元気な中学生と一緒に初夏の上高地を満喫してきました。
大人と歩いても気がつかない、素敵な楽しい上高地、そして自然の発見ができました。
○△◇中学のみなさん、お元気ですか?
上高地ネイチャーガイド協議会会員のNPO法人信州まつもと山岳ガイド協会やまたみ所属のネイチャーガイド・堀口美智子です。
遊び大好き、元気な3組6班の、お手紙ありがとうございました。
上高地を好きになってくださったようで嬉しいです。
見て、聞いて、味わって、香りをかいで、空気を肌で感じ、5感をフルに使った2日間、
どんな印象が残っているのでしょうか・・・ 上高地の自然=水遊び?!
いやいや他にもたくさん自然が・・・・
各自担当した「上高地の植物、気、鳥、動物、景色といえば」 → 「・・・・」 思い出してくださいね。
コメントに書いてくれると嬉しいですね。
でも、私の今回の思い出は、やはり上高地の沢&水体験でしょうか。
道中の沢や水を、改めてゆっくりと観察することができました。
(ということで、写真は山や花の景色ではなく、水に関連するものを中心に・・・)
10年後と言わずに、
秋のカラマツの黄葉、春の残雪が残る穂高連峰など、今回の初夏と違った上高地の顔を見にきてくださいね。 ※みなさんから事前にいただいた上高地の質問はコメントに記載しました。◆2009年7月14日(火)〜15日(水) 初夏の上高地報告
上高地住人によると、5日ほど前は悪天候で山は大荒れ、梓川脇の歩道も灌水したとか・・・
そして、前日も大雨だったという梅雨も、そろそろ終わりの不安定な時期でしたが、
幸運にも、天気は
に恵まれた2日間でした。
初日(7/14)・・・・・大正池〜田代池〜アルペンホテル (約4キロコース)
みんなと大正池で合流後、ランチ。
早速、上高地を代表する鳥 ”マガモ” がご登場。
もう繁殖期も終わり、きれいな色もだんだんと薄れてきてましたが、色の付いているは雄♂。
どちらかというと、茶色系の地味なのが雌♀。
なぜ、雄のがきれいなのでしょう・・・・?
今日、あいにく煙ははっきりと見えなかったですが、
活火山の焼岳(2455m)の姿は山頂まで見えてましたね。
さてさて、出発♪と思いしや、早速、河原で水遊び。
広い河原は、気持ちよく、楽しいですよね。
連日の大雨で水量も多く、枝などがたくさん流れていた梓川。
いつもより、大正池も広くなっていました。
冷たい水の川の近くだと、空気が冷たかったり、周りの樹木によって空気の匂いがかわりましたね。
ウグイス、ホトトギスの声を聴きながら、針葉樹の森はさわやかないい香り。
カラマツの幹から流れでていた樹脂は、す〜っとする香りでしたが、触ってしまった人はベトベト。
遊歩道を一瞬、すばやく横切った物体!は、ヒミズというモグラの仲間でした。
小さな小さな動物です。
ちょっと寄り道して、黄色いニッコウキスゲが1輪咲いていた田代池。
これが池??といいたくなるほど限りなく川に近い池。
山から砂や土が流れてきて、だんだんと埋まってきてしまいました。
田代池での思い出といえば・・・・・
(♪泥にはまったスニーカーの写真お待ちしてます♪)林間コースの木道を歩いて、穂高橋・田代橋に到着。
梓川の左岸(上流に背を向けて川の左側)を歩き、河原で最後の水遊び・・・?!
梓川の水の冷たさは気持ちよかったですか?
河童橋を渡って、今日のお宿アルペンホテルへ到着。 お疲れ様。
今日の上高地の自然:樹木:カラマツ(かつまた、ではないですよ♪落葉する珍しいやわらかい葉の針葉樹)
植物:カラマツソウ(カラマツの葉に似たふさふさの白い花)
鳥:ウグイス、ホトトギス、マガモ
動物:ヒミズ(もぐらの仲間)
(番外編)
みんなも夜にホタルを見にいったようですね。
この日は上高地でも今年一番の暑い夜で、
ホタルがたくさん飛んだそうです。
2日目(7/15)・・・・・ アルペンホテル〜明神池〜徳沢〜新村橋の往復 (約15キロコース)
オオイチモンジ蝶がちょうど飛び始めたとのこと。今日は出会えるかしら?
7:00出発 まずは対岸の小梨平へ・・・
200mほど先から沸き出ている清水川の水温は、年間を通じてだいたい6〜8度といわれてます。
朝だったので、さらに冷たく感じましたね。我慢大会の最長記録 1分50秒!?
