• もっと見る

2011年12月06日

はまぎくの里 介護教室


特別養護老人ホームはまぎくの里で行われた介護教室。今年は、「歩行介助・車いす介助・乗用車の乗り降り」にポイントをしぼって、それぞれの方法とコツを学ぶ場となりました。

日時:12月3日(土)PM1:30〜3:30
場所:特別養護老人ホームはまぎくの里



市から委託を受け、お年寄りの介護や生活支援などの日常生活における各種相談に応じる在宅支援センターとしての役割を担っている「はまぎくの里」。毎年数回開催する介護教室は、受講される方からの要望を聞き入れ、毎回「介護者の方に役に立つ情報をお伝えしよう!」との意気込みを感じさせる内容となっています。

この日は「歩行介助・車いす介助・乗用車の乗り降り」という身近な介護がテーマ。在宅で家族を介護している方もたくさん参加されました。講師は、現場のスタッフとして日々お年寄りと接している職員さんたちです。知識や技術はもちろんのこと、日々の介護の積み重ねの中から身についたコツを教えていただけそうです。始めに、講義「人の動きを知ろう」では、実演を交えて介護技術について学びました。


「介助に力は不要です。」これには、普段の介護で腰痛などを感じている介護者の方は驚きの様子。

人はイスから立ち上がるとき、足を膝より後ろに引き、頭が前に出て、前かがみになることでお尻が浮いて、膝を伸ばしはじめ、立ち上がります。この自然な動きに注目し、バランスをうまく活用すると、介護者の体への負担が減るばかりか、「自力で立ち上がろう」という要介護者の自立も導くことができるのだそうです。

この「人の自然な立ち上がり」の条件としては、使用するベッドや車いすの種類や高さ、また置かれる場所など、自然な動きが出来る環境を整えることや、介護者が生理的パターンに沿った動きで介助することなどがありました。


続いて、4グループに分かれての実技体験。足に3〜5キロの重りをつけての高齢者体験では、麻痺や足が動きにくくなった状態で段差の上り下りをどちらの足から行うと安心するかを体験しました。車いす体験では、小さな段差でも恐怖を感じることが分かり、安心してもらうための声かけの大切さに気付きました。


乗用車の乗り降り体験では、狭い空間で行う介助のコツをしっかり伝授してもらいました。
すべての実技体験で、全員が介助される側と介助する側の両方を体験する時間がたっぷり取られ、受講者のみなさんは、要介護者がなにを望むのかを実感できたようでした。

「自宅での介護はだんだんと自己流になってしまいがち。改めて基本を確認できて、これからの介護がすこし楽になると思います。」「実技が多くためになった。微妙なコツを教えてもらい、その場ですぐに試してみることができてよかった。」
受講したみなさんからは、「早速試してみる」などの満足した声が多く聞かれました。

* * * * * * * * *
「介護者にとって楽な介助は、要介護者にとっても楽な介助なんです」と、副施設長の松原さんはおっしゃっていました。

体力的にも精神的にも大変な介護。携わる人の負担を少しでも軽くすることは大切なことです。
「はまぎくの里」では、介護者を支える今日のような介護教室をこれからも企画してくださるそうです。
(文責:R)
この記事へのコメント
コメントを書く
トラックバックの受付は終了しました

この記事へのトラックバック