昨今は、わが国の個人投資家も
世界に眼を向けて投資をするようになりました。
貯蓄から投資への流れの一環でしょう。
国際分散投資は、投資につきものの
損失リスクを低減する効果を一層高めます。
世界のヘッジファンド、年金をはじめとした機関投資家は、
豊富な情報量をバックに大量の資金を国際運用しており、
個人投資家とは大きく違います。彼らの動きに惑わされず、
個人投資家にふさわしい投資行動をとる必要があります。
個人投資家は機関投資家に比べ、
調査力も情報力も格段に劣ります。
まともに張り合っても勝てるわけがありません。
機関投資家は1年ごとに運用成績を評価されるので(時には半年毎)、
どうしても投資行動が短期的になります。
一方、個人投資家は長期で考えればいい、
それが強みといえるでしょう。
個人投資家が国際分散運用で資産を増やし、
また守るための鉄則のようなことを、
私の長年の経験からまとめてみました。
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稲葉 喜一 Y&Yコンサルティング 代表
http://www.yay.co.jp/index.html
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Y&Yコンサルティングのサイトでは、「国際分散投資プラン簡単作成サービス」の他、
「月刊マーケットウォッチ」の購読ができます。
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2006年11月10日
2006年11月13日
第1章 何よりもまず、資産運用につきもののリスクということについてきちんと理解することが重要
そもそも高い利回りを追求するために資産運用をはじめるにあたっては、
「運用リスク(資産喪失あるいは減少の危険)がつきもので、決して避けることはできない」
ということを、常に念頭に置いておく必要があります。
自分がどのようなリスクを負っているか正確に理解しないで、
資産運用を行ってはいけません。
自分の投資した資産がどのくらい無くなる可能性があるのか、
ある程度把握していないと、それが現実になったときパニックになるのは必定だからです。
運用利回りと運用リスクは通常は正比例します。
自分の投資した資産の減る可能性が高いと予測される場合は、
それに比例した高い利回りが期待できなければ投資してはいけません。
つまり、運用リスクをある程度正確に理解していれば、
それに見合う運用利回りを要求できるし、投資の可否を判断できるようになります。
また、運用リスクをある程度、正確に理解していれば、
その「リスク許容度」に合わせて投資額とか投資期間がおのずから判断できるでしょう。
さらに安心した気持ちで資産運用ができることになります。
これは、とても重要なことです。
運用リスクの種類はいろいろありますが、
代表的なリストを下表にまとめました。
具体的な商品、や投資の提案を受けたときには
この表に照らして、あらゆる角度からリスクを検討し、
投資判断をするように心がけるべきでしょう。
このリストの中で、
見落としがちな運用リスクは「流動性リスク」だと、私は思っています。
何のために資産運用するかといえば、
いずれ必要となる現金をすこしでも増やそうとするためです。
従って、極端に言えば、いざというときに容易に現金に換えられない運用商品は資産と思ってはいけません。
不動産、未上場会社への出資、ヘッジファンドなどがいい例といえるでしょう。
このような流動性の低い商品は期待利回りが高いものです。
つい、それにつられて買ってしまいがちですが、
流動性の低い商品に投資する場合はそれらの商品の換金を考えずに、
当面のキャッシュフローを確保できる範囲内にとどめることが必要です。
個々人の資産規模にもよりますが、
流動性のない商品による資産運用は資産全体の20〜30%に抑えるべきでしょう。
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稲葉 喜一 Y&Yコンサルティング 代表
http://www.yay.co.jp/index.html
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「運用リスク(資産喪失あるいは減少の危険)がつきもので、決して避けることはできない」
ということを、常に念頭に置いておく必要があります。
自分がどのようなリスクを負っているか正確に理解しないで、
資産運用を行ってはいけません。
自分の投資した資産がどのくらい無くなる可能性があるのか、
ある程度把握していないと、それが現実になったときパニックになるのは必定だからです。
運用利回りと運用リスクは通常は正比例します。
自分の投資した資産の減る可能性が高いと予測される場合は、
それに比例した高い利回りが期待できなければ投資してはいけません。
つまり、運用リスクをある程度正確に理解していれば、
それに見合う運用利回りを要求できるし、投資の可否を判断できるようになります。