清水川の端の近くでは、”
秋の花”の紫色の花のトリカブトが、もう咲き始めてました。
雲の少ない朝のうちに、穂高連峰を河原から眺めて、
河童橋に戻ったら、貸しきり状態。
誰もいない静かな河童橋、
なかなか体験できないのでラッキーでしたね。
右岸に戻り、明神池へ出発・・・
大正池をこじんまりさせたような趣の岳沢湿原。小さなトキソウがピンク色の花をつけてました。
マガモがみんなに気づいて、岸の反対側から、急いでやってきました。
何故だか覚えてますか?
・・・人がエサをあげるから、人間がくると、エサをもらえると思って急いで近寄ってくるのです。
人からもらうことを知ってしまうと、自分でエサをとることをしなくなる。
そして、人間が食べるものは、野生動物には栄養がありすぎてバランスが崩れる(カモやサルのメタボも夢じゃない?!)などなど、野生動物にエサを与えてはいけない理由はいろいろあります。
かわいいからとエサをあげるとどうなるか・・・日光の危険なサルを思い出してください。
カモだって、パクっと指をはさまれると結構イタいですよ♪
人間が自然という中に入ったら、私たちは訪問者。自然や野生動物たちの世界にお邪魔させていただくので、自然の世界のルールを知ることが必要。
そして、共存していくためにはルールを守ることが大切です。
サルの親子も写真を撮ろうと追いかけると逃げましたが、
私たちが騒がず、普通に歩いていたら、真横をす〜っと通っていきましたよね。
彼らも危険を感じなかったから・・・誰もいなかったので、ここでちょっと1分間沈黙タイム。
目をつむると、より五感が敏感になり、風や匂い、音がいつもより感じることができます。
とそのうちに、もう登山客がやってきてしまい、静体験は終了。
先に進んで、近くの沢でまたまた、水遊び休憩・・・
(一体、何時に明神池につけるのかしら?)
しかし、ここでひとつ勉強させていただきました。
生きる知恵
融けかけたチョコを沢の水で冷やすのは考えつかなかった・・・
でも、穴あきビニール要注意ですね。
と、感心していたら、ハプニング。
冷やしていたペットボトルが流れていき、一緒に川に入ることに・・・・
腿までびっしょり、冷たかったですね。ここまで上高地の水に漬かったのは初めて・・・
天気がよくて、すぐ乾いてよかった
岩魚、エメラルドグリーンとてもきれいな水面を見つけたり、
サルの親子に出会ったりしながら、
穂高神社・奥宮のある明神池に到着
マガモのファミリー、とってもきれいなベニテングダケ(毒きのこ)、まるまる太ったブラウントラウトなどなど観察して、徳沢へ・・・・ 手が痛かった、とげとげ葉っぱは野あざみでした。
心臓破りの坂を登り、沢でひと休み。
前穂高の山がきれいにみえる河原で、写真屋さんが、我々をおまちかね・・・・
そろそろ、牧場の跡地の”徳沢”に到着・・・・
10分ほど先の新村橋が折り返しゴールに変更になったので、橋まで、もうひとふんばり。
徳沢でランチタイム
冷たい水で足を冷やして疲れもすっきり。
帰路は少々急ぎ足。
水が土から沸き出てくるのがわかる古池、
直角に幹が曲がって成長しているカラマツの巨木、
岩の間から冷気が出てくる”ミニ風穴”などなど、自然の不思議と強さを実感。
「自然の力やしくみって、すごいですよね」
小梨平でスケッチをして、ビジターセンターに立ち寄り、
今日の散策もハプニングで始まり、ハプニングで終了・・・(16:20)
上高地の人気者、マガモとオシドリの違いはわかりましたか?
↓
オシドリやマガモのシンクロスイミング写真は、6月にシニア上高地自然観察会をご覧ください。
→ジャンプ♪事前にいただいた質問はコメントにまとめました。
みんなの感想など、コメントにぜひ、書いてみてください。
被写体選びのセンスが良い撮影担当N君の素敵なお写真、ここにアップしますので、
メールで送ってください。待ってま〜す。
・・・上高地の情報リンク・・・
・上高地ビジターセンター 植物など上高地の自然の検索に・・・・
・上高地ナショナルパークガイド こちらの方もガイドさんで参加♪上高地日記、毎日更新
・上高地 official website (上高地アソシエーションズ) 上高地のイベントや宿・食事の情報