■日時 2016年6月19日(日) 13:00〜17:00
■場所 ワークプラザ勝田 多目的ホール
■主催 ひたちなか市国際交流協会
日系ブラジル人と結婚し、日本にやってきたイザベルさんは、ロシア人、リトアニアジプシー、先住民、ポルトガル人の先祖をもつそうです。そういった人種や宗教、文化が複雑に絡み合うブラジルの歴史を語ってくれました。
ポルトガル人のブラジル発見を機に、ヨーロッパ、アラブ、ロシアなどから様々な民族が移住し、やがてアフリカの様々な国の人々を奴隷として連れてくるようになったそうです。ヨーロッパから伝わったキリスト教カトリックが主流となるなか、アフリカの人々は、自然を敬う独自の宗教を信仰していることを隠すため、陽気な人々が単に祭を楽しんでいる様子を装いながら、それぞれの動作に宗教的な意味が込められる儀式を編み出してきたそうです。
それが、「サンバ」や「カポエイラ」の起源だそうです…。
今回、会場の皆さんで”サンバ”を踊った時には、「“肩には神様が乗っている”ので、動かしてはいけません」と説明するイザベルさんの言葉を耳にし、“サンバ”に隠された秘密に触れたような気分になりました。
舞台は様変わりして、軽快なリズムのアフリカン太鼓とカントリーミュージックが会場を盛り上げます。アフリカン太鼓では、女子高生が飛び入り参加。初めての人でもすぐに仲間になれる楽しい音楽なんですね♪
続いて、はかま姿の外国人女性が舞台に登場。昨年の国際交流文化祭で「抜刀道」を体験したこの女性は、その後弟子となり、実技を披露できる腕前になったそうです。抜刀道の第一印象を聞かれ、「I met a samurai…」と語った彼女。師匠の華麗な刀裁きを真剣な眼差しで見つめていました。
また、会場の一角には、繊細な模様が刻まれたタイの野菜カービングの作品とタイの民族衣装を身に着けたローズ先生が待つワークショップ。人参を美しい葉の形に刻む野菜カービングが手軽に体験できるとあって人だかりができていました。
「包む」がテーマの風呂敷のワークショップもありました。包むものに合わせて、自由自在に結んでいく技に見惚れてしまいます。昔の日本人には当たり前だったのかもしれないけど、今は埋もれかけてしまっている日本の文化…知りたい!守っていきたい!と思わせるものでした。
世界の雑貨販売では、色鮮やかな綿織物製品、仏具であるシンギングボウルやコーヒーなど様々な品物を見つつ、それにまつわる話を聞き、たくさんの国の文化に直接触れることができました。
子どもから大人まで様々な国籍の人々が行きかう国際交流文化祭は、それぞれの国の文化を知ると同時に、自分の国の文化を深く見つめ直すきっかけにもなるという実り豊かな体験ができる場でした。
(文責:E)
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