入れるだけ。ふのりをお好み焼きに入れる。お茶漬けの素に、さっと洗ったふのりをひとつまみすればリッチなお吸い物に。パンケーキにがごめを入れるともちっとした食感に。「ひじき煮」を酢飯に混ぜれば「ちらし寿司」に。 ・残念ながら函館含む北海道は、産地でありながら、料理への海藻の利用が少ない。ぜひ皆さんには活用していただきたい。 ↓佐々木先生の講演ダイジェスト(約9分) ![]() 参加者たちは、用意された海藻の品々を味見。 上)おぼろ昆布 下)刻みがごめ昆布(水で溶いてとろみを出したもの) ![]() 美味しくって、おかわり! ![]() つづいて佐々木先生は、函館沿岸でとれる「銀杏草」を紹介。 ![]() 衣をつけて揚げます。 ![]() 完成!銀杏草のフリッター。今日のランチの一品です。 ![]() そのほかにも、ランチには海藻を使った料理がふるまわれました。 まずは、真昆布を入れたカレー。 味にコクが出て、とろみも出ます。ルーを減らせる効果も。 ![]() その美味しさに、おかわりする人続出でした。 ![]() ゆで卵に、ごま昆布をトッピング。これがまた美味しかったです!塩気と風味が、卵の味を引き立てます。 ![]() デザートはバニラアイス、柚子風味の塩昆布添え。安いアイスが高級アイスのような味わいにランクアップ!参加者からも大好評でした。 「昆布がキャラメルのような味わいになってとっても美味しかった」という声もありました。 ちょっとした工夫で、日々の食事に海藻を取り入れることができるという参考例をたくさん学べたランチでした。 ![]() さあ、午後からは、参加者による「海藻おやつ作り」タイムです。午前中の学びを活かします! ⇒⇒⇒イベントレポート 後半はこちら ![]() === はこだて海の教室 ⇒イベント公式サイトはこちら |