文春オンライン2019年11月6日付け「河井前法相の大幅スピード違反を広島県警が見逃していた!」から、「週刊文春」(10月31日発売号)が報じた妻・案里氏の参院選における公選法違反疑惑を受けて、同日、法務大臣を辞任した河井克行衆院議員(56)。法相在任中に、悪質なスピード違反を秘書にさせていたことが新たに判明した。
事件が起きたのは10月5日。河井氏は、正午から北広島町で始まるイベントのため、急いで広島県内を移動していた。その際、河井大臣(当時)が急ぐように求め、80キロ制限の高速道路を、60キロオーバーの140キロで走行したという。
50キロ以上の超過は本来、一発免停で、6カ月以下の懲役又は10万円以下の罰金となる。ところが、警護についていた広島県警の後続車両は、140キロで走る河井氏の車を追いかけつつ、事務所に注意を促す電話を入れたのみで、違反を検挙しなかったというのだ。
その決定的な証拠を「週刊文春」は新たに入手した。克行氏と事務所スタッフらとのLINE上のやり取りだ。そこには、10月5日の12時に〈県警より、「現在140キロで飛ばされていますが、このようなことをされたら、こちらとしてはかばいきれません。時間に余裕を持って、時間割を組んでください」とお電話がありました〉と記されていた。
広島県警に聞くと、「個別の事案については回答を差し控えます。ただ、一般論として警護対象者が乗っている車が一時的に法定速度を上回る速度超過が疑われるような事があった場合は、秘書等を通じて是正を促すこともあります」と回答した。
河井氏の事務所に一連の行為について聞いたが回答はなかった。
今年3月には、麹町署の巡査が、警察官の交通違反を見逃したとして、犯人隠避容疑で書類送検されている。一般市民の違反については厳しく取り締まる一方、政治家の違反は見逃していたとすれば、警察への信頼を失墜させることになりそうだ。
11月7日発売の「週刊文春」では、“あおり運転”を指示されたという河井氏の元運転手の詳細な証言や、公選法違反に絡み、二転三転するウグイス嬢の証言などを詳報している。
中國新聞2019年11月8日付け「河井案里氏、広島県議に現金か 春の選挙中、公選法違反指摘も」から、自民党の河井案里氏(46)=参院広島=が春の広島県議選(3月29日告示、4月7日投開票)の期間中に現金を持ってきたと、複数の自民党県議が証言した。7日までの中国新聞の取材に答えた。いずれも「当選祝い」「激励」などの名目で、その後に返したとしている。河井氏のこの行為は、公選法が禁じる買収の申し込みや寄付行為に当たるとの指摘がある。河井氏の事務所は「公選法に抵触することは一切していない」とコメントしている。
河井氏は自民党県議だった3月中旬、7月の参院選広島選挙区で改選2議席の独占を目指す党本部の主導で、党で2人目の公認を得た。県議選の期間中は党県議の事務所を回るなどしており、この過程で一部に金を持参したことになる。今回の行為について、河井氏の説明責任が問われる。
県議の1人は選挙期間中、事務所を訪ねてきた河井氏から「当選祝い」として白い封筒を受け取ったという。現金が入っており、金額は「数えてはいないが、50万円くらいだったと思う」と振り返る。参院選の話は出ず、その場で返したと説明する。金の目的については「領収書は示されず、政治資金として適法に処理する雰囲気ではなかった」と明言した。
別の県議も選挙期間中、事務所で河井氏から封筒を示されたという。「激励ということだったが、現金だと思った。チラシなどとの違いは分かる」と、中身を見ずに返した。「『参院選ではよろしく』などの言葉はなかったが、そういう意図は感じた」とし、参院選での支援に期待した行為だったと見立てる。
さらに別の県議2人の元にはいったん河井氏側が金を持参した。2人は後日、広島市内の河井氏の事務所を訪れて返した。当事者や、当事者から直接話を聞いた県議が証言した。事務所で対応したのは河井氏ではなかったという。
専門家や県選管によると、選挙の立候補予定者や現職の政治家が個人として有権者に金を渡した場合、公選法が禁じる買収の申し込みや寄付行為に当たる可能性がある。政党支部や後援会などの政治団体を通じて候補者に贈る場合、政治資金規正法に基づき、領収書を得て収支報告書に記載する必要がある。

文春がこのように頑張ってスクープを報道するのは大変な労力を使っていることはわかります。それを利用して追及するだけの野党に本気度があるのでしょうか。何より気になるのはこのようなスクープを連続して報道している文春に対して政治の抑止力が働かないのでしょうか。会社である以上はトップに政治力が及んで追及を弱めることはないのでしょうか。それにしても法務大臣がやっていけないことをやってしまっているのではないでしょうか。広島県警が忖度したと言えば格好いいかもしれませんが、自民党や政権に対して公務員である県警が手心を加えて違反行為を見逃しているとすれば国民は多くの許すことはできないでしょうか。50キロ以上の超過は本来、一発免停で、6カ月以下の懲役又は10万円以下の罰金となる。ところが、警護についていた広島県警の後続車両は、140キロで走る河井氏の車を追いかけつつ、事務所に注意を促す電話を入れたのみで、違反を検挙しなかったというのだ。なぜ電話を入れるのでしょうか。今年3月には、麹町署の巡査が、警察官の交通違反を見逃したとして、犯人隠避容疑で書類送検されている。一般市民の違反については厳しく取り締まる一方、政治家の違反は見逃していたとすれば、警察への信頼を失墜させることになりそうだ。一般市民であれば問答無用で違反切符を切って免停になってしまいます。大臣なら何をしても許されるのでしょうか。そのような国家ということになれば問題が大きいでしょう。公務員が政権の大臣だからといって見逃すということがあってはならないのではないでしょうか。11月7日発売の「週刊文春」では、“あおり運転”を指示されたという河井氏の元運転手の詳細な証言や、公選法違反に絡み、二転三転するウグイス嬢の証言などを詳報している。このようなことまで事実とすれば、大臣を辞任するだけではなく、国会議員も辞任することを考えるべきなのではないでしょうか。国民は国会議員を選ぶ際には政党だけで判断しないで人物を見極める必要があるのではないでしょうか。
河井案里氏の買収が疑われた件は、公選法が禁じる買収の申し込みや寄付行為に当たるとの指摘があることを考えれば、夫婦そろって国会議員を継続することができないのではないでしょうか。
