最近の世界のマーケットを見ていると、
経済の回復状況や金融情勢はおおむね順調にもかかわらず、市場価格の高値警戒感が強く、年初来、ほぼ横這いという感じである。
投資家が何と言っても気にしているのは米金融当局の利上げの開始である
利上げは記憶にないくらいしばらくぶりだし、いつ始めるかもどの程度かもその影響も不透明だからであろう。
世界的に多くの先進国、新興国が金融緩和を続けているときに、米国のみ、その逆の動きをしようとしているので、その影響が計り知れない。
また、1937年に利上げしたときには、早すぎて、そのあとあの世界恐 慌を引き起こした失敗を想起する人たちもいる。
最近のマーケットはグローバル化がすすんでいて、経済、金融面で特に大 きな問題がなくても、突然、ブラックスワンがあらわれて、大暴落を引き 起こす時代である。
リーマンショックがかなりトラウマになっている。
しかし、ただ、言えることは、マーケットの短期的な急落を怖がって、マーケットから遠ざかっても、歴史的に見ても、いい結果は得られていないということである。
それは、いつマーケットに戻ってきていいかわからないからである。
たいていの場合、タイミングが遅くなるからである。
幅広い分散投資で、大きな上昇相場が長期に続いている場合は、キャッシュポジションを高めて、ブラックスワンが現れても、しばらくはじっとしていられるようにすることが最善の策ではないだろうか。
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