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妊婦とその子供への微量栄養素への影響について [2012年08月29日(Wed)]
ハーバード大学公衆衛生学部の記事から。

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ビタミンB6、亜鉛、ヨウ素のような微量栄養素を妊婦に与えると、妊婦の認知能力が向上し、その子供の運動能力と認知能力が促進されることが、ハーバード大学公衆衛生学部(HSPH)、SUMMIT開発研究所(SID)インドネシアのマタラム大学、イギリスのジョージタウン大学とランキャスター大学の研究者らが行った2つの新しい研究によって明らかになった。
微量栄養素による良い効果は、栄養失調や貧血状態の妊婦でより顕著に認められた。

幼児の認知機能向上

2012年8月20日Pediatricsに、母親の微量栄養素栄養補完が子供に与える影響についての研究が掲載された。
妊娠中に複合微量栄養素サプリメント(multiple micronutrients : MMNs)を摂取した母親と、鉄と葉酸のサプリメント(iron and folic acid : IFA)を摂取した母親から生まれた3歳半の子供の認知能力を比較した。
MMNsには、ビタミンD、ビタミンE、テチノール、アスコルビン酸、ナイアシン、亜鉛、銅、セレン、ヨウ素、ビタミンB6を含む4種のビタミンB群が含まれている。
この研究は、複合微量栄養素栄養補完介入試験(SUMMIT)後3年間、子供たちの追跡調査をしたものである。
SUMMITは、32000人以上のインドネシア女性を対象に、妊婦には日常的に摂取を推奨するIFAサプリメントとMMNによる栄養補完の効果の違いを比較した試験である。

MMNsは妊娠中に栄養失調や貧血状態であった母親の子供に顕著な正の効果を示した。
MMNsを与えられた栄養失調の母親から生まれた子供は、運動能力の発達が向上した。
貧血状態であった母親の子供も同様で、視覚的注意や空間能力の向上も観察された。

これらの結果は胎児の脳の発達に微量栄養素が重要であることを示しており、幼児期早期の発育の遅れが大きな問題となっている低中所得国では、これらのサプリメントは特に重要であると著者らは強調する。
この研究は、母親への栄養補完は鉄や葉酸だけよりも微量栄養素を与えたほうが子供の発育に重要な役割と長期的な影響があることを示していると、研究の上席著者であり栄養学部の上級研究者であるAnuraj Shankar氏と筆頭著者であるSIDのBeth Pardo氏は力説する。

妊婦の認知力も向上

Shankar氏とPrado氏は同僚と共に共同著者として、SUMMIT試験のデータをもとに再度2012年3月12日付PLoS ONE電子版に研究結果を発表した。
妊娠中にMMNかIFAを摂取した640人の妊婦の認知、運動の機敏さ、心的状態についてである。

認知テストと運動テスト、特に解読効率に関してはMMNサプリメントを摂った妊婦の方がIFAよりもスコアが高かった。
認知能力全体では、すべての母親が小学校教育1年分の効果とほぼ同程度、貧血状態だった母親では2年分、栄養失調の母親では3年分の効果であった。

より高い教育と能力を母親に与えることが、幼児の生存率や栄養失調だけでなく、子供たちの病気や発育不全のリスクも下げることになると今までの研究で指摘されてきたが、MMNサプリメントは女性の子育て―とそれに伴う幼児の健康と生存率の向上―を改善する重要な役割を果たす可能性があると、著者らは注目している。
「母親の認知改善が、母体の栄養が本人の健康と子供の健康と発育に影響を及ぼす可能性があるという、いままで認識されてこなかった経路に光を当てる」

さらにこの発見を調べるために、研究チーム ― Shankar、Prado、マタラム大学のHusni Muadz、SIDのSusy Sebayang、Mandri Apriatni、Ben Harefa、ジョージタウン大学のMichael Ullman、ランキャスター大学のKatie Alcock ― は、母親と子供の健康、認知、子供の学校生活に対するMMNsの長期効果を測定するために、SUMMIT研究に参加したすべての母親と子供たちの10年フォローアップを現在行っている。

--Karen Feldscher
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子供の健康を願わない親はいない。
願うのならば、まず、自分が口にしている食べ物を考えよう。
自分も健康になり、子供も健康になる。
それが、シンプルだけど最高の幸せ。

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