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2021年06月24日

写真展:3.11…福島 東日本大震災 10年

多くの人々の命を奪った東日本大地震の発生から10年。大きな揺れと共に、大津波と原子力発電所の事故が発生し、被害を受けた福島がどのように変貌していったのか…。その10年の軌跡をたどる写真展を開催しています。

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★期間 6/23(水)〜6/28(月) 10:00〜20:00(最終日は16:00)
★場所 市民交流センター コミュニティギャラリー


主催した団体“未来への風いちから”は、原発事故で茨城県に避難された方の支援の他、作品作りを一緒に行うなどの交流を持ちながら、心に寄り添った活動をしています。

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地震直後から現地入りしたボランティア活動の他、帰還困難地域の大熊町に自宅があったご友人に同行し福島のありのままの姿を撮り続けてきた、東海村在住の泉幸男さん。今まで撮りためた写真をまとめ、「3.11…福島 東日本大震災 10年」を昨年の10月に発行しました。
その後は、常陸太田の道の駅や東海村にあるステーションギャラリー、那珂湊支所展示室など各地で写真展を開催…今回で9回目を迎えたそうです。「きっかけは、被災地のボランティア活動に参加したことです。その時の光景に驚き、写真に残さなければ…という思いにかられたことが大きい」と話してくれました。

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地震や津波、さらに原発事故により被害を受けた福島県の復興は、宮城県や岩手県のようには整備が進まず、限定的とも…。除染土壌廃棄物が入ったフレコンバックが積み上げられブルーシートで覆われた仮置場、福島第一発電所に乱立するクレーン写真等、福島の復興の難しさを物語る写真が並びます。

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その一方で、中間貯蔵施設が急ピッチで建設されたことでフレコンバッグが移送され、除染土壌廃棄物の仮置場が、震災前のもとの姿に…。収穫前の稲穂が小金色に輝く風景は、10年間に及ぶ変貌が感じられる写真です。他にも浪江町、大熊町に新しく立てられた役場や商店街の写真などが展示されています。

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また写真と共に、未来への風いちからのメンバーと避難された方との交流を通じて作り上げた、「希望のキルト風車(かざぐるま)」と題したパッチワーク作品も展示されています。ひとつひとつのピースには、小学校の卒業式を目前に別れた友達や先生への思い、原発事故によって生まれた複雑な心情、再生エネルギーへの期待などがつづられ、それぞれの思いが一つにつながった作品です。

期間中、泉さんが当番の日もあるとのこと。ボランティア活動の時に出会った福島の方々の思いや、撮影中のエピソードなどについて聞いてみてはいかがでしょうか。この機会にぜひ、ギャラリーに足を運んでみてください。

なおご来館に際しては、受付名簿へ氏名、連絡先をご記入のうえ、マスク着用、アルコール消毒、人との間隔を空けるなど、新型コロナウイルス感染拡大防止対策にご協力いただきますようよろしくお願いいたします。
(文責:S)
 
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