今週末にかけて、フランスのニーステロ、トルコの軍によるクーデターと大事件が立て続けにおきている。予想外の今のリスクオンのマーケットに冷や水をかけるのではと心配される。
経験論的に言えば、来週のマーケット動向に影響はほとんどないだろう。
しかし、現在の世界経済のファンダメンタルの状況や当面の懸念材料の多さ(マスコミの少し大げさな報道もあるが)から判断して、今の世界のリスクオンマーケットの勢いは、出来過ぎであり、逆の意味で想定外の動きと見られている。
投資家はハッピーだが、長続きするかは、半信半疑であるといえよう。わたしも、そのひとりであった。
BREXIT後の混乱さめやらぬ間に、 何故こんなにも世界の株式が上昇を取り戻しているのか様々な分析が試みられている。
その中でも、私がもっとも共感を覚えるのは、
(私もかねがねこのブログで書いてきたことだが)
「投資家のYield Hunting(利回りを追い求める)の強さの結果である」という分析である。
未曾有の超金融緩和の中で、世界中に余剰資金が滞留している。
機関投資家は運用難で、日夜、利回りを追い求め、高利回りの債券、新興国の株式、債券による運用を増やさざるをえない。
しかし、最も受け皿が大きいのは先進国の株式である。どうしても、大量に運用資金が先進国株式に向かわざるをえない状況なのである。
こうした状況から、株式が少しでも下がれば、運用資金が流入するという傾向はまだまだ続くとみておくべきであろう。
様々な分析の中で、米国における「1959年の状況と現在の類似性」と「株式のリスクに関する歴史的実証分析に基づく投資戦略」が興味深い。紙面の都合で、来週に譲る。
結論的には。シートベルトはきちんと締めながらも、今の流れに乗るのが最適な戦略ではないか。
今週のトピックスAー円高傾向とまるか
久しぶりに、グローバルに、日本株に対する期待感を大きく取り上げるコメントが多く見られた。
それは、政府、日銀の大胆な政策で、円ドル相場が約半年ぶりに円高傾向がとまり、円安傾向に戻るということからくるものである。
(1)今月末までに110円、その後115円まで戻る
(2)年末までに110円、来年には120円も
という海外のアナリストの2つの見方を紹介しておく。
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