インド最北の地ラダック、
8か月は雪に埋もれるという高山地帯の厳しい環境の中で生きる人々を紹介しています。
彼らは、この厳しい環境の中で、畑を作り、羊を飼い、自給自足の生活をしてきました。
生活に必要な技術は親から子へと引き継がれ、家族や隣人たちと共同作業をして家を建てたり、
羊毛を刈り、糸を紡ぎ、機織りをしたりしています。
穏やかで、幸せそうな人々の姿が映し出されます。
そこに、海外からの補助金などによる道路整備や小麦の支援などが始まると、
それまでの自給自足生活から、貨幣経済へと変わってきて、
たちまち貧しい人々はでてきたり、ホームレス状態の人も現れます。
都会に出てきた若者たちは、西洋の価値観に染まっていきます。
住民たちのインタビューでは、
「人と人の関係が希薄になった」「幸せではなくなった」などの声が聞こえます。
長年、この地域に入り込み、ラダックの人々に寄り添っていたISECという環境団体のヘレナは、
ラダックの人々の伝統的な生き方に、
グローバル経済の欠点を補うものがあると言います。
グローバル経済に飲み込まれそうなラダックの人々の変化に対抗して、
ヘレナの支援で、女性たちのグループが動き出します。
自分たちで伝統的な生き方の良さを見直し、行動するのです。
また、海外の人々に、ラダックツアーを企画し、
西洋式の経済ではない、環境に優しい生き方を体験してもらったりもします。
世界の主流の経済政策は、人をけして幸せにはしないと、ヘレナは言います。
経済ではない視点を持つことを強調します。
そのためにラダックから学ぼうと。
観終わって、参加者で感想を出し合いました。
自身の生き方に重ね合わせて、感じたこと、これからのこと、次世代につなぎたいこと、
など話しました。
最後に、ストップ児童労働キャンペーンに賛同して、
レッドカードをかかげて記念撮影しました。
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