また、運用リスクをある程度、正確に理解していれば、
その「リスク許容度」に合わせて投資額とか投資期間がおのずから判断できるでしょう。
さらに安心した気持ちで資産運用ができることになります。
これは、とても重要なことです。
運用リスクの種類はいろいろありますが、
代表的なリストを下表にまとめました。
具体的な商品、や投資の提案を受けたときには
この表に照らして、あらゆる角度からリスクを検討し、
投資判断をするように心がけるべきでしょう。
このリストの中で、
見落としがちな運用リスクは「流動性リスク」だと、私は思っています。
何のために資産運用するかといえば、
いずれ必要となる現金をすこしでも増やそうとするためです。
従って、極端に言えば、いざというときに容易に現金に換えられない運用商品は資産と思ってはいけません。
不動産、未上場会社への出資、ヘッジファンドなどがいい例といえるでしょう。
このような流動性の低い商品は期待利回りが高いものです。
つい、それにつられて買ってしまいがちですが、
流動性の低い商品に投資する場合はそれらの商品の換金を考えずに、
当面のキャッシュフローを確保できる範囲内にとどめることが必要です。
個々人の資産規模にもよりますが、
流動性のない商品による資産運用は資産全体の20〜30%に抑えるべきでしょう。
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稲葉 喜一 Y&Yコンサルティング 代表
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2006年11月14日
第2章 利回り追求よりもリスク管理を優先
一度大きな損失をこうむった場合、
それを取り返すためには、さらに大きなリスクを負わなければなりません。
そのリスクによって、更なる損失をこうむる可能性も出てきます。
従って、資産運用を始める場合、高い利回りをあげることを考える前に、
運用商品のリスクを極力、正確に把握し、
それが自分の許容できる運用リスクの範囲内か確認することが重要です。
(運用リスクの管理という)
そして、結果としてそれについてくる利回りを享受するようにしなければなりません。
しかし、咋今のように経済・金融がグローバル化してくると、
明日のマーケット動向ですら予測することは難しい。
つまり、現実には運用リスクの把握はとても難しいものなのです。
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稲葉 喜一 Y&Yコンサルティング 代表
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それを取り返すためには、さらに大きなリスクを負わなければなりません。
そのリスクによって、更なる損失をこうむる可能性も出てきます。
従って、資産運用を始める場合、高い利回りをあげることを考える前に、
運用商品のリスクを極力、正確に把握し、
それが自分の許容できる運用リスクの範囲内か確認することが重要です。
(運用リスクの管理という)
そして、結果としてそれについてくる利回りを享受するようにしなければなりません。
しかし、咋今のように経済・金融がグローバル化してくると、
明日のマーケット動向ですら予測することは難しい。
つまり、現実には運用リスクの把握はとても難しいものなのです。
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2006年11月15日
第3章 運用リスクとは利回りの変動幅(振れ)の大きさをいう
ところで、運用リスクというと損失ばかりに目を向けてしまいがちです。
しかし運用リスクの正確な意味は、
利回りがプラス(儲け)でもマイナス(損失)でも、その「ブレの大きさ」です。
大きいほどリスクが高く、小さいほどリスクが低いということになります。
従って、リスクが高いということは、決して悪いことではありません。
高いリスクをとるということは、高い利回りを上げるチャンスがあるということです。
しかし、利回りが安定していない(リスクが高い)と、資産運用の基本である複利効果が中長期的に減殺され、利回りは著しく低下することになります。
下表を見れば、明確に理解することができます。
このポートフォリオの複利利回りの差が、
10年もすればいかに大きな差になるか容易に想像することができます。
つまり、ポートフォリオAに近いものをつくることができれば、
利回りの変動幅を縮める(リスクをコントロールする)ことができるでしょう。
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しかし運用リスクの正確な意味は、
利回りがプラス(儲け)でもマイナス(損失)でも、その「ブレの大きさ」です。
大きいほどリスクが高く、小さいほどリスクが低いということになります。
従って、リスクが高いということは、決して悪いことではありません。
高いリスクをとるということは、高い利回りを上げるチャンスがあるということです。
