3月26日(火)青年センター会議室で自立支援センター茜が函館市から受託している「函館市就労等意欲喚起プログラム事業 終了報告会」が行われました。
今年度、青年センターでは5名のボランティア・就労体験者を受け入れました。この日は参加者や受入企業など約30名が参加しました。青年センターでは週に1回3時間程度、主に参加者の方に館内外の清掃や修繕、新聞切抜きをしてもらいました。
このプログラムは、函館で生活保護を受けている方が参加した体験を通して主体的に社会とかかわりを持って、他者から必要とされる経験を得ることで自らの就労意欲を向上させるのがねらいです。
ボランティア受入の了承を得ている事業所(運輸業、ホテル、福祉施設など)は全52あって、実際に受入れている事業所は28あります。そんな中、平成24年度前期は43名、後期は48名の方がプログラムに参加したそうです。昨年度より参加者が50人上回ったとのことです。
報告会では西元相談員が事業の趣旨を説明しました。「日常生活自立」「社会生活自立」を目的にしているとのことです。成果として参加者の方の「社会的な居場所の確保、生活の充実」「生活習慣の確立」「就労に対する感覚の体験」などがあげられます。
このあとプログラム参加者の方から「感謝・必要とされること」「やりがい、役割があるという満足感」「やればできたという成功体験」「受け入れてくれるという安心感」が体験できたという趣旨のお話をいただくことができました。
実際に就職が決まった参加者からは「まさにどん底だった、生きるのすらつらかったけれど、このプログラムに参加してからすべてが変わった。就職先の利用者さんが今日一日楽しかったって言ってもらえるようにがんばりたい。ありがとうございました。」と涙ながらに語る場面もありました!
私からも稚拙ではございますがあいさつをさせていただきました。
「お願いしている仕事は地味ではありますが、おいしい料理においては大事な素材のようなものです。センターとしては利用者の皆さんにおいしい料理を提供するために大事な素材作りのお仕事をお願いしているので、参加者の皆さんには助けてもらっています。次年度もよろしくお願いします。」と述べさせていただきました。
最後に自立支援センター茜センター長の竹花郁子さんから「函館は地域力が強い街、皆さまからのメッセージを糧に事業を拡充していきたいと思っております。参加者の心の中にあるものを感じてもらえるような受け入れ先を探して、多様な居場所づくりを提供していきたいと考えております。誰もがいつどのような状況になるかわからない時代、これからはそのことを自分のことだととらえ、生活保護に偏見を持っている人たちに対する「見える化」をしていきたい。この事業の拡充を通して皆さんと一緒に地域を作り上げていきたいと思っております」とごあいさつをいただきました。
竹花さんがおっしゃるように、そういった方々に「居場所」と「出番」を提供することで地域力が強い街にどんどん育っていくと考えます。青年センターとしては、これからも積極的にこのような事業に参加していきたいと思っております。
センター長 仙石