その2【グループディスカッション】第3回NPOへの資金提供・助成の最適化に関する勉強会
[2008年07月28日(Mon)]
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(3)グループディスカッション[11:40〜12:45]
ここでは、出席者の皆様が5つのグループに分かれて
「助成要項の設計と審査基準の設定について」をテーマに
苦労している点、および工夫している点について、
意見交換を実施しました。
意見交換後、各グループの意見を会場で共有し、
以下のご意見や対策が出されました。
【要項について】
<苦労している点>
・ストライクゾーンを広く設定しているため、いろんな申請が来てしまう。
・申請件数がかなり多い。どの程度の件数であれば妥当なのか?
・うまく表現してもらえる要項、申請書とは、シンプルなものなのか、作りこんだものなのか?
・重要なキーワードは繰り返し要項中に出しているが、長くなると読んでもらえないジレンマも。
<工夫している点>
→助成の思いが伝わったか検証しながら改善することが必要。
→あまり作りこみすぎると、それにあわせた申請が来るのではとの危惧がある。
→事前説明会、手引き資料の充実。ヒアリングの積極実施。
→申請書から思いを汲み取るスキルを磨くことも必要では。
【審査基準の設定について】
<苦労している点>
・相対評価、総合評価の設定。
・審査や情報収集にどの程度の時間をかけるべき?
・審査員による好みの偏りは、どのように調整すべきか?
・審査委員1名あたりの妥当な担当件数とは?現状は担当件数が膨大なのでは?
・事業の実施可能性、効果を書類でどこまで判断できるのか?
・審査の議論をするまでに実施する「足切り」は、どういう方法がベストか。
・審査基準にあって、申請書に書けないこと、書かれないことがある。
どう把握すれば?
・採点表で、助成する側の具体的なねらいが伝わるのではないかと思うので、
担当レベルでは採点表も公開してはどうかと考えている。
<工夫している点>
→審議すべき案件に時間をかける意味では、対象としない案件を効率的に除外するしくみづくり。
→審査時コメントの伝達を。不採択の場合も今後の活動につなげてもらえるような配慮が重要。
審査員からそれをどう引き出し、フィードバックしていくか。
→評価軸+評価係数の設定は、審査基準ごとに検討/ABC評価レベルにとどめ、総合評価?
→小粒でキラリと光る申請を見つけるしくみ、惜しい案件をレスキューするシステムが必要。
→申請書以外の情報(審査員、地域のセンター等)から、申請団体の状況を効率的に把握する。
→面談、ヒアリングでの情報補足。
(4)質疑応答・まとめ[12:45〜13:00]
Q:助成審査の全体的な傾向として、審査基準の点数化は主流なのか否かについて。
A(川北):
審査に相対評価だけでなく、絶対評価も必要である理由は、
「審査における手続きの公正性」を担保するとともに、審査終了後に「今回はこういう
方針で助成を決定した」と説明する必要があるから。
点数化が進む背景には、合否のボーダーラインを可視化するとともに、助成期間終了後
に、各案件への助成が妥当だったかを、審査時の点数と終了後の評価の点数とを比較
するためにも必要。
制度を設計する上で、評価軸には、時間の経過に伴う社会の推移を考慮に入れつつ、
助成による社会的なインパクトをどう計測し(定性、定量、相対)、また高めていくために
どうフォローすべきか、という視点を持っておくことが重要になる。
審査基準の点数化は、資金提供者の価値基準を明示するということ。
だからこそ、その基準が妥当なのか、申請する側とのコミュニケーションが成り立つかの
検討が必要になる。
すると、明確な審査基準の設定により「点数」を積み上げつつ、面談などコミュニケーション
の精度を高めるシステムをどのように組み込み、総合評価していくかが問われる。
・・・以上です。
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(3)グループディスカッション[11:40〜12:45]
ここでは、出席者の皆様が5つのグループに分かれて
「助成要項の設計と審査基準の設定について」をテーマに
苦労している点、および工夫している点について、
意見交換を実施しました。
意見交換後、各グループの意見を会場で共有し、
以下のご意見や対策が出されました。
【要項について】
<苦労している点>
・ストライクゾーンを広く設定しているため、いろんな申請が来てしまう。
・申請件数がかなり多い。どの程度の件数であれば妥当なのか?
・うまく表現してもらえる要項、申請書とは、シンプルなものなのか、作りこんだものなのか?
・重要なキーワードは繰り返し要項中に出しているが、長くなると読んでもらえないジレンマも。
<工夫している点>
→助成の思いが伝わったか検証しながら改善することが必要。
→あまり作りこみすぎると、それにあわせた申請が来るのではとの危惧がある。
→事前説明会、手引き資料の充実。ヒアリングの積極実施。
→申請書から思いを汲み取るスキルを磨くことも必要では。
【審査基準の設定について】
<苦労している点>
・相対評価、総合評価の設定。
・審査や情報収集にどの程度の時間をかけるべき?
・審査員による好みの偏りは、どのように調整すべきか?
・審査委員1名あたりの妥当な担当件数とは?現状は担当件数が膨大なのでは?
・事業の実施可能性、効果を書類でどこまで判断できるのか?
・審査の議論をするまでに実施する「足切り」は、どういう方法がベストか。
・審査基準にあって、申請書に書けないこと、書かれないことがある。
どう把握すれば?
・採点表で、助成する側の具体的なねらいが伝わるのではないかと思うので、
担当レベルでは採点表も公開してはどうかと考えている。
<工夫している点>
→審議すべき案件に時間をかける意味では、対象としない案件を効率的に除外するしくみづくり。
→審査時コメントの伝達を。不採択の場合も今後の活動につなげてもらえるような配慮が重要。
審査員からそれをどう引き出し、フィードバックしていくか。
→評価軸+評価係数の設定は、審査基準ごとに検討/ABC評価レベルにとどめ、総合評価?
→小粒でキラリと光る申請を見つけるしくみ、惜しい案件をレスキューするシステムが必要。
→申請書以外の情報(審査員、地域のセンター等)から、申請団体の状況を効率的に把握する。
→面談、ヒアリングでの情報補足。
(4)質疑応答・まとめ[12:45〜13:00]
Q:助成審査の全体的な傾向として、審査基準の点数化は主流なのか否かについて。
A(川北):
審査に相対評価だけでなく、絶対評価も必要である理由は、
「審査における手続きの公正性」を担保するとともに、審査終了後に「今回はこういう
方針で助成を決定した」と説明する必要があるから。
点数化が進む背景には、合否のボーダーラインを可視化するとともに、助成期間終了後
に、各案件への助成が妥当だったかを、審査時の点数と終了後の評価の点数とを比較
するためにも必要。
制度を設計する上で、評価軸には、時間の経過に伴う社会の推移を考慮に入れつつ、
助成による社会的なインパクトをどう計測し(定性、定量、相対)、また高めていくために
どうフォローすべきか、という視点を持っておくことが重要になる。
審査基準の点数化は、資金提供者の価値基準を明示するということ。
だからこそ、その基準が妥当なのか、申請する側とのコミュニケーションが成り立つかの
検討が必要になる。
すると、明確な審査基準の設定により「点数」を積み上げつつ、面談などコミュニケーション
の精度を高めるシステムをどのように組み込み、総合評価していくかが問われる。
・・・以上です。
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