しかし、利回りが安定していない(リスクが高い)と、資産運用の基本である複利効果が中長期的に減殺され、利回りは著しく低下することになります。
下表を見れば、明確に理解することができます。
このポートフォリオの複利利回りの差が、
10年もすればいかに大きな差になるか容易に想像することができます。
つまり、ポートフォリオAに近いものをつくることができれば、
利回りの変動幅を縮める(リスクをコントロールする)ことができるでしょう。
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2006年11月16日
第4章 正しい分散投資(目的は利回りのブレの低減)でリスクコントロール
(表3)のポートフォリオAをつくるには、正しい分散投資を行なう必要があります。
正しい分散投資のポートフォリオを作るには、
組み入れ資産の利回り間の相関関係が低いことが重要です。
理論的に図で示すと・・・
(図1)は、100%Aと100%Bが同じ業種の株式のようにほぼ同じ動きをする場合です。
この2つの商品で作ったポートフォリオ(50%A+50%B)は100%A、100%Bと同じ動きをします。
したがって、ポートフォリオを作ってもまったくリスクは低減しません。
AとBの利回りは完全な順相関関係(相関係数:+1.0)にあるからです。
(図2)は、100%Cと100%Dが金と米ドルのように、まったく反対の動きをする場合です。
この2つの商品でポートフォリオ(50%C+50%D)を作ると、
利回りのブレのない(リスクのない)ポートフォリオとなります。
CとDの利回りが完全な逆相関関係(相関係数:−1.0)だからです。
(図3)は、100%Eと100%Fが日本株と米国国債のように、
あるときは似たような動きをし、あるときは逆の動きをする場合です。
この2つの商品でポートフォリオ(50%E+50%F)を作ると、
E、Fそれぞれの商品の利回りのブレより利回りのブレが小さい(リスクの小さい)ポートフォリオとなります。
これは、EとFの利回りの間に相関関係がないためです。
現実には(図1)、(図2)のようなケースはありませんから、
(図3)のように、相関関係のない商品を組み入れてポートフォリオを作ることになります。
しかし、実際にそういう商品を見つけるのは難しいのです。
株式や債券や不動産といった資産の利回りの相関関係は一定ではありません。
相関関係のまったくない資産同士はめったに無く、
ほとんどのケースでは何らかの相関関係があります。
その相関関係も絶えず変化します。
あるとき相関関係のなかった資産同士が次の瞬間、相関の高い動きをすることもあります。
その逆もありえるでしょう。
過去の相関関係は単なるガイダンスで、保証してくれるものではありません。
特に、市場がパニックに陥るような状況では、
本来相関関係が低い資産を組み合わせてリスクの低減を図っていたつもりでも強い相関関係を示すことがあります(それぞれの資産がすべておなじ動きをする)。
そのいい例が2001年9月11日。このサプライズ的な事件直後は世界中のすべての株式市場は5%以上、下落しました。
国際的に株式市場に分散投資していても市場がパニックになるような状況では
一時的には何の役にも立ちません。
このように、十分な分散効果が期待出来る資産を選択することは実際には難しいものです。
現実の例として、長期にわたって調査した結果(表4)を見れば、
相関なしの資産群が存在することも確かです。
国際的に探せば、相関なしの資産の選択肢が増え、分散効果が高まると考えられています。
それが私が国際分散投資を薦める根拠です。
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正しい分散投資のポートフォリオを作るには、
組み入れ資産の利回り間の相関関係が低いことが重要です。
理論的に図で示すと・・・
(図1)は、100%Aと100%Bが同じ業種の株式のようにほぼ同じ動きをする場合です。
この2つの商品で作ったポートフォリオ(50%A+50%B)は100%A、100%Bと同じ動きをします。
したがって、ポートフォリオを作ってもまったくリスクは低減しません。
AとBの利回りは完全な順相関関係(相関係数:+1.0)にあるからです。
(図2)は、100%Cと100%Dが金と米ドルのように、まったく反対の動きをする場合です。
この2つの商品でポートフォリオ(50%C+50%D)を作ると、
利回りのブレのない(リスクのない)ポートフォリオとなります。
CとDの利回りが完全な逆相関関係(相関係数:−1.0)だからです。
(図3)は、100%Eと100%Fが日本株と米国国債のように、
あるときは似たような動きをし、あるときは逆の動きをする場合です。
この2つの商品でポートフォリオ(50%E+50%F)を作ると、
E、Fそれぞれの商品の利回りのブレより利回りのブレが小さい(リスクの小さい)ポートフォリオとなります。
これは、EとFの利回りの間に相関関係がないためです。
現実には(図1)、(図2)のようなケースはありませんから、
