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ADI臨床美術作品展が終了しました! [2017年05月24日(Wed)]

ADI臨床美術作品展が終了しました!

 多くの皆様にご支援をいただきました、ADI(国際アルツハイマー病協会)国際会議で臨床美術作品展は、このたび無事に作品展とシンポジウムの開催を実現し、プロジェクトを終了いたしました。皆様に寄せていただきましたあたたかいお気持ちに、あらためて御礼を申し上げます。

 作品展は4月27日〜29日の3日間、国際会議会場である国立京都国際会館のイベントホールにて開催いたしました。たいへん大きな会場でしたが、私たちはREADYFORのおかげでいち早くエントリーできましたので、ブースナンバーは「01」。1番乗りで最も良い場所、そして最大のスペースを確保できました。
 会議そのものの来場者数は4000人。その中で、私たちの作品展はひときわ注目を集めていたのではないかと自信を持ってご報告します。

 認知症であっても「今」まさに、対象とする何かに触れて感じとり、感じている「今」の自分を表現することはできます。そのことを「『今』触れる、『今』生きる。」の展示タイトルに込めました。そしてそれはどんな表現でも大切なことであり、美術本来の姿であり、芸術の根幹に通じるものです。
 作品展には全国から23人の臨床美術士が、認知症ケアクラスからの出品協力の募集に応えてくれました。北は北海道から南は沖縄まで、実に30を超える講座から認知症患者と予防のために通う高齢者の作品が寄せられました。
 出品者リストには講座名や性別と年齢を記載させていただき、日常どのように取り組まれている講座なのか、リアリティのある展示となるように工夫しました。また会場には出品者の講座のある都道府県を日本地図に落とし、一目瞭然で臨床美術の広がりが感じられるような展示としました。

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 同時に会場ではハガキサイズの作品制作体験をしていただけるように、常時5名のスタッフが待機してワークショップに取り組みました。通算約350名ほどの方々に制作をお楽しみいただけました。
 会議参加の様々な国からのお客様、イングランド、スコットランド、ルーマニア、フィンランド、イスラエル、韓国、ドバイ、台湾、カナダ・・・本当に多くの方々が、臨床美術に共感し、ワークショップでの制作体験に感動し、感謝と感激の言葉を残してくださいました。英語でのワークショップをしなければと事前練習を積んだスタッフが、緊張しながらもデモンストレーションを交えてセッションを行い、言葉の壁を越えたアートによる交流が実現しました。それぞれのスタッフにもとても貴重な体験となりました。また認知症のご本人、介護家族の参加もあり、作品の作者もたくさん来場し会場での交流が叶いました。このことには国際会議事務局からも特別に感謝を伝えられました。

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 28日にはシンポジウムを開催し、約400名の来場でした。京都府立医科大学の水野敏樹教授の基調講演「認知症と美術」に始まり、日本臨床美術協会の蜂谷和郎先生が臨床美術のアプローチについて話され、続いてフルイミエコが京都府立医科大学神経内科の講座報告を行い、介護家族である岩本みどり氏が介護者にとって臨床美術の魅力を語りました。来場者は作品展を見て興味を持ちシンポジウムに参加したという方もあれば、シンポジウムを聞いてから最終日にあらためて作品展を見に来たという方もあり、ふたつの取り組みが相乗的に働き、全体として認知症ケアとしての臨床美術に関心を高める結果となりました。



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 以上が簡単ですが全体のスケッチです。今回のプロジェクトの成功が新たな臨床美術の普及につながり、認知症患者の方と介護家族に新しく笑顔が広がっていく機会となることを確信しています。あらためて皆様からいただいたプロジェクトへの応援に感謝申し上げます。ご理解とご協力をありがとうございました!
 
 尚、プロジェクトの実施団体である京都<臨床美術>をすすめる会は、会の発足趣旨と規約に示されたミッションを完了し、明日4月30日をもって組織を解消します。今後の活動母体は京都<臨床美術>をすすめるネットワークとして、WEB上での活動交流を中心としたネットワークに移行します。
 私たちは引き続き臨床美術の普及と発展に尽くして参りますので、今後ともよろしくお願いいたします。

              京都<臨床美術>をすすめる会
                   代表 フルイミエコ



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