(図3)のように、相関関係のない商品を組み入れてポートフォリオを作ることになります。
しかし、実際にそういう商品を見つけるのは難しいのです。
株式や債券や不動産といった資産の利回りの相関関係は一定ではありません。
相関関係のまったくない資産同士はめったに無く、
ほとんどのケースでは何らかの相関関係があります。
その相関関係も絶えず変化します。
あるとき相関関係のなかった資産同士が次の瞬間、相関の高い動きをすることもあります。
その逆もありえるでしょう。
過去の相関関係は単なるガイダンスで、保証してくれるものではありません。
特に、市場がパニックに陥るような状況では、
本来相関関係が低い資産を組み合わせてリスクの低減を図っていたつもりでも強い相関関係を示すことがあります(それぞれの資産がすべておなじ動きをする)。
そのいい例が2001年9月11日。このサプライズ的な事件直後は世界中のすべての株式市場は5%以上、下落しました。
国際的に株式市場に分散投資していても市場がパニックになるような状況では
一時的には何の役にも立ちません。
このように、十分な分散効果が期待出来る資産を選択することは実際には難しいものです。
現実の例として、長期にわたって調査した結果(表4)を見れば、
相関なしの資産群が存在することも確かです。
国際的に探せば、相関なしの資産の選択肢が増え、分散効果が高まると考えられています。
それが私が国際分散投資を薦める根拠です。
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2006年11月17日
第5章 第5章 当初の分散比率を定期的リバランスで維持することで利回りアップ(MPT:モダンポートフォリオセオリー効果という)
さらに、分散効果を高めるには、
定期的にリバランスを繰り返して、当初の分散比率を維持することが必要です。
たとえば、
過去の実績から利回りの相関関係が低い「株式50%、債券50%」の分散投資を始め、
1年後に株式資産が増え60%になり、逆に債券資産が40%になったとしたら、
株式資産の10%を売って、債券資産に乗り換えることによって
株式と債券の組み合わせを当初の50%づつに戻します。(表5参照)
これは、高くなったものを売って、安くなったものを買うという
理にかなった行動をとることでもあります。
このようにリバランス効果(MPT ADVANTAGEという)で、複利利回りがリバランスしない場合よりも高くなります。
従って、リバランスはなるべく頻繁にやったほうがいいのですが、
私は個人投資家の場合は手間もかかるので、実際には1年に一回程度で充分だと思います。
リバランスの効果は、米国で実際のデータを使って、実証されています。(表6)
ここまでで、
「正しい分散投資とは、
利回りの相関関係のない資産に幅広く分散投資し利回りの振れを小さくして(リスクの低減)、
毎年リバランスしていくことで、
より高い利回りを得ること」と、理解していただけたと思います。
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定期的にリバランスを繰り返して、当初の分散比率を維持することが必要です。
たとえば、
過去の実績から利回りの相関関係が低い「株式50%、債券50%」の分散投資を始め、
1年後に株式資産が増え60%になり、逆に債券資産が40%になったとしたら、
株式資産の10%を売って、債券資産に乗り換えることによって
株式と債券の組み合わせを当初の50%づつに戻します。(表5参照)
これは、高くなったものを売って、安くなったものを買うという
理にかなった行動をとることでもあります。
このようにリバランス効果(MPT ADVANTAGEという)で、複利利回りがリバランスしない場合よりも高くなります。
従って、リバランスはなるべく頻繁にやったほうがいいのですが、
私は個人投資家の場合は手間もかかるので、実際には1年に一回程度で充分だと思います。
リバランスの効果は、米国で実際のデータを使って、実証されています。(表6)
ここまでで、
「正しい分散投資とは、
利回りの相関関係のない資産に幅広く分散投資し利回りの振れを小さくして(リスクの低減)、
毎年リバランスしていくことで、
より高い利回りを得ること」と、理解していただけたと思います。
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2006年11月20日
第6章 個人投資家は戦略的分散投資が最適
分散投資の方法にはタイミングという観点で大きく分けて3つの方法があります。
・戦略的分散投資(Strategic Asset Allocation)
・戦術的分散投資 (Tactical Asset Allocation)
・マーケットタイミング型分散投資 (Market Timing)
戦略的分散投資とは、
自身の投資の期間、目的、リスク許容度などに合致するポートフォリオを作ったら、
毎年当初の資産配分比率になるようにリバランスする以外は、
長期にわたってどんなマーケットの状況でもそれを維持する方法です。
この方法は、
投資家のニーズに沿ったポートフォリオをリバランスによって維持し、
どんなマーケットの状況でも我慢して、長期的にリスクコントロールされた利回りを追及します。
低コストでもあり、個人投資家には最も向いている方法です。
私はこの方法を薦めます。
戦術的分散投資とマーケットタイミング型分散投資は、
短期的なマーケットの予測の下にポートフォリオ中の資産の期待利回りの大小により、
その比率を変更する方法です。
マーケットタイミング型は、戦術的分散投資の極端な形で、
もっとも期待利回りの高いものに集中投資する方法です。
戦術的分散投資はまだしも、マーケットタイミング型分散投資が機能している
という話は聞いたことがありません。
現在では、経済がグローバル化し投資マネーが世界中を動き回っています。
しかも、世界中でサプライズ的に起こる事件が日本の市場のみならず世界中のあらゆるマーケットに直接影響してきます。
いつマーケット動向に何が起こるか予測がつきません。
情報の少ない個人投資家には、はっきり言って予測は無理でしょう。
たとえ専門家のいうことを信じて頻繁に分散投資比率を変えても、
うまくいくはずもありません。
取引費用ばかりかかって、かえって利回りを落とすだけのことになりがちです。
これが、私が戦略的分散投資を強く勧める理由です。
自分のニーズにあったポートフォリオを作り、
毎年リバランスのために見直す程度で、何が起ころうとゆったり構えて、
自分の固有の仕事に集中することができます。
長期的に続ければ、いつの間にか資産が必ずできます。
たしかに、おもしろくもないし、スリルもないですが、
確実な方法とはそういうものではないでしょうか。
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稲葉 喜一 Y&Yコンサルティング 代表
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・戦略的分散投資(Strategic Asset Allocation)
・戦術的分散投資 (Tactical Asset Allocation)
・マーケットタイミング型分散投資 (Market Timing)
戦略的分散投資とは、
自身の投資の期間、目的、リスク許容度などに合致するポートフォリオを作ったら、
毎年当初の資産配分比率になるようにリバランスする以外は、
長期にわたってどんなマーケットの状況でもそれを維持する方法です。
この方法は、
投資家のニーズに沿ったポートフォリオをリバランスによって維持し、
どんなマーケットの状況でも我慢して、長期的にリスクコントロールされた利回りを追及します。
低コストでもあり、個人投資家には最も向いている方法です。
私はこの方法を薦めます。
戦術的分散投資とマーケットタイミング型分散投資は、
短期的なマーケットの予測の下にポートフォリオ中の資産の期待利回りの大小により、
その比率を変更する方法です。
マーケットタイミング型は、戦術的分散投資の極端な形で、
もっとも期待利回りの高いものに集中投資する方法です。
戦術的分散投資はまだしも、マーケットタイミング型分散投資が機能している
という話は聞いたことがありません。
現在では、経済がグローバル化し投資マネーが世界中を動き回っています。
しかも、世界中でサプライズ的に起こる事件が日本の市場のみならず世界中のあらゆるマーケットに直接影響してきます。
いつマーケット動向に何が起こるか予測がつきません。
情報の少ない個人投資家には、はっきり言って予測は無理でしょう。
たとえ専門家のいうことを信じて頻繁に分散投資比率を変えても、
うまくいくはずもありません。
取引費用ばかりかかって、かえって利回りを落とすだけのことになりがちです。
これが、私が戦略的分散投資を強く勧める理由です。
自分のニーズにあったポートフォリオを作り、
毎年リバランスのために見直す程度で、何が起ころうとゆったり構えて、
自分の固有の仕事に集中することができます。
長期的に続ければ、いつの間にか資産が必ずできます。
たしかに、おもしろくもないし、スリルもないですが、
確実な方法とはそういうものではないでしょうか。
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2006年11月21日
第7章 低コストはもう一つの運用利回りの源泉
運用利回りをよりよくするために、
正しい分散運用に加えて重要なのは運用コストを極力低く抑えることです。
運用コストを低く抑えれば、それだけ利回りが上がるということは誰にでもわかることですが、長期的に資産形成をする場合は、投資利回り以上に確実な利回りの源泉になるのです。
逆にいえば、高い運用コストは資産を削られているということになります。
こうした認識を持つことが重要なのです。
運用コストには取引手数料、投資信託などの販売手数料、解約手数料、信託報酬、運用の専門家のアドバイスに払う管理手数料や成功報酬、あるいは税金などいろいろあります。
特に、この場では見落としがちな投資信託のコストについてだけ触れましょう。
投資信託は個人が国際分散投資する場合には、最適な商品ですが、
投資するためのコストには注意が必要です。
投資信託のコストは、販売業者に払う募集手数料、解約手数料、運用業者に払う信託報酬、成功報酬など複雑です。
日本はこのコストが総じて高めです。
欧米では総じて安く、特に投資信託の販売業者は募集手数料を取らない(ノーロード)ケースがほとんどといえます。
日本ではほとんどの場合、3%程度取ります。
これでは、初年度の利回りがほとんど無くなってしまいます。
その点、取引所に上場されているインデックスファンド(ETF)は個別株式購入と同様の取引手数料で、信託報酬も低めです。
欧米の調査でもアクティブな投信のコストはパッシブな(インデックスのこと)投信のそれの平均3倍だといわれています。日本はそれ以上ですが・・・。
しかも、アクティブな投信の運用者がコンスタントにインデックスを上回る成績を残すことは極めてまれと言っていいでしょう。
インデックス上場投資信託(ETF)は出来高も多く、流動性に優れているし、透明性もあり、コストも安い、国際分散投資には最適の商品です。
最近は多くのETFが開発されていますが、日本で買えるのはまだ数少ないのです。
グローバルには各国の取引所に数多く上場されています。(2006年6月末時点約600)
こちらのサイト→ www.exchangetradedsfund.comでチェックすることができます。
最近、話題になったNY上場の金ETFや原油先物ETFなどはまだ日本では買えませんが、海外口座を使えば小額から購入できるので、分散効果のある資産クラスとして投資しやすくなりました。
さらに、ごく最近になって(2006年6月)米国でNYダウやS&P500指数の空売りETF(Prosharesいう名称。このETFを購入すれば、株価指数が下がれば価格が上がる)も開発され、ヘッジ商品として人気を博しています。
種々のETFの開発によって、今後も個人の国際分散投資がますます容易になり、また低コストになると予測できます。
第1章から第6章までを フローチャートで整理すると・・・
事前の勉強とプランの作成に時間をかけすぎないことが重要です。
いくら時間をかけても完全のものはできません。
はやく行動して、実行しながら、完全なものに仕上げていくほうがより勉強にもなるし、早く資産を構築することができます。
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稲葉 喜一 Y&Yコンサルティング 代表
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正しい分散運用に加えて重要なのは運用コストを極力低く抑えることです。
運用コストを低く抑えれば、それだけ利回りが上がるということは誰にでもわかることですが、長期的に資産形成をする場合は、投資利回り以上に確実な利回りの源泉になるのです。
逆にいえば、高い運用コストは資産を削られているということになります。
こうした認識を持つことが重要なのです。
運用コストには取引手数料、投資信託などの販売手数料、解約手数料、信託報酬、運用の専門家のアドバイスに払う管理手数料や成功報酬、あるいは税金などいろいろあります。
特に、この場では見落としがちな投資信託のコストについてだけ触れましょう。
投資信託は個人が国際分散投資する場合には、最適な商品ですが、
投資するためのコストには注意が必要です。
投資信託のコストは、販売業者に払う募集手数料、解約手数料、運用業者に払う信託報酬、成功報酬など複雑です。
日本はこのコストが総じて高めです。
欧米では総じて安く、特に投資信託の販売業者は募集手数料を取らない(ノーロード)ケースがほとんどといえます。
日本ではほとんどの場合、3%程度取ります。
これでは、初年度の利回りがほとんど無くなってしまいます。
その点、取引所に上場されているインデックスファンド(ETF)は個別株式購入と同様の取引手数料で、信託報酬も低めです。
欧米の調査でもアクティブな投信のコストはパッシブな(インデックスのこと)投信のそれの平均3倍だといわれています。日本はそれ以上ですが・・・。
しかも、アクティブな投信の運用者がコンスタントにインデックスを上回る成績を残すことは極めてまれと言っていいでしょう。
インデックス上場投資信託(ETF)は出来高も多く、流動性に優れているし、透明性もあり、コストも安い、国際分散投資には最適の商品です。
最近は多くのETFが開発されていますが、日本で買えるのはまだ数少ないのです。
グローバルには各国の取引所に数多く上場されています。(2006年6月末時点約600)
こちらのサイト→ www.exchangetradedsfund.comでチェックすることができます。
最近、話題になったNY上場の金ETFや原油先物ETFなどはまだ日本では買えませんが、海外口座を使えば小額から購入できるので、分散効果のある資産クラスとして投資しやすくなりました。
さらに、ごく最近になって(2006年6月)米国でNYダウやS&P500指数の空売りETF(Prosharesいう名称。このETFを購入すれば、株価指数が下がれば価格が上がる)も開発され、ヘッジ商品として人気を博しています。
種々のETFの開発によって、今後も個人の国際分散投資がますます容易になり、また低コストになると予測できます。
第1章から第6章までを フローチャートで整理すると・・・
事前の勉強とプランの作成に時間をかけすぎないことが重要です。
いくら時間をかけても完全のものはできません。
はやく行動して、実行しながら、完全なものに仕上げていくほうがより勉強にもなるし、早く資産を構築することができます。
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2006年11月22日
第8章 個人投資家に勧められる国際分散運用手段
現状で勧められるものを網羅しましたが、次々と新しい便利な商品が開発されるので、
絶えずフォローしていく必要があります。
国際分散投資ポートフォリオを作る場合、あまりたくさんの商品に投資しても分散効果がたいして高まるわけではありません。
むしろ管理がそれだけ面倒になるだけマイナス面のほうが大きいでしょう。
一般には12資産以上持っても、分散効果は増えないといわれています。
参考に、私が現在フォローしている、具体的商品で構築したモデルポートフォリオを提案します。
今日のように経済がグローバル化し投資資金も国境に関係なく動き回る時代に、
先を予測することは不可能です。
ましてや、我々個人は特にサプライズ的な変化には対応できないと常々思っています。
マーケットの動向をあまり気にしないで、安心感のある資産運用ができるようにこのモデルポートフォリオをつくり、当社のホームページで毎月フォローしています。
参考にしていただければ嬉しいです。
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稲葉 喜一 Y&Yコンサルティング 代表
http://www.yay.co.jp/index.html
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2006年11月24日
第9章 究極の国際分散投資は現地運用(地域分散によるリスク管理)
国際分散投資は日本国内の金融機関でもできますが、
購入したい商品が全部買えるわけはなく、総じてコストも高めになります。
国際分散投資のメリットは現地の金融機関に口座を開き、その口座を通じて投資を行ったり、不動産に投資をすることによってさらに広がることになります。
第1に、同じ商品でも利回りがより高い
第2に、節税の機会がふえます
第3に、現地に投資することでビザの取得が容易になり、国際的なライフスタイルが可能とな るケースがあリます。
第4に、将来的に、起こるかもしれない居住国の地政学上のリスクに備えることもできます。
最後に、
きちんとプランして、リスクをコントロールした国際分散投資は、半分、科学であり、半分芸術であると思っています。
自分のお金にも国際的に働いてもらう時代ではないでしょうか。
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稲葉 喜一 Y&Yコンサルティング 代表
http://www.yay.co.jp/index.html
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Y&Yコンサルティングのサイトでは、「国際分散投資プラン簡単作成サービス」の他、
「月刊マーケットウォッチ」の購読ができます。
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月刊マーケットウォッチは、メールマガジンでも発行しておりますので、こちらから
お申し込みください(無料)。こちらのブログでも随時掲載していく予定です。
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国際分散投資のメリットは現地の金融機関に口座を開き、その口座を通じて投資を行ったり、不動産に投資をすることによってさらに広がることになります。
第1に、同じ商品でも利回りがより高い
第2に、節税の機会がふえます
第3に、現地に投資することでビザの取得が容易になり、国際的なライフスタイルが可能とな るケースがあリます。
第4に、将来的に、起こるかもしれない居住国の地政学上のリスクに備えることもできます。
最後に、
きちんとプランして、リスクをコントロールした国際分散投資は、半分、科学であり、半分芸術であると思っています。
自分のお金にも国際的に働いてもらう時代ではないでしょうか。
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稲葉 喜一 Y&Yコンサルティング 代